ぼくとご主人
ぼくの名前はノルン。まっくろな毛なみのねこです。
ぼくは、1925年3月20日にうまれました。
「おめでとうございます!男の子ですよ!」
そして、ぼくとおなじ日にうまれたのが、
ぼくのご主人。白川みのるです。
ぼくのこの名前は、ご主人のおねえさんがつけてくれました。
◇
ぼくとご主人は、いっしょに大きくなりました。
ご主人はどうやらからだがよわいそうで、
よくお医者さんがお家にきていました。
「ノルン、おいで!」
「ニャッ!」
ぼくはご主人のひざの上にのりました。
「ニャァ〜(ご主人、なでて!)」
ご主人の手に、頭をくっつけます。
「ふふ、ノルンはなでなでが好きやねー!」
「ふニャッ!」
今日のご主人は、にこにこしています。
ご主人がうれしそうだと、ぼくもうれしくなります。
◇
「はぁ…」
ご主人のお母さん…ママさんが、
ためいきをついています。
「ニャ?(どうしたの?ママさん)」
「あぁ、ノルン。ごめんなさいね。」
ママさんは、ぼくののどをなでてくれました。
「食料が不足しててなぁ…。
どこもお値段が高いねん。」
「ミャ〜…」
「ノルンのご飯も少なくなっちゃうわぁ。
ごめんな…。」
「ニャ!(気にしないで!)」
ねこは、かりがとくいだから、
自分の食べものは自分で見つけるよ!!