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『僕、魔法少女になる』③

『僕、魔法少女になる』③

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 可愛いって、いやそう言う問題じゃないだろ。

 自分で「魔法少女だよ、女の子に決まってるじゃん」なんて言葉言っといて。

 と言うか嬉しく無いし。


 え?

 そう言う問題じゃ無いよね?


 そういえば、僕産まれてこのかたかっこいいとか褒められた記憶がない。

 妹に、女っぽい通り越して女だと思われるほど……

 そんなに男らしく無いのだろうか、流石にショックだ。


「うーん、なんかビビって来たんだよね」


「ビビッと?」


「お兄ちゃんなら私の代わりに魔法少女になってくれるはず! って」


 そんな適当な……


「マスコットさん、シズはこんなこと言ってるけどどうなんです?」


「うーむ……」


「ほら、やっぱり」


 そうだよ、無理だよな。

 普通に考えて。

 だって、魔法少女だし。

 名前に少女って入っちゃってるし。


 と言うか、悩まないでくれ。

 すっぱり無理だと言ってくれ。

 もしかして可能性あるのかなとか思っちゃうから。

 全然嬉しく無いから。


「……良いぞ」


「ですよね。シズもバカな事言ってないで……え?」


「主なら、我と契約して魔法少女になれる。はずじゃ」


「??」


 意味が分からない。


 魔法少女になれる?

 男の僕が?


 ……


 しかもはずって、そういうあやふやなもんなのね。

 そっかぁ。

 僕が魔法少女になれるのかぁ。


 なんか、魔法少女っていうシステム直々に女っぽいと言われてるみたいでかなりショックだ。


「そもそも、なんで魔法少女を変わって欲しいなんて」


「大変なんだよ」


「えぇ……」


 それを僕に押し付けるの?

 酷くない?


「男なんだから、可愛い妹のために一肌脱いでよ。お兄ちゃん♪」


「男らしくないって言うくせに、こんな時だけ男だからって」


「だからこそ、男を上げるチャンスだよ?」


「ぐっ、」


「かっこいいなぁ、男らしいなぁ」


 煽られてる。

 そんなの分かりきっている。


 でも、実を言うとちょっと憧れてたんだよね。

 魔法少女。

 人を守るためにヴィランと戦ってて、なんかかっこいいなって。


 それに、妹がやってたから。


「やってやらぁ!」


「よ、お兄ちゃんかっこいい! 男の中の男!」


 普通だったら僕の性格的にこんなの興味持たないはずなんだけど。

 自分の事ながら、ちょっと歪んでるなって自覚はある。


「君、それでいいの?」


「やめてくれ、マスコットさん。僕に哀れみの視線を向けるな」


「……まぁ、君がそれでいいならいいけど」


 僕を言い負かして、してたり顔の妹。

 何か言いたげに、じとっとした視線を向けてくるマスコット。


 ……我ながら情けないな。


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