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S・М配合散


 やあみんな、久しぶりだね。

 元気だった? 僕は元気だよ。


 突然だけどS・М配合散っていう薬があるのって知ってる?

 え? フィクションじゃないよ。本当にそういう名前の薬があるんだよ。


 嘘じゃないって。

 無理矢理SМネタを絞り出そうとなんてしてないって。

 本当にあるんだって。


 僕はほら、便秘外来の門前薬局で働いている薬剤師ってことになってるから、消化器内科くらいでしか見かけなくなったマイナーな薬のことも目にする機会があるんだよね。


 だから今回は初心に戻って胃薬の話をしてみようと思ったんだ。



 最近、内科を筆頭に胃薬人気はタケキャブ、もしくはネキシウムのジェネリックって感じだけど、消化器内科専門開業医の処方ではS・М配合散ってまだまだ見かける薬なんだよね。



 含有成分は以下の通り。


 タカヂアスターゼ 、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム 、炭酸水素ナトリウム 、沈降炭酸カルシウム 、チョウジ末 、ウイキョウ末 、ケイヒ末 、ショウキョウ末 、サンショウ末 、オウレン末 、カンゾウ末  以上。


 結構いろいろ入ってるでしょ?


 ちなみに禁忌(絶対に服用してはいけない人)は以下の通り。


1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

2.透析療法を受けている患者

3.ナトリウム摂取制限を必要とする患者

4.高カルシウム血症の患者

5.甲状腺機能低下症又は副甲状腺機能亢進症の患者



 たかが胃薬って馬鹿にしてたら危ないんだ。

 たかが胃薬だとしても、禁忌を無視して服用したら健康被害につながるからね。


 同じく漢方薬には副作用がないとか安全だって信じてる人が一部いるけど、漢方だって壮絶なアレルギー反応を起こす人もいるし、肝障害や間質性肺炎や偽アルドステロン症とか、徴候を見逃して放置してると危険なものもあるからね。


 副作用のない薬なんて存在しないんだ。

 だからみんなは正しく薬と付き合っていってね。



 そんなわけで、僕は処方でS・М配合散が出ると、上記にあるようなことを考えながら処方鑑査をするわけなんだ。



 でもさ、やっぱりさ、僕が一番気になってしょうがないのは――――S・М配合散に含まれるSとМの比率のことだよね。


 いったい何対何の比率なんだろう。


 当然そういう疑問が頭をよぎるよね。




 SとМがひとつの製剤の中でひしめき合ってSったりМったりしてるってことなんだもんね。

 考えるだけでゾクゾクするよ。


 例えばS:М=5:5だと、需要と供給の均衡が取れているから、世界は平和だと思うんだよね。


 じゃあさ、S:М=1:9だとするよ?


 そうするとさ、飢えたМたち9人に対してご褒美をくれるおS様がお一人しかいらっしゃらないわけだ。



S:ああもう! 次から次にわいてきて! このうざいウジ虫ども! さっさと這いつくばりなさい! あたしがいいっていうまで床でも舐めてなさい!(+雑な鞭打ち)


Мたち:あぁああぁ……、もっと……っ、もっとご褒美をくださいぃぃ……足りないぃぃい………もっとおぉぉぁおあおあぉ。


 みたいな感じで、S様が僕たちをあしらうのが雑で適当になるよね。まあ数が多いと大変だもんね。

 ……塩たたき。

 僕的にはそれはそれでよし。



 じゃあ反対にS:М=9:1にしてみようか。


 僕一人に対して、おS様が9人もついてくれるわけだ。つまりハーレムってことだよね!



 つまりはこういうことだ!



S1様:聖●+言葉責め

S2様:●金+言葉責め

S3様:緊●+言葉責め

S4様:●燭+言葉責め

S5様:鞭●+言葉責め

S6様:●ン●ール+言葉責め

S7様:●腸+言葉責め

S8様:ア●ル●イ●+言葉責め

S9様:●吊+言葉責め



 ……なんてことだ……!


 しゅ……しゅごぉぉい♡

 天国すぎるぅ♡

 いいの?

 こんなにしてもらってもいいの?

 バチが当たったりしない?

 

 S・М配合散ずるい!

 僕もS・М配合散になりたい!

 転生したらS・М配合散になれた件になりたい!


 うぉぉぉぉ! 今すぐ転生しろぉぉぉ!




 もしあなたが利用する薬局で、S・М配合散を見つめたまま、いつまでも動きが止まっている薬剤師を見かけたら、きっとそれは僕かもしれません。

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