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メモリーレジェンダリー  作者: 佐護幸樹
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プロローグ

全ての出来事はいきなり始まる。当たり前のように過ごしていても。突然人が死んでしまうことがある。そして当たり前の日常でなくなっていく。

そう教えてくれたのは母だった。


「○○、今日もお友達を連れて来たのね」

髪は長く、優しい雰囲気を出している女性はにこっと微笑みそう言った。

「うん!みんなでゲームするんだ〜」

幼く元気な少年はそう返した。それに連なり子供達が一斉に「「「○○まま、こんにちは!」」」と言った。するとまたにこっと微笑み「こんにちは」と言った。


「今日はままが絵本を読んでくれるってー」

幼く元気な少年が言った。

「わーい、どんなお話なの?」

幼く大人しそうな少年はそう聞いた。

「わからないけど、外国の話だってー」

幼く元気な少年はそう返した。

「じゃあ難しいんじゃない?」

幼く気の強い少女はそう聞いた。

「たしかにそうかもしれないけど、こっちにはこいつもいるし大丈夫!!」

幼く元気な少年は自信満々にそう言った。

「なんか勝負みたいだな」

幼く頭の良さそうな少年はそう言った。

「そうだな!がんばろー!」

幼く元気な少年はそう言ってガッツポーズを上に掲げた。

「「おーう!」」

それに連なり二人の少女は大きな声でそう言った。

「なんでだよ………」

幼く頭の良さそうな少年は呆れ顔でそう呟いた。


「とある外国の話でちょっと難しいけどわかるかな?これはむかーしむかしの話でもあり、とある研究者のお話・・・」


この世界には未知なることが多々ある。

思ったことはないだろうか。

『明日にでも、この地球という星に隕石が落ちたりしないのか?』と。

普通の大人の人の答えは、NOだ。そう答える理由はもちろん『ありえないから』という一択だけであろう。

だが一つ考えてみよう。それは誰が決めた?ありえないという常識が決めたのだと、ある科学者は言った。ありえないという常識にとらわれてもいけないと。

その科学者の名は、グラン・デ・ポールソン。

彼は思った。その常識をなくすためにはどうすれば良いのかと。

いろいろなことを調べ、探した。しかし一向に見つからなかった。次第に『なぜこんなことを調べているのか』『こんなことをしてなにになるのだ』と考え始めてきた。

そんなある日だった。彼の元に一通の手紙が届いた。その手紙には、地名しか書いておらず、名前もなにも書いていない。

最初は誰かのいたずらかと思ったが、考えてみてもらちがあかなかったのでその場所に行くことにした。その場所は人が一切こなさそうな山の森の奥だった。

森を抜けると、涼しい風が吹き抜ける草原が広がっていた。

その草原は森の奥にあるという感じがしないほどの爽やかな草原だった。そしてどこまでもどこまでもいけそうな広い草原でもあった。

この光景をみたグラン・デ・ポールソンは『ありえない』と思った。

こんな山の森の奥にこんな広大な草原が広がっていて、こんな話聞いたことがなかった。グラン・デ・ポールソンは普段、ニュースなどは欠かさず見ていた。だからこそ『ありえない』と思った。

ここはまだ誰も見つけていない場所。この場所の存在を世間に出せば、ありえないという概念が消える。

グラン・デ・ポールソンはそう思った。

グラン・デ・ポールソンは少し歩いて時計を見た。もう夜でもおかしくない時間なのに、空には晴れ渡る青空が広がっている。

おかしいと思いつつも、来た道を戻ろうとした。だが一向にその場所にはたどり着かない。

私は歩き回りなにかを探した。なにもないのならもうおしまいだ。

探し回った結果、食べ物の確保は容易だということに気がついた。それと同時にここからは出られないということと、ここには誰もいないということがわかった。

あれから20年、驚くべきことが起きた。この世界に小さな穴が空いた。その穴は広がることはできないが、物を投げ込むことはできた。

この穴は元の世界に繋がっている。そう信じ、私はこの本を書くことにした。ついでに私がこの20年間で研究した研究結果も投げ込むことにした。

これが人間にどう使われるかはわからない。そもそもこれがあっちに届いているのかもわからない。

だがもし、届いているのなら、私の研究結果は絶対に人類の役に立つから使って欲しい。

グラン・デ・ポールソンは一生その世界で暮らしました。


「どうだった?流石に難しすぎたかな?」

「それ実話なんだよね?〇〇まま」

幼く気の強い少女がきいた。

「そうねー。私はそう思っているわ。そう思っていない人もいるけどね」

髪は長く、優しい雰囲気を出している女性はそう言った。

「なんで〇〇ままはそれを信じているの?」

幼く大人しそうな少女がきいた。

「うーん、そうねー。この出来事はなんの前触れもなく起きた出来事でしょ?私たちは知らないかもしれないけどこうしているうちにもこういうことが起きているのかもしれない。もしくは起きるのかと思うと信じたくなったのよ。だってその方が。人生楽しいじゃない?」


そうだ、いきなり起こるんだ。事件ってのも。

月日は流れ。俺たちはまたいつものように公園で遊んでいた。

突然だった。

すごい地響きのようなものが鳴って、煙が立っているのも見える。

呆気にとられていると、目の前に何かが落ちてきた。

それは生き物なのかもよくわからない。動いているから多分生き物だ。だが人間ではない。あれは化け物だ。

気持ち悪い呻き声を発してこちらに向かってくる。

俺は足がすくんで尻餅をついてしまった。

どんどん近づいてくる。恐怖のあまり動けない。

「〇〇、早く立て!」

頭の良さそうな少年が〇〇の身体を無理やり起こし、引っ張って逃げようとした。

すると化け物はジャンプし〇〇たちの前に立ちはだかった。

それには流石に全員驚き、体勢を崩してしまった。

化け物が〇〇たちを襲おうとした。そのとき、バンバンバンバン!っと銃声が聞こえた。気づけば化け物は倒れていた。

「大丈夫か!?君たち!」

たまたま通りかかった警察官に助けられた。

「君たち!ついて来なさい!安全区域まで案内しよう」

そして〇〇たちは警察官についていった。

その途中聞き慣れている声が聞こえた。

「ママー、ママー」

その子は泣きながらそう言っていた。

その泣いていた子は妹だった。

その光景が見えて〇〇はすぐさまそこへ駆けつけた。

「ちょっと!君!」

警察官は〇〇を追いかけた。それに子供達もついていった。

「かあさん!」

〇〇の母はそこで血を吐いて倒れていた。まだ意識はあるみたいだ。

「〇〇、よかった。来てくれて」

髪は長く、優しい雰囲気を出している女性はかすれた声でそういった。

「この子を連れて行って、〇〇。お願い」

髪は長く、優しい雰囲気を出している女性は真面目な顔をしてそう行った。

「なに言ってんだよ。かあさんも逃げるんだよ。ほら警察の人もいるし」

〇〇は泣きながらそう言った。

「もうだめなのよ、〇〇。私は動けないし、こんなお荷物連れていったら、あの化け物にみんな捕まっちゃう」

「なにいってんだよ、そんなこと………」

また地響きが鳴って化け物が近づいて来た。今度は3体だ。

「くっ。またか」

バンバンバンバン!っと化け物たちに銃を撃ち、2体は倒せたものの1対残ってしまった。銃弾はもうないようだ。

「くそっ。やっぱり警察の力じゃどうにもならないのか」

警察の力じゃ?〇〇はそこが気になった。がそんなことを考えている場合ではない。

「〇〇、こっちに顔を近づけて」

〇〇は母にそう言われ、顔を近づけた。そして頭を撫でられた。

「いざとなったら、みんなを守ってね。この力で」

〇〇には何を言っているのかさっぱりわからなかった。

「頼んだわよ、仁炎」

髪は長く、優しい雰囲気を出している女性はにっこり笑ってそう言った。

仁炎の脳の奥でカチッという音が鳴り響いた。

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