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第1話 スライムの能力

足掛け一話です。スライム回


『はぐれ水銀スライムを仲間にしました』

この表示がアプリに表示されてから俺は小一時間頭を抱えた。

はぐれってことはコイツぼっちか、かわいそうに・・・いやかわいそうなのがもっといるけどねココに。


悪神に騙されて世界一たちの悪い拉致をされましたどうも俺です。


当然誰も反応してくれず、ちょっと寂しくなったのは秘密だ。




ステータス表示の横に新しいタブが出来ており開くと、スライムのステータスが表示された。

ベビースライム、新生したばっかのスライムでレベルは1。まぁ当然の結果ともいえるがそれ以外が問題だった。ステータス評定は未評価、特殊スキルは有効化されてないのオンパレード。

つまり強いのか弱いのかも分からない。スキルタブには捕食進化しか表示されていないところをみると、食べさせて強くするしかない。のにかかわらず捕食進化回数は三回が上限回数


『はぐれ水銀スライムに名前を付けてください』


一番下の名前欄は未登録。名前かー。確か水銀の英語の綴りはMERCURYだから。

って英語はわかるのか俺。なんとも日本アンチだこと。

ちょっとイラッとしたので適当な名前を付ける。TODAY IS MONDAYを東大の問題って読んだ今井君の事を思い出すくらい適当な名前だ。


「お前の名前はメルカリだ!」


『文字数制限にひっかかりました。個体名をメルカで登録します』


まさかの三文字縛りだった。



メルカのタブを見ていると捕食進化回数が3から2になっていた。

慌てて確認すると俺のカバンを捕食しているところだった。


「ちょっ、それには俺の漫画と大切なソフトが!!!!!!」


手を伸ばすも間に合わず鞄は中身事メルカの銀色ボディの中に消えた。


特捜版の運命/0の漫画版全巻とボイスロイドのソフトがぁああああああああ


本格的にあの神様を殺す決意をする。ヲタの恨みは恐ろしいのだ。

にっくきあんにゃろうへの雪辱を決意しているとメルカの方からボイロの声がした。


『書物から戦闘方法へのマニュアルをダウンロード完了しました。音声を取り込んだボイロ YAMAKOの音声で案内を開始します。マスターご指示をください』


「おま、メルカなのか?はぐれ水銀スライム?の?」


『肯定です、マスター。捕食進化により振動によるコミュニケーションを獲得しました。戦闘方法は先ほどの書物を参考に展開します。ご指示を』


戦闘方法?

あーっ!そういえば漫画の中に水銀を使って自動防御とか探索に使う魔術師がいたな。あっさり死んだけど。


「メルカ、それは三巻の内容かい?」


『肯定です。自動防御、索敵、切断攻撃、銀糸による捕縛を組み込んだ戦闘方法を提案します。エラー、切断攻撃と銀糸が実行できません』


「とりあえずモンスターが出てきたら頼むよ。」


よっしゃ、これで身を守る手段ができた。



メルカのスキル欄を確認するとスキルが追加されていた。

・変化【球状】

・変化【武具硬質 盾 】

・縮小&巨大化

・索敵変化【小動物】

球状は漫画から得た自動戦闘モードの事らしく、あとで球状防御がどの程度の強度があるのか検証するしかない。さすがに戦車砲並みの威力の武器がある世界だったら目も当てられない。


【武具硬質 盾 】は、球状以外である程度こっちが指定した形に変形できるらしい(ただし盾限定)。これは使いどころが今のところ思いつかない。球状で完全防御が出来るなら、盾にする必要性が見当たらないんだけどな。試しに使ってみたら腕に取りついてラウンドシールドみたいな感じになった。喋る盾とか使いづらそう。


縮小&巨大化は読んで字のごとく、質量保存の法則ガン無視である。縮小すると試験管クラスまで小さくなれるらしく捨てられていたポーションの空き瓶(ヒョウタンみたいな形をしたフラスコ)にメルカを収納できることに気が付いた。これでモンスター連れとはわからないはず。巨大化も長方形にして厚さ50cmの4×8mくらいまで巨大化できるのが分かった。

この巨大化と武具硬質の合わせ技で大盾を作ったり防御壁を作ったりできるのが分かっただけでも儲けものだ。

これはかなり有用みたいで、結構な大きさの落石も防げるのを確認できた。



索敵変化はメルカの一部分を最大16匹までネズミに変化させて半径50メートル先まで索敵させれる能力

ネズミの場所はメルカの触手である程度わかるが、そうなるとメルカを出しっぱなしにしなくてはいけなくなる。

どうしたもんかと思っていると、メルカのタブからマップへとリンクさせれることに気が付いた。

これでスマホで索敵が出来る。探索範囲が50メートルだけど

何かで読んだ長距離索敵陣形とか真似出来ればいいんだけどな。詳しく覚えてないからとりあえず八方向に均等に散らした。


「狭いと思うけど我慢してくれ。定番通りならまずは町をさがすとこからか」


『敵個体と遭遇した場合、自動防御モードへの移行の許可を願います』


「頼りにしてるよ」


メルカを腰のベルトにつけた500mlペットボトルくらいのフラスコに入れてスマホの攻略アプリのマップ情報を片手に洞窟から出たのだった。

これである程度安全に旅ができるぜ!



歩きながら軽くアイテムストレージの中をみると、幸いなことにマント等の衣服類や食べ物が一通り入っていた。とりあえずメルカに周りを覆ってもらい中で着替える。うーんごわごわする

シャツの中にタンクトップだけ着なおして、マントを羽織った。モスグリーンのマントは不思議な手触りだった。今まで来ていた服はとりあえずアイテムストレージにしまっておく。

水袋を出して飲みながら周辺マップを確認すると、森の終わりまであと5キロ先だった。

そこそこ距離がある。所持金もろくに無いのを考えると、どこかで金策を練らなければならない。


「メルカ、索敵中に人と会ったら教えてくれ。この世界の情報を知りたい」


『肯定ですマスター、2番の個体が人間を範囲にとらえてます。』


「タイミングいいな、行ってみるか」


マップを頼りに気持ち早歩きで向かう。盗賊じゃないことだけを祈っておこう、


とりあえず、次辺りで人が出てきます。たぶん

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