例のアレです
今晩は 本日の投稿です。
「 というわけで ポルちゃんのパワーアップについて教えてください 」
いつまでも人気のない路地裏に居るわけにもいかず、まだ何日かこの土地に滞在する必要もあるので別に宿を押さえました。
その小さな宿の一室でポルちゃんに絶賛質問中。
「 おう、俺のパワーアップのことだなぁ。良くぞ聞いてくれたな、まずは見ての通り大きくなった 」
「 まぁそうだよね 」
ちなみにポルちゃんの大きさは倍くらいになっている。
あと、顔が可愛くなった。
これを指摘したら、真っ赤になってしばらくもじもじしていたのは内緒。
「 ふふん、さらにだ 投入口もでかくなってるだろ 」
気を取り直したポルちゃんが背中のお金を入れるスロットを見せつけてくる。
「 うん、確かに大きいねぇ 」
「 基本ここから入れられれば金貨じゃなくても、金製品でも大丈夫だからこの大きさなら入れる物が増えるだろ 」
「 おおー なるほどぉ それはいいね!! 」
「 さらになぁ 今まで買えなかった大きい物も買えるんだぜ 」
どうやら今までは配達に来る黒猫族の獣人さんが持てる物迄という制限があったようなのだけれど、大きさや重量に関しては上限がはるかにUPするらしい。
「 だから家具とか、家そのものだって買えるんだぜ 」
「 ・・・ いや、家具はまぁいいよポルちゃん その気になれば引越し屋さんとかねぇ持ってくるし。 でも家は無理でしょう どうやって持ってくるの まさか黒猫配達員さんってものすごい人数いるとか? そういうこと? 」
「 ふふん 企業秘密と言いたいところだけれど、大丈夫なんだよ。ちなみに家具だろうが家だろうが、あの配達員がたった1人で持ってくるぜ 」
あの配達員って、黒猫獣人さんだよね・・・可愛い女の子。
「 いやいやいや ポルちゃんいくら獣人が力持ちでも無理でしょ。それともあれかな、おもちゃの家とか言うオチ? 」
その言い方が気に入らなかったのか、ポルちゃんが真っ赤になって怒ってる。
「 んなわけねぇだろぉー 俺が今まで一度だっていい加減な物を用意したことがあったかよぉ みそこなうなよぉ 俺はこの仕事に命かけてんでぇい 」
「 すんませんでした 」
「 まぁ分かってくれればいいんだよ まぁ俺だって主殿を本気で怒ったりしねぇよ 」
拗ねちゃったポルちゃんの機嫌が戻るのに少し時間がかかった。
ごめんね茶化して。
「 でもさぁどうやって持ってくるの 」
「 まぁ百聞は一見にしかずと言うし、実際に見ればわかるよ おーい ユーン 」
ポルちゃんが呼ぶと、何もない空間から黒猫族の配達員さんが現れた。
「 なんですかぁ あ、 なんですニャン 」
僕が居ることに気が付いて、慌てて語尾にニャンを付けてくれた か、可愛いなぁ
「 なんだぁその語尾は いつもそんな喋りかたしねぇだろうが 」
「 そんなことないニャン それよりお客さん居るなら言って欲しかったニャン もっとキチンとしてきたのにぃ 」
ちらちらとこっちを見ながら話してくれる姿も良いねぇ。
「 ユーンちゃんって言うんだ。 可愛い名前だね 」
「 ひゃひゃい ユーンと言いますニャン。 ・・・ あのあの、お客様のお名前って お、おうかがいしちゃったりしても よかですかニャ 」
「 リックだよ よろしくねユーンちゃん 」
「 り、リック様ですニャ これからも御贔屓にお願いしますニャン。 ニャンでしたら毎日でも呼んでいただいて構いましぇん 、 もしあれでしたら直接呼んでいただいても良いのですニャン 」
なんか途中噛んだりしてたけれど、可愛いし猫耳だし良いよねぇ。なんか萌えだよね、うん。
「 何だよぉ 俺が呼んだのに無視しやがってぇ ユーンもユーンだお前は俺の使い魔だろぉがぁ 」
「 ひゃひゃい すみません ニャン つい 」
使い魔ってことは獣人じゃないのかな、でもすごく人間っぽいよね。
「 まぁ主殿はカッコいいからなぁ 仕方ないけれどよぉ。 それより主殿にアレを見せてやってくれよ 」
「 はい、新アイテムの効果ですね 分かりました 」
そういうとユーンちゃんは左腕を前に出して僕に見せる。
「 ん、 アイテム? その腕輪? 」
手首には金色の腕輪がピッタリ嵌っている。
「 はい、見ていてくださいニャン 」
そういうとユーンちゃんは目の前のベッドに触れた。
「 え、ええええ 」
目の前のベッドがいきなり消えてしまい、思わず声を上げてしまった。
「 じゃあ今度は出してくれよ ユーン 」
ポルちゃんが指示すると目の前にベッドが現れた。
「 こ、これって・・・ もしかすると あの、アイテムボックスってやつ??? 」
ラノベでおなじみの奴だろうかもしかして。
「 アイテムボックス? なんだそりゃ これは超空間収納っていう高位魔法を発動する魔道具だぜ 」
どうやら名前は違うけれど、ラノベではお馴染みのアレらしい。きっとそうだよね。
それはポルちゃんのレベルアップに伴って、大きな物を買えるようになると出現する魔道具らしい。
作ったのはもちろんトォーニ様だって、当たり前かぁ。
残念ながらユーンちゃんの専用アイテムで、他人では使うことすらできない仕様。
でもこの世界にもそういう魔道具があるってことは分かったから、いつかは手に入れたいよね。
絶対欲しい魔道具だよなぁ。
「 これで家とかも持って来てくれるってことかぁ それなら納得だ 」
「 その通りだぜ すげぇだろう さすがにまだ城とかは無理だけどよぉ 」
「 うん 十分にすごいねぇこれ 」
凄い魔道なので、思わずユーンちゃんの手を取ってしげしげと眺めてしまった。
「 そ、そ、そうですか ニャン 」
「 うん、僕の世界のお話によく出てくる便利道具そのものだぁ これがあれば旅も楽ちんなんだよねぇ うん凄い凄い 」
これが有ったら旅にはうってつけだよね、重い物持たなくて済むし食料とかいっぱい入れて置けるしなぁ。
「 ねぇ これの中って時間が経たないってホント? 」
「 ひゃい 良くご存じですニャン ですからお料理とかも冷めないですニャン あの・・・もしよかったら これ・・・ 」
そういって目の前に出してくれたのは、湯気の出た飲み物。
「 おおー いいの飲んでも? 」
「 はいですニャン 」
中身は温かいお茶だった、熱すぎずぬるくなくちょうどいい感じ。
「 うん 美味しいね 」
「 良かったですニャン ここに来る前に飲もうと思っていたやつなのですニャン 」
「 あれ、じゃあユーンちゃんのヤツ飲んじゃった ごめんね まだ半分残っているけど飲む 」
慌てて返したけれど、間接キスっぽくて迷惑かな。
「 嬉しいですニャン 」 そう言いながら僕が口を付けたのと同じところからお茶を飲むユーンちゃん。
猫舌なのかフーフーしながら飲んでいるのがやたら可愛いのですけれどぉ。
「 うぉっほーーん 」
すごくわざとらしいポルちゃんの咳払いで現実に引き戻された。
「 全くぅ 俺を完全に無視すんなってぇの 」
「 ごめんごめんポルちゃん。 パワーアップの効果はよーく分かったよ 」
「 まぁ良いけどよぉ とにかくだ だから何でも頼んでくれよ 一杯入れてくれたしなぁ 」
まぁ今のところ必要なものは買ってあるしねぇ。
「 あぁそういえば、前に頼んだ物はまだかな 」
「 おう、あれなぁ もう少し待ってくれ。明後日位までには手に入るはずだぜ 」
フェオのための魔道具を頼んでいることを思い出したので聞いてみたけれど、もう少しかかるみたいだ。
まぁ貴重な魔道具はそう簡単に揃わないよねぇ。
「 あの、あのですね品物が入ったらすぐに持っていきますニャン あとですね よろしければ旅の荷物とかも預かれますニャン 私ならどこでも呼ばれれば現れますニャンです その場で渡せますニャ 」
「 え、そんなこと出来るの? 」
ユーンちゃんなんか凄いこと言い出したのですけれど。
「 は はい、多分・・・ ポル様が良いとおっしゃっていただけるならばですが・・・ 」
もしかして使い魔が主人の許可を得ずに提案するって大変な事じゃないのかな。
ユーンちゃん何か震えてるし、どんどん声が小さくなってきてるよ。
「 まぁ 他ならねぇ主殿のためだからな 良いけどよぉ もはや主殿の使い魔みてぇだなぁ 」
ポルちゃんは若干納得がいっていないようだけれど、ユーンちゃんは呼んだらすぐに来てくれることになりました。
よろしくねって言ったら、とっても嬉しそうにしてくれたうえに俯きながら頭撫でてくださいって言われた。
もちろんナデナデして、あと許可を得て耳も触らせてもらった。
うん激しく可愛いよね。
これで荷物問題はだいぶ助かるなぁ、ありがとうユーンちゃん。
あ、あとポルちゃんももちろんありがとう。
お読みいただきましてありがとうございます。感想もいただきまして、反省すべき点改善すべき点認識いたしました。誠にありがたいことです。




