今日の出来事
今晩は 本日の投稿になります。
朝日が眩しい
ちょっと昨日は頑張りすぎたかもしれないなぁ
可愛いフェオは僕の腕の中でまだおやすみだ。
マーサは僕の背中に抱きついて寝息を立てている。
セオはもう起きて居たようで、枕元で横座りしながら僕をじっと見つめてくれていた
「 おはよう セオ 」
「 おはようございます 主様 」
挨拶を返したセオがそっと顔を近づけて柔らかい唇を重ねてきた。
うん 良い朝だ。
昨晩と同じ個室に通され
目の前にはスープとオムレツ、色々なソーセージにグラタンのような料理
もちろんパンにジャム、蜂蜜まで並びそしてたっぷりの果物達
どれも美味しそうで目移りするような朝食のテーブル
昨日も相当豪華だったけれど、朝食も負けないくらい素晴らしいです。
テーブルを囲む僕の可愛い奥様達は、とても美味しそうに食べている。
朝からしっかり食べて今日も頑張ろうね。
「 じゃあフェオは エイシアさんと部屋で魔法の練習ね 」
「 はい 頑張ります 」
昨日祝福を得て下地が出来上がっているフェオには、エイシアさんの仮想空間で魔法を使えるようになってもらわないとね。
そうそうフェオの目なんだけれど、祝福の影響でマーサみたいにオッドアイになるのかと思ったら違ったらしい。
フェオに起きた外見的な変化は、毛並みにブロンドが混じったことと胸が大きくなったこと(巨乳じゃないよ)それとウエストが細くなった。
元々スレンダーで良かったけど、益々スタイルが良くなったよ。
あと、夜は気が付かなかったのだけれど。
朝日を浴びたフェオの瞳には金色が入っていることに気がついた。角度によって違う色に見えるのだけれど、とても美しい瞳の色になっていた。
フェオも間違いなく目立つよねぇ 今後はナンパされたりしないか心配ごとが増えそうです。
マーサとセオは予定通り買い物ね。
「 あい 主様に頼まれたものを姉様と一緒に買ってきますわ 」
「 楽しみだよぉ 他の町の店なんて初めてだし 嬉しいよぉ 」
必要な物を買うだけならポルちゃんに頼めばいいのだけれど、買い物をするという行為自体が女性にとって必要な物なのだよね。
これはルーちゃんも力説していたこと、女の子には買い物の時間が必要らしい。
なのでこれからの旅に必要な物とか冬服とかも見て来てもらうことに。
『 でも俺も使ってくれよぉ 主殿に入れて欲しいんだよぉ 後生だからさぁ 』
給仕さんもいるのでポルちゃんは姿を見せず念話だけで伝えてきた。
『 今日は報酬や代金も入るから、夜には買い物するから待っててね 』
『 約束だぜ きちんと入れておくれよぉ あぁ夜が楽しみだ 』
いや・・・ポルちゃん 誤解されるような言い方はね ほら
『 全くです 私なんか念話だけなのに・・・ 』
なんかミーネまで絡んできたよ、みんな構ってちゃんだなぁ意外と。
そういうわけで今日は別行動をすることになりました。
まず朝は商人ギルドへ行って、マンドさんにトランプを渡して対価を受け取ったのだけど。
「 あれ、マンドさん金貨が3枚多いですよ。20枚のはずが23枚入っている 」
「 まことに些少で申し訳ないですが お納めください 」
うーん何か話が噛みあってない? それとも知らないだけでこういう取引形態なのか?
疑問のままでは仕方が無いので聞いてみたところ、護衛報酬とのこと。
襲撃から防いでもらって報酬を支払わなかったなどということが知れ渡れば、誰も護衛につかなくなりかねないので受け取って欲しいとのことだった。
そこまで言われては受け取らない訳にもいかず、ありがたく頂戴した。
あとマンドさんからは今後も是非お付き合いしたいので、定住場所が決まったら必ず連絡してほしいと念を押された。
商人としての勘が、僕との繋がりを持っておけと言っているそうだ。
この世界で出来た縁を僕も大事にしたいので、必ず手紙を出すと約束して商人ギルドを後にした。
その後はお昼代わりにメインストリートに出ている屋台で、串焼きを買って食べたり、野菜と肉を煮込んだシチューを食べたりして腹ごしらえ。
交易の拠点である町らしく、食べ物も美味しいしトオッカより食べ物も安い気がする。
行きかう人々も多いし、獣人もトオッカより多く見かける。
まぁ奴隷っぽい人も多かったけれどね。
午後は駅家へ顔を出したら丁度ソーンが居て歓迎してくれた。
相棒のライ君も尻尾をいっぱい振って飛びついてきてくれて、顔をむちゃくちゃ舐められた。
そしてここでも報酬を渡されたのだけれど
「 なんか随分多くない これで3割? 」
「 いえ、本当にこれしかお渡しできなくて申し訳ないです 」
ソーンから渡された革袋はずっしりと重く、中を開けると金貨と銀貨が結構な量です。
確認するように促されて、受取証に書かれた枚数と突き合わせた。
「 金貨30枚と銀貨25枚 使い勝手が良いように一部を銀貨に替えてあります 」
「 うん 確かにあるけど、こんなに貰っていいのかな 」
数はきっちり合っていたし、金貨はご丁寧にも僕らが向かうクレイファ共和国の金貨にしてくれていた。
ソーンが僕との雑談の中で国境を越えると言ったことを覚えていて、せめてクレイファの金貨で渡すように掛け合ってくれたらしい。
結果的に両替の手数料とか貨幣価値の微妙な差を考慮すると3割以上の報酬額になっており、ソーンが色々配慮してくれたとのこと。
大変ありがたいよね。
「 あとこれは 」
そう言って渡されたのは、別の革袋。
中には銀貨が数枚と羊皮紙が収められており、これはゴドックさんからの護衛報酬と彼の住所、それと小型武器の鍛造に際して材料費のみで2つまで請け負うと書かれていた。
護衛報酬のことを奥さんと相談して駅家に預けておいてくれたらしい。
「 商人や職人にとって信用は、命と同じくらい大切なことですから 」
ソーンが説明してくれたのだけれども、この世界で生きてゆくためには絶対必要なことだと肝に銘じたよ。
ちなみに駅家からの報酬が多いのは、襲撃してきた連中の所持金が多かったことと馬と装備が高く評価されたらしい。
まぁ連中が素直に白状したので、犯罪奴隷として即座に処分されたということもあるらしいのだけどね。
なんか、一気に金持ちになってしまったけれど、さてどうしたものか。
重いし、ポルちゃんに預けておこうかな。そういう事ってできるのかな?
『 おう 出来るぜ!! もう俺と主殿の仲だからな バンバン入れてくれ なんなら今から入れてくれるか くぅぅこんな街中でぇぇぇ 燃えるぜぇ 』
『 あ、聞いてたのね ポルちゃん 』
『 おう、俺たちの間に隠し事なんて水臭いことはいらないだろ。 だから何時でも聞いてるし呼んでくれよぉ さぁ入れてくれぇぇぇぇ 』
『 待って 待って ポルちゃん こんな街の真ん中じゃ目立ちすぎるから落ち着いて 』
なんとかポルちゃんを落ち着かせよう、こんな街中でポルちゃんが出てきたら悪目立ち間違いなし。
声だけ聴いたら女の子だし、姿は貯金箱で浮いてるしねぇ。
『 なんだよぉ じゃあいつなら入れてくれるんだよぉ 』
『 朝も言ったけど 夜にしよって ね じゃあ夜に貰った金貨全部入れるから 』
『 うぉぉぉぉ まぢかぁぁっぁ 絶対だぜ 約束だからな うひょーーー 今晩が楽しみだぁ 』
妙にテンションが上がったままポルちゃんはフェードアウトしていった。
やれやれ・・・ もはやプライバシーなんて欠片も存在しないのね。
変に疲れたし、大金持ってるからとりあえず宿に帰ろうかな。
夜にはポルちゃんの相手もだけど、ダッジさんとの打ち合わせも有るしね。
「 ただいまぁ 」
例によって事前に念話で帰還報告をしているので、部屋の入り口に張られている結界は解除済。
「 お帰りなのですぅぅぅ お待ちしてましたぁ 」
エイシアさんが実体化して迎えてくれたのは良いのだけれど、何だろうこのテンションの高さ。
「 えらくご機嫌ですね 」
「 分かりますかぁぁぁぁ そうですよねぇ ええそうですとも あぁぁリックさんは最高の始祖なのですぅ 」
叫びながらエイシアさんが飛びついてきて、体を摺り寄せてくる。
まぁといっても小さいので顔にまとわりつている感じにしかならないのだけれども。
「 こんなに機嫌がよくって、しかもフェオが出てこないってことは フェオの仮想空間練習は上手くいったという感じですね 」
「 はいぃぃぃぃぃ そのとおぉぉぉぉぉりぃぃぃぃ あぁ リックさん 全てはリックさんのおかげですぅ んー んん 」
勢い余ったエイシアさんが顔中にキスしてくるのだけど・・・
「 あーぁぁぁぁぁ リックぅぅ 」
「 主様ぁ 何をなさっていらっしゃいますか 」
うん、なんとなく分かってた こういう展開だよね・・・
「 要するに、フェオの魔法練習が成果を上げて気分が高揚しすぎたエイシア様が嬉しさのあまり主様にキスをしていた、このような理解でよろしいですか 」
セオがとても冷静に話している横で、マーサはエイシアさんを追いかけまわしている。
「 うん そんな感じ マーサもそろそろ許してあげて 」
「 ダメだよぉ いくら始まりの精霊でも 人の旦那に手を出してはいけないんだよ 」
「 でもぉ リックさんと私は始まりの精霊と始祖なのでぇ ある意味夫婦より強い絆でぇ 」
いや、エイシアさん今それを言う・・・
「 むっかーぁぁぁっぁ リックはぁ あたい達の大事な旦那様だよ あげないよぉ 」
ほら、また始まった・・・
後で聞いた話だと
フェオは最初こそ魔法の感覚がつかめずに苦労したみたいだけど、一回成功した後は基礎魔法はあっという間に使えるようになったらしい。
しかもとても効率よく魔法を使う事が出来るらしく、特に回復の基礎魔法とか護りの魔法を使いこなす要素が強いらしい。
休憩を挟んだ午後には電子魔法も使う事が出来たらしく、特に探索に使う〈MAP〉は最初から範囲がとても大きく将来性があるとエイシアさんが太鼓判を押してくれた。
あとフェオが使いやすい電子魔法を開発しましょうとエイシアさんに発破をかけられた。
フェオは護りや援護系の電子魔法に向いているらしい。
エイシアさんにしてみるとフェオの素質は予想をはるかに超えていたようなのだ、まぁそのためにエイシアさんのテンションがMAXであの状態になっていたのだけれどねぇ。
練習でくたびれたのか、フェオはまだ眠っている。
一生懸命頑張ってくれた奥様の寝顔を見つめながら、僕は新しい魔法の開発について考える。
魔法に必要なのは魔力とイメージする力。
しっかりしたイメージを確立することがまず必要だ。
しかも電子魔法はこの世界において最後発の新参組、ということは既存の4大魔法の理に抵触しないようにする必要がある。
僕の武器は唯一つ、この世界から見た異世界の知識を有すること即ち現代日本の知識だ。
今まではスマホの機能とその延長線上で魔法を組み上げてきた。
〈MAP〉はそのまんまだし、〈光学迷彩〉もカメラ機能の発展。 〈誘導〉もカーナビの案内機能から進化させたもの。
さて、フェオに向いた魔法かぁ
護りの魔法といえば魔法障壁とか物理障壁だろうけれど、あまり電子魔法向きではない気がする。
「 うーん 意外と難しいなぁ 」
思わず出てしまった声に反応して、マーサとセオがこっちを心配そうに見つめている。
「 主様 何かお悩みですか 」
「 リックぅ あたいじゃ役に立たないかもしれないけれど・・・ 」
可愛いお嫁さんに心配させてはいけないよね。
「 ありがと、ちょっと新しい魔法について考えていたんだよ 」
そういうとそばに来ていた2人を、僕はベットから立ち上がって抱きしめた。
「 魔法開発は主様にしか出来ないことですので、私達はお役に立てませんが、せめてお慰めすることはさせてください 」
セオとマーサは僕にしっかり抱き着いてくれた。
僕にはこの温もりを守る必要がある、そのためにすべきことも。
本日もお読みいただきありがとうございます。そろそろ次の展開に向けての助走が終わりますので、よろしくお願いいたします。