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祝福と幸福

今晩は 本日のお話でございます。

ダッジさんに紹介された宿は相当に立派な宿でした。

多分宿泊代も高いと思うのだけど、ダッジさんは受け取ってくれなかったらしい。

まぁ報酬の一部と考えればいいのかな。


町の中心部にあり治安も比較的良いところらしいし、高級な宿ということもあるのでセキュリティも万全との触れ込み。

しかも隣の建物は町の治安維持に当たっている衛視隊の拠点とのことで安心度は高い。


そもそもこのホテルの経営者自体がダッジさんの主筋に当たる人と関係の深い人らしいとのこと。

まぁここにかくまわれているのもバレバレなんだろうけどね。





とりあえず今日は体を休めるのと、フェオに神様の祝福を貰うことにしている。


「 ただいま 」 「 ただいま戻りました 」


あらかじめ念話では宿に着いたことを知らせて、内鍵と結界は解いてもらってある。


「 おかえり~ 」 ドアを開けて室内に入ると、マーサが飛びつくように駆け寄って抱き着いてきた。


「 お疲れ様でした 主様 フェオ 」


「 護衛ありがとう セオ 」


マーサを撫でながら、セオに顔を向けて話す。


「 主様のためであれば、何でもいたしますわ お尽くしできることが私の喜び 」


「 あたいだって そうだよぉ 何でもするよ 」


マーサが僕の腕の中から見上げるようにして主張してきた。


「 二人とも本当にありがとう 可愛くて本当に出来るお嫁さんだよ 」


「 えへへへぇぇぇ 」


マーサは嬉しそうにしがみ付く手に力を込めてきて、セオは撫でて欲しそうに僕のそばにやってくる。

僕は右手でセオの頭を優しく引き寄せて撫でてあげるのだった。






しばらくすると、服が引っ張られている感じに気が付いた。

そっと視線を向けるとフェオが真っ赤な顔でじっと見つめている。


あぁぁぁぁ もううちの奥さんたちは可愛すぎる~







『 ・・・ 早く 私も・・・ 』


小さくミーネの声が聞こえた気がしたけれど、ナデナデ抱きしめスリスリ総大会が絶賛好評開催中だったので反応できなかった。






このままだとナデナデ抱きしめスリスリ総大会からエッチな展開に移行しかねなかったのですが、宿の人から夕飯の案内が来てしまったので鉄の意志を持って大会の中断を決定しました。

まぁ夜は長いし、今日は高級な宿だしねぇ。

色々楽しみだ。



そして案内された個室での夕飯というかディナー


給仕さんが椅子まで引いてくれるので、マーサとフェオはやたらに緊張していた。

セオは普通に相手をしていたのだけどねぇ、流石は亜神と言ったところかな。


白い大理石のテーブルについた僕たちの前には順番に料理が運ばれてくる。

出てきた料理は、前菜のテリーヌから始まって、舌平目のボンファム、鴨のコンフィ、デザートに至るまでとても上品で美味しかった。

ワインも飲みやすかったし、パンも真っ白でフワフワだった。

多分だけどこの料理や食材は転移者が手掛けたものだよね、きっと。

フランスからの転移だろうね。


「 んー  んん 美味しいよぉ  」 マーサも途中から緊張が解けたみたいで、いつもよりは小声だったけれど美味しい美味しいを連発していた。

フェオはもう美味しそうで蕩けそうになってるし、セオも感心しながら食べていた。




こうしていつもよりずっと上品な夕飯を堪能した僕たちは、部屋に戻ってからもう一つのやるべきことに取り掛かる。

それはフェオに対する神様の祝福。



「 そこに腰かけて、楽にしてください 」


大き目のソファへフェオを誘ってゆく、亜神としてのセオ。

今からトォーニ様の代理として祝福を行うのだ。


「 本当に私なんかが神様の祝福を頂いてよろしいのでしょうか 」


さっきから畏れ多くてもったいないを連発するフェオ。

神様からの祝福が自分に与えられるというのが信じられないようだ


「 そんなこと言ったら、あたいなんかどうなるんだよ。スラム上がりで加護も無かったんだ。それに自分を卑下することは、選んでくれたリックを貶めることになるよ いいのかい 」


「 それはだめです!! リック様は私が全てを捧げる旦那様です     そうですよね 全てはリック様のお役にたつため。 どうか私に祝福をお願いします 」


フェオは僕をしっかりと見つめた後に、祝福を受け入れることを願い出た。


「 では、僭越ながら。 トォーニ様の代理として我が主リック様の次席嫁であり純竜種のセオが、同じく主様の3人目の嫁である犬族のフェオの対してトォーニ様の祝福をここに与えます 」


セオの言葉が終ると同時に、セオの体中から淡い金色の光が放たれた、そして光はセオからフェオに向けて照らされてフェオの体が金色の光に包まれてゆく。

それは眩しいというよりは暖かみのある光で、部屋中に届き全体が光に包まれてゆく。


どのくらいの時間が過ぎたのだろうか、気が付くと光は収まっておりフェオは穏やかな顔でソファに横たわっていた。


「 終わったのかな 」


セオに声を掛けてみる


「 あい、滞りなく祝福できました。ご安心ください 」


神の代理としての仕事であり、流石のセオも精神的に疲れたようで僕に答えた後はソファに座り込んだ。


「 セオお疲れ様、本当にありがとう 」


「 あい、主様のお役にたつことが私の何よりの悦び。それに可愛い義妹のためですから当然ですわ 」


嬉しそうな顔で見上げてくるセオの頭を撫でてあげると、目を細めてうっとりとする可愛いお嫁さん。


「 これでフェオも魔法が使えるようになるんだよね 」


ソファですやすやと眠るフェオに毛布を掛けてあげながら話しかけてくるマーサ。


「 そうだね、明日にでもエイシアさんにお願いして仮想空間で練習かな 」


「 お任せくださーい この世界で2人目の獣人の魔法使いを誕生させるのですぅ はぁぁぁぁ楽しみぃ~なのですぅ これで益々電子精霊族の名声が高まるのですぅ 」


目の前に突然現れたのは、興奮を隠しきれないエイシアさん。

お嫁さんも順調だし、ものすごく乗り気だで、テンションも高く飛び回っている。


「 どの程度まで使えるようになるのかな、エイシアさん見当はつく? 」


「 おそらくですねぇ マーサさんとは方向性が違いそうですが、電子魔法も使いこなせるようにしてみせますぅ 」


小さな拳でガッツポーズを作るエイシアさん、気合入りまくってます。


エイシアさんの説明によると、電子魔法も使う人によって適性が出てくるので場合によっては新しい魔法を作り出す必要があるかもしれないとのこと。

そして新魔法を作り出すのは始祖である僕の仕事によるところが大きいらしい。

責任重大だ。

フェオの適性を見極めないとねぇ、まぁ性格はともかくとしてエイシアさんは優秀な始まりの精霊であることは間違いないしね。



まぁいずれにしてもフェオはこのまま休ませておこう。


僕はソファからフェオをそっと抱き上げて、ベットに寝かせてあげることにした。


「 あれ 」


フェオを抱き上げた時に気が付いた・・・

胸が大きくなっていることとウエストが細くなっていることに。


どうやら祝福の効果が早くも出てきているようだ。

あと、カフェオレ色のフェオの毛の中に金色の毛が混じっている。

きっと明るい陽の光の下で見たらとっても綺麗だと思う。


でもさぁ奥さんたちが可愛く綺麗になるのはとっても良い事なんだけれど、また心配事が増えてしまうなぁ。

ベッドに寝かせて布団を掛けてあげながら、フェオの可愛い寝顔を見てそう思った。




「 ポルちゃ~ん 」


「 おー 呼んだかい  俺に用ってことは 買い物か 」


呼べば現れてくれるポルちゃん、相変わらず喋り方は男っぽいけど声は女の子だよなぁ。


「 うん、買いたいものがあるよ 」


僕はポルちゃんに、フェオを守るためのマジックアイテムをお願いしたよ。

今回は残念ながらすぐには見つからないようで、発見次第届けてくれることになった。

良いものを見つけてくれるって張り切っていたし任せておこう。

ちなみにあの配達に来る黒猫族の女の子はポルちゃんの専属なのかも聞いてみたのだけれど、彼女は使い魔で専属らしい。

また配達してくれる時に逢えるねぇ、猫耳可愛いから一度でいいので触ってみたいよなぁ。


帰り際になんかポルちゃんが、ああいうのが好みなんだなって呟いていたけどどうかしたのかな?





「 なぁ リックぅ 」


色々と用事を片付けて一息ついていたら、マーサが後ろから抱き着いてきた。


「 ん~ どうしたの 」


「 この宿ってさぁ お風呂があるんだってよぉ 一緒に入ろうよぉ 」


「 え!? 風呂あるの 」


思わず声が裏返ってしまった、それぐらい驚いた。

まぁ考えてみれば高級宿だからあってもおかしくないのか、そうかぁそれはいいなぁ。


「 うん、あたいさっき宿の人にお湯を貰えるか聞いたんだけど それでしたら浴場をお使いくださいなんて言われたんだよ 」


「 さすが高級宿だねぇ 」


「 あい、ですから主様のお背中を流させてください もちろん背中だけでなく全て洗わせていただければこれに勝る悦びはございませんわ 」


足元にいつの間にかセオが控えていて、見上げながら色っぽい事を訴えてきましたよ。


「 でもさぁ、フェオが寝ているからみんなで行ったら可哀そうだよ 」


僕としてもお風呂には入りたいし、そりゃあお嫁さん達と一緒に入れたらそこは天国だろうけどねぇ

でもフェオが目を覚ましたら、誰もいなくて泣いちゃうかもしれないし・・・


「 あたしも入ります お願いしますリック様 」


いつの間にか目を覚ましたフェオが真っ赤な顔と潤んだ目でこっちを見つめている。

どうやら目が覚めて話を聞いていたようだ。


「 ほらぁ これならみんなで入れるだろぉ 」


マーサが耳元で誘惑するように囁く。


「 う うん・・・ でもみんな一緒に入れるほど広いのかな 」


「 あい、先ほど見てまいりましたが、広々としていて全員では入れますわ 」


「 でも、そんなに広いと他の人も来るんじゃ 他の男に皆の裸を見せたくないよ 」


この世界では混浴が常識だとしても、他の男に可愛いお嫁さん達の裸体は披露したくないなぁ。


「 あたいだってリック以外には見せたくないよぉ。 でも大丈夫、宿の人に聞いたけどこの部屋専用の大浴場で入口には鍵も掛かるし結界も張っていいらしいよ 」


もうね、ここまでお膳立てされたら行くしかないですよ。

据え膳くわぬは男の恥って言葉もありますしね。











久々のお風呂は、温かくて気持ち良くて。

そしてお嫁さん達と一緒で、もうねぇ天国パラダイスでしたよ。


お嫁さん達は3人ともタイプが違うけれど、本当に可愛くて健気で最高に素敵な子たちです。


もうね、風呂にのぼせたんだか、お嫁さん達にのぼせたんだか分からないけれど最高に気持ちよかった。


いいね  風呂はいいよ  いずれ大きなお風呂のある家を買おうと皆で話し合いました。


もちろん家風呂なら毎日一緒に入れるしね。

当然みんなで入れるくらい大きなお風呂じゃないとだめだけどね。


あぁ幸せな未来予想図が描けました。



お読みいただけることに幸せを感じている今日この頃です。お読みいただきまして本当にありがとうございます。

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