恋焦がれて
こんばんは お読みいただきまして本当にありがとうございます
「 いったい何が起こるのかなぁ 」
今日の午後になれば謎が解けるはずですが
今はまだ朝なのです
いつもより早く目が覚めてます、まぁ気になっているというのもあるのですが
早朝からメイドさん達が忙しく動いているのも一因ですね
「 研き残しはありませんか 再度確認なさい 」
「「「 イエス マム !! 」」」
デニエの連れて来た12人のメイドを中心に鍛え上げられたメイドさん達・・・
人族もいれば、犬族、エルフ、猫族に虎族、羊族に、ドワーフのお嬢さん 正直なところ現在全部で何人いるのか把握できていません
あぁもちろんデニエは知っているそうですが
「 旦那様は気にしなくていいのよぉ 」
そう言われているので、甘えさせてもらっています。
すごく優秀だし、メイドの嗜みで片づけられてしまうけれど
魔法?超能力?戦闘力??? とにかくすごいの一言だよね
それでいて、みんな可愛らしいし美人だし それぞれ魅力的だから大変
そんな彼女たちが、全力で朝から静かに活動中
さっき聞こえてきた返事なんて どこの軍隊って感じだったしねぇ
そんな中でも 僕が目を覚ますと
ベッドサイドには専属メイドのエリンの姿
狼族で一見するとクールビューティな彼女なんだけど
実は照れ屋さんだし、褒めてあげると尻尾がブンブンになるんだよねぇ
さっきも目が合って 「 おはよう エリン いつもありがとう 」 って言ったら
「 専属メイドとして当然です 」 実にクールな口調で答えてくれたんだけど
尻尾はブンブンです。
なんかねぇ その尻尾がさぁ レウィやフェオとは違う可愛さと言うか フサフサで綺麗なんだよねぇ
いつも綺麗に手入れしているらしく、艶やかなんだけれど
気のせいか今日はさらに艶々だ
思わず尻尾に見とれていたら
「 ・・・ ぁ あのですね 先日 ご主人様にいただきました 高価なセットで手入れをしてみたのですが ぃ いかがでしょうか・・・ 」
「 うん!! とっても綺麗だね いつもより艶々でフサフサだ 思わず触ってみたくなるくらいだよ 」
「 ひゃ! ひゃわりたいですぅかぁ !!! 」 (訳 さ!! 触りたいですかぁ)
寝起きという事もあって つい本音と言うか 素直に感想を言ってしまったのだけれど フェオに言われていたことを思い出した
「 旦那様ぁ フェオはお嫁さんなので良いですけれどぉ そうでない犬族や狼族の尻尾を触りたいとか軽々しく言ってはダメですよぉ ましてや勝手に触るなんて論外ですからねぇ 」
これはフェオの尻尾を撫でた時に言われたこと 犬族や狼族にとって尻尾はとても大切なもので家族以外には基本的に触らせないものらしい
他人の尻尾を無断で触ったら、痴漢行為に匹敵するくらいのことらしい
「 あ!! ごごめんね 嫌だったよね 」
仮にも僕はエリンからしてみれば主筋に当たる存在だ。 ましてや僕の専属メイドだし 権力を振りかざして無理難題を押し付けたと思われてしまう
「 ぇ ぁ あのぉ ・・・ 」
「 本当にごめん 大事な尻尾を触りたいなんて言って 」
僕は慌ててベットから飛び降りると ジャンピング土下座の勢いでエリンに謝る
エリンは優しいけれど あくまでもデニエに言われて僕の専属になってくれたのだし
ついつい甘えてしまって・・・ まずいよなぁ
「 あ ぁ ・・・ ご ごご主人様ぁ 」
うわぁぁ もしかしてエリン泣きそう??? 声が震えてる うわぁぁぁぁ
「 ほ 本当にごめん ・・・ え? 」
ひたすら謝る僕の顔に、 何かすごく素敵な感触??? サラサラでフワフワ?
思わず手に取ってしまった
「 ひゃ ひゃぅぅぅん !! 」
聞こえてきたのは 聞いたことのないくらい 可愛い声 でも間違いなくそれは エリンの声で・・・
「 エ エリン? って これぇぇぇぇぇ??!!! 」
僕の手の中には、フサフサで艶々な綺麗な尻尾 そして当然その尻尾はエリンの可愛いお尻に繋がっているわけで
目の前には僕の前にしゃがみ込んで、尻尾を預けてくれているエリン
「 はぁぁぁっぁ ご 御主人さまぁぁ どどぅかぁ 私の尻尾を触ってくださいぃぃ 」
「 え? ぇぇぇ だだだっだだって し尻尾ぉぉぉぉ 大事な尻尾ぉ えぇぇぇぇ ?????? 」
混乱しています だってあのクールビューティな エリンが可愛いけれど艶のある声を出しているし
僕から見えるのは後姿だけれども 首筋まで真っ赤になっているのが見える
「 くぅぅぅーーーーん ご主人様ぁ お慕い申し上げておりますぅぅぅぅ 」
そして エリンが僕に抱き着いてきました。
ワンコって一途ですよねぇ しみじみ思います