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活力の素

こんばんは 本日もよろしくお願いします

「 ココノ~ エルナ~ ニンファ~ シルエッタ~ 」


「 リックぅ みんな寝てるよ 静かにしておくれよ 」


仕事が一段落着いたので可愛い可愛い娘の顔を見ようと思ったのですが・・・

奥さんにダメだしされてしまいました


まぁ赤ちゃんはお乳を飲んで、笑って泣いて 寝るのが仕事ですからね

大人の事情なんかお構い無しだ


「 じゃあ 寝顔だけ見る~ 」


「 くれぐれも起こさないようにね 」


あぅ 前科があるので釘を刺されてしまった

数日前にあまりに寝顔が可愛くて、エルナの頬をつんつんしたら起こしてしまい、それをマーサ付きメイドのマリに見つかって

しこたま怒られました・・・


少し前にやっと寝たばかりだったそうで

うん あれは僕が悪かった 



「 気をつけるよぉ 見るだけにするから 」


「 もっと一緒に居ればいいんだよぉ 抱っこもして欲しそうだよぉ 」


そうなんだよねぇ・・・ まだ数回しか抱っこしていない

下手に貴族なんかになってしまった上に、商売を始めたものだから

来客やら商談やら、書類の決裁もあるし 新商品の決定とか それに領主としての仕事もある

もちろんセオやノエル、それに優秀すぎるメイドさんたちが相当部分を片付けてくれるのだけれど

最終的な決済や決定、それにねぇ外国の使者とか、地位のある人の相手はねぇ

どうしても僕が座っていないといけないようで


「 ごめんよぉ もっと一緒に居たいのは山々なんだけど・・・ 」




「 奥様 ・・・ 」


マーサのそばで控えていたマリがマーサに声を掛ける


「 ・・・ ぅん   あたいこそごめんよぉ 我がまま言って リックはあたい達のために頑張ってくれているのに 」


「 そうですわ 奥様。 旦那様は この時間を作るためにそれこそ必死で書類と格闘されてきたのです 」


「 リックぅ 」


マーサが潤んだ瞳で見上げてくる


うん やっぱりうちの奥さんは可愛いなぁ


しかし それにしてもマリはここでマーサと娘達の面倒を見てくれていたはずなのに

何で僕が書類と格闘してからここに来たのを知っているのかな???


「 旦那様   それがメイドの嗜みですわ 」


「 ・・・ ぁ はい 」


思わず返事をしてしまったけれど・・・ 僕 口に出していないよなぁ












その後も4人の可愛い可愛い娘達の寝顔を飽きずに眺めていたのだけれど


そんな至福の時はあっと言う間に過ぎてしまうもので


『 あなた そうしていたいのは判りますが そろそろ時間ですから 執務室に戻ってください 』


『 えーーー もう少しだけダメかなぁ 』


ノエルからの無常な念話に対して せめてもの抵抗をしてみるけれど


『 約束の時間は過ぎてますよ 後の予定が詰まってますのでお願いします 』


『 わかった すぐに戻るよ 』


そうだった ノエルと打ち合わせをした後に、レヒート商会との商談が入っていた

それでもきっとノエルはギリギリまで待って念話で呼びかけてくれたんだろうなぁ




「 マーサ 」


「 娘達は任せておいて 」


僕の言葉を遮る様に自らの言葉を被せて、微笑むマーサ


「 うん 片付けてくるよ 」


「 頑張って パパ 」


とびきりの笑顔でそう告げると マーサは僕の首に手を回して

濃厚な口付けで送り出してくれた





「 仲がよろしくて羨ましいですわ 」


足早に でも静かに部屋を出てゆく僕の背中に マリの声が聞こえた









その後の仕事は実に順調に片付きましたよ


レヒート商会との商談も綺麗にまとまったしねぇ



子は宝 そういうことです

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