謎なのです
こんばんは このお話は本日2話目の投稿となります ご注意ください
追記:一部誤字修正です
ご指摘いただき本当にありがとうございます
昨日からの完結騒動に絡む誤字で・・・
汗顔の至りでございます
「 で レウィ 「 早く教えるのです 」 ・・・ 」
気がつけば、直ぐそばにフェオがいて 掴み掛からんばかりの勢いでミーネを揺さぶってっていました。
「 ・・・ ぇぅぅぅぅぅ 」
その後 何とかフェオを宥めたのですが、揺さぶられら過ぎたミーネは
乗り物酔いのような状態に・・・
「 三半規管って大事だな・・・ 」
「 ぇぅ ゆ 揺さぶりゎ き 禁止ですぅぅぅ ぇぅ 」
「 ごめんなさい ついレウィの事になると・・・ 」
必死で謝っているフェオ
「 まぁ 仕方ないのです 」
「 で 詳しいことを教えてよ 」
「 はい、 レウィが何故 転移動物ってことかですよね 」
「 そう まずはそこかな 」
フェオも隣で頷いている
「 判断材料としてはですね フェオの魔道器官が生まれつきでないってことがあります 」
「 え? な なにそれ 魔道器官??? 」
聞きなれない名前に戸惑う僕
隣でフェオも首をかしげているところを見ると ランドヴェールでも一般的ではない話ってことかな。
「 そうですねぇ 平たく言うと魔素を取り込んでマナに変換し 魔力化する臓器ですね この世界の生き物にとっては必須の臓器になります 」
「 ・・・ えーとぉ よく分からないんだけれど 僕にもあるの??? 」
今の説明だと要するにその魔道器官とやらがないとこの世界では生きられないって事なのかな
って僕にもあるんだろうか・・・ そもそも僕も転移者だよね
「 ねぇ・・・ ミーネぇ 」
「 ご心配なく ご主人様には産まれたときから存在してますよ 」
あるんだ・・・ 良かった
その後のミーネの説明によると
この世界では当然のように、食べ物にも水にも そして大気にも魔素は含まれており
その魔素を体内で魔力に変換するための臓器が存在しているとの事
これが無いと、魔素が体内に蓄積しいずれ自家中毒を起こし病気の原因となり 死亡してしまうことになる。
実はこの世界における加護無しの原因の多くが、先天性魔素不全症候群ということは徐々に解明されつつあるのだが
その病気の原因の多くが、魔道器官の発育不全や機能障害にあることも判明しつつある
ただし、これらの見解は一部の魔道医学者にしか知られておらず
大多数の一般市民は魔道器官の存在は知るはずも無い
この世界の科学水準はまだまだ低すぎるほどに低いのだ
では何故 魔道器官を持たないはずの過去の転移者が生き残れたのか
これにはカラクリがある、基本的に転移者とはこの世界のために神が招いた存在である
ランドヴェールで言えば管理神であるトォーニ様が、この世界に必要とされる人材を上位神である生命神様の管轄世界から連れてくるのだ。
その際に、転移者には祝福が与えられることが多いのだが
ランドヴェールにおいては魔道器官が転移者の身体に発生することとなる。
「 私のように見るべき者が確認すれば、その方の魔道器官が先天性の存在か後天性で生命神様の祝福による効果なのかは見分けがつきます そしてそれは人以外の動物においても一緒なのです 」
ドヤ顔で説明してくるミーネ
「 ほぇっぇぇぇぇぇ 」
この世界の謎がまた一つ紐解かれたような気がして 思わず変な声をあげて感心してしまった。
ちなみにフェオには少々難しかったようで いまだうんうん唸っている。
「 で 魔道器官を確認して レウィが転移動物だと分かったわけだ 」
「 はい そうなのです 」
ミーネが空中で思い切り胸を張っている、うんうん 偉いねぇ
「 でも どの世界化は分からないの? 」
「 はい 残念ながらそこまでは分かりかねます 」
急にテンションが下がりまくる ミーネ
ミーネが把握しているのはこの世界ランドヴェールと僕の故郷でもある地球のことだけ
生命神様なら知っているかもしれないらしいけれど、何しろお忙しい方なのでそう簡単に聞くことすら出来ない
「 じゃあ なんで地球生まれじゃないって分かるの? 」
「 そうです、そこはですね レウィの検査結果で分かりました 」
「 ん ? あぁ健康診断の時のことだね 」
まだレウィが我が家に来たばかりの頃に、ミーネが健康診断をして問題ないとのお墨付きをもらっていたのだ。
「 はい あの時に血液検査をしているのですが その結果が地球生まれでないことを証明しています。 実はレウィの血液には魔素誘導体が含まれていることがわかったのです 」
「「 ??? 」」
これに関してはフェオだけでなく僕も?マーク全開だ
「 魔素誘導体とはですね、食物から吸収された魔素が血液中に溶け込んだ状態のことです 血液検査の際に少量ですが魔素誘導体の異性体が検出されまして さらに詳しく調べたところ 魔道器官とは別に肝臓で少量の魔素変換が行われていることがわかったのです 」
「 ん・・・ 難しいけれど レウィは魔素の変換を肝臓で行っていたってこと? 」
どうも複雑な話になってきたなぁ・・・
その後もミーネの話は専門的になりすぎたので割愛
要するに、レウィは地球のように魔素が存在しない世界生まれではなく
しかも、ランドヴェールのように魔素に満ち満ちた世界ではないとこで生まれた可能性が高い
なぜならば、魔道器官は持っていないが、肝臓にその機能がある
ただし魔動器官ほど専門化していないため、ランドヴェールでは魔素不全症候群をいずれ発祥する程度しか魔素を変換できない
このことからレウィはランドヴェールほど魔素が多くない世界からの転移動物だということが推測できるそうだ。
「 だとすると・・・ レウィがこの世界で生活する上で困ることとかあるの? 」
「 えーとですねぇ 魔道器官は生命神様の祝福を頂いているようですし・・・ えーとぉ 」
さすがのミーネも転移動物に関しては研究事例がほとんどないようで困っていると
『 あのねぇ レウィちゃんは普通に生活してて大丈夫だよぉ 』
急に頭の中に声が響いた
『 阿佐ヶ谷の・・・ じゃないや トォーニ様!! 』
『 困っているみたいだから ティーチングしてあげルー おおし○ 丸の中身は何でしょう 』
あのぉ 色々扱いに困る言語で話すのは勘弁してください
ほんと困るので・・・
『 トォーニ様・・・ でもありがたいです 』
『 でも これでも中々忙しいので 簡潔でごめんねぇ とにかくレウィちゃんは普通に生活して問題ないのよ 僕の加護もあげたし デニエの眷属にもなったでしょ 』
そういえばレウィが先天性魔素不全症候群だったときに・・・
あれれ でも転移したときに生命神様の祝福で魔道器官って出来ていたのではないの?
『 レウィって魔素不全症候群・・・ 』
『 そう その辺も説明不足だったね メンゴメンゴ 色々と生命神様との行き違いもあってね それに動物の転移って例が少ないのよ 』
ようするに神様の言い訳なのだが、レウィの転移についてはトォーニ様でも判らない謎が多い
しかも生命神様もその転移について急なことで対応が後手に回ったらしいのだ
そのため魔道器官が成長が追いつかなかったこと、さらに肝臓の魔素変換との整合性が取れず幼いレウィの身体に一時的に負担が大きかったことなどで
過去の症状を引き起こしたらしい
この件については生命神様が平謝りだそうな
実に珍しい神様の謝罪・・・
さらにレウィについてはトォーニ様でも知らないこと判らないこと・・・ そして話せないことがあるようで
勘弁して欲しいといわれてしまった
ちなみに これは後にミーネが人間サイズになって僕のお嫁さんになってから話してもらったのだけれど
ミーネが実体化する前は彼女の記憶領域や発言にある種の制限や禁忌事項が存在しており
特にこの世界の成り立ちに関する部分や、魔素不全に関する事では念話が成立しないことや、内容が意図しないモノに変化してしまうことが合ったらしい。
なんかしらの強制力が働いていたようだ・・・
一つこの世界の謎が解けたと思えば、また別の謎がいくつもあらわれる
まだまだ この世界は面白い そういうことなのです
まだ完結の予定はございません ご迷惑をおかけしました。