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最初の贈り物

こんばんは 本日のお話です


「 可愛いなぁ  本当に可愛いなぁ 」


赤ちゃんの寝顔は、本当に天使ですねぇ


ずーーーーーーーーーーーーーっと見ていても飽きません


と いう訳で


見学タイムです


マーサと赤ちゃんの専属メイドであるマリにお許しを貰えたので

見ている最中でなのです


本当は抱っこもしたいし ほっぺとか触りたいのですが

まだ駄目だそうです・・・


ちなみにみんな小さいけれど、ちゃんと兎族の特徴であるウサ耳は生えてます

もうねぇ 超絶プリティなのです




「 なぁ リックぅ 」


赤ちゃん達の向こうには、これまたにこやかな微笑みを浮かべる

マーサの姿。


「 ん? なーに マーサ 」


「 もう決まったのかい 」


「 うん・・・ もう少し待って 可愛い名前を考えているからさぁ 」


そうなのです、無事に生まれた赤ちゃん達に名前を付けるのが次のミッション

これが責任重大


4人の名前を考える必要があるわけですよ

大事な大事な我が子の名前付けですよ


頑張ってくれた奥様は、僕に付けてほしいとの希望ですし

昨夜からずーーーーっと考えている訳なのです。



この世界の獣人さんには女の子しか産まれません

当然の様に母親と同じ種族になります。


マーサの産んだ4人の娘は、みんな可愛い兎族

長い耳と可愛い尻尾が特徴的


毛色が若干違っていますが、成長するにつれてこれはまだ変化する余地があるそうです。


さてさてぇ 悩むなぁ




ちなみに 出てきた順番が早い子から長女次女となるのがこの世界では一般的

獣人は種族によって一回に産まれる数に違いがあるようで


兎族や犬族は比較的多産系

熊族や羊族は一回に一人が多いそうです。


ということらしいので、マーサの産んだ四つ子も特に珍しくないとのこと。





「 可愛い名前が良いよねぇ 」


「 リックが付けてくれる名前なら 平気だよぉ。 あたい達の子供なんだし、みんなパパが付けてくれるのが一番嬉しいに決まってるよぉ 」


うーーん とっても嬉しい言葉なんだけれど プレッシャーだぁ


可愛い我が子の顔を見ながら考えよう・・・

そう思っていたのだけれども


1人が目を覚まして、ぐずり始めたと思ったら あっというまに全員泣き出してしまい


「 ご主人様!! 考え事は別室でお願いします 」


マリに追い出されました・・・










「 主様  もう名前は決まりましたか 」


「 リック様ぁ 赤ちゃんの名前は・・・ 」


「 旦那様ぁ 名前ニャンだけどぉ 」





みんなは嬉しそうに声を掛けてくれるのだけれども



「 うう 地味にプレッシャーが・・・ 」




そんな状態の僕に、天啓のごとく脳裏に降りてきた発想


そもそも マーサの名前って・・・


「 ミーネ !! 」


思わず声に出したのは、僕専属の知恵の女神様ことミーネ


「 はい お呼びですか 」


どこからともなく現れたのは、まだ妖精サイズだけれど実体化しているミーネ


そんなミーネに早速聞いてみる


「 マーサ姫のお話ってさぁ ハッピーエンドでしょ  貴族の奥方様になって子宝にも恵まれて幸せになったはずだよね 」


「 はい もちろんそうです 有名なお話です 」


そう、マーサの名前の由来にもなっているマーサ姫のお話、貧乏な兎族の少女が幸せになるおとぎ話。


「 そのマーサ姫の子供たちの話ってあるの? 」


「 うーん 子供達の詳しいお話とか そこまでは無いですねぇ めでたしめでたしで終わっていますから 」


残念ながらそこまで都合のいいお話ではなかったかぁ・・・


「 そっかぁ ・・・ 」


「 あ でも  最初に生まれたのは4つ子だという話ですよ 名前は確か ・・・ 」









どうやら名前が決まりそうです


みんな可愛い名前ですよぉ


名前って 産まれてきてくれた命への、最初の贈り物なのだと思います。

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