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テンションMAX

今日も投稿させていただいております。 お読みいただきありがとうございます。

「 リック様 」


集まってくれた入植希望者の人々が説明を受けたり


新しい家に案内されているのを少し離れた所から眺めていたら、後ろから声を掛けられた。


「 大神官様でしたか 」


僕は声を掛けてきたファネに軽く頭を下げる。


「 ・・・ あのぉ出来れば 公式な場以外では名前を呼び捨ててください 」


潤んだ目で訴えてくるファネ。


大神官モードの時とはえらい違いだ、まぁこっちが素なのだろうけれどねぇ。


「 そうだったね ファネ 」


「 はぁっぁ・・・ ありがとうございますぅ ふわぁぁぁぁ 」


とても信者の方々には見せられないような表情になっているんですが、大丈夫でしょうか。





「 で、 用が有ったんだよね きっと 」


少しだけ間をおいてから声を掛けると、我に返ったようだ。



「 は  ひゃい 。  そうでした 」


「 うん うん 」


なんか可愛かったけれど、ここでまた可愛いとか言うと暫くの間は動けなくなるのが過去の経験から分かっているので

ぐっとこらえて話の先を促そう。


「 開拓地と入植者の件なのですが・・・ 」


「 うん 言いたいことは分かるよ 」


新規開拓地である以上、一定期間の納税免除やある程度の開拓地の整備はこの世界でも入植者を集めるための手段としては一般的だが

今回の募集は過剰とも思えるほどの税制面の優遇に加え、家や農機具まで無償提供と言う前例のない好条件


もちろん誰でも受け入れている訳では無く

基本は大地教の敬虔な信者であり、教会の推薦により本日も集まってもらった。


まぁ一部例外はあったけれど


「 私どもとしては、弱者救済と言う教理に合致し理想郷のような開拓地に喜んでおりますが・・・ リック様にご負担が掛かることを懸念しております 」


ファネが心配する気持ちは理解できる。


開拓地の経営にだって費用はかかる訳だし、少なくとも5年間は持ち出しばかりになる

理想的な開拓地を作りました、でも1年で経営破たんしました。

みなさん元の生活に戻ってくださいなんてことになったら・・・


「 そこは心配いらないよ 少なくともこの開拓地が軌道に乗るまでは、これ以上大きくするつもりはないし。今の規模で有れば十分に賄えるだけの資金はあるからね 」


そうなのだ、正直なところ所持金だけでも相当な金額になっている上に

例の貴族院でのお披露目以降、シャンプーや高級化粧品に対する問い合わせが偉いことになっていて

近いうちに商会を立ち上げて売り出す予定なのだ。


他にも色々な問い合わせや引き合いが来ている物が多いし

ノエルの実家からは謝罪と共に大金も送られてきていたりと

使い道に困っているような状態なのだ。


「 でも 超魔鋼の農機具まで提供していただいて平気なのでしょうか? リック様は懸念されているとお伺いしておりますが 」


そう、入植者には超魔鋼の農機具や工具も用意している

その中には刃物も当然ある


「 その懸念は解決できることになったんだ ありがとう心配してくれて 」


「 そうなのですか!! さすがリック様です 私ごときの懸念など無用でございました。あぁまさに私の全てを捧げるべき方です どうぞ大地教共々私も導いてくださいませ 」


そう言うとファネは神官服が汚れることなど気にも留めず、その場に跪くと

熱っぽい目で僕を見上げてくる


とっても真剣な女の子なんだよね・・・

デニエにも頼まれているし、ぶっちゃけ超絶美人だし

きちんと考えないとなぁ


「 超魔鋼の道具類にはデニエと創りだした魔法を掛けることにしたんだよ。その魔法を掛けると、開拓地から一定の距離を離れてかつ時間が経過すると道具そのものが崩壊するような術式を掛けることに成功したんだよ だから基本的に開拓地の中でしか使用できない。 それに開拓地を離れた時点で通報する電子魔法も組み込んだのですぐにわかるし在処も特定できるんだよ 」


「 ・・・ 」


「 えーと ・・・ ファネ? 」


僕の説明を聞いていたはずのファネは呆然としてしまっている

大丈夫かな



「 ・・・ す す 」


「 す? 」


「 凄すぎますーーーーー はぁぁぁぁぁっぁぁ    リック様ぁ あぁぁぁっぁ なんと素晴らしいお方 」


どうやらファネさんの色々なメーターが振り切れてしまったようだ。

開拓地は順調のようです。 大神官様も色々順調です。

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