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女神の連れ合い

こんばんは 本日のお話です。よろしくお願いします

「 神官様 このままでは収拾がつきませんから ゆっくり話せる場所に移動できませんか 」


跪いて祈りを捧げている神官二人に向かって大きな声で話しかけた

周囲もざわついているし、祈りに集中しているお二人には小声じゃ届きそうにもなかったし


「 は、 はい これはご無礼をいたしました 」


先に祈りはじめていたエメリさんが気が付いてくれて やっと立ち上がってくれた。


「 いえ、 このままでは混乱が広がるばかりですよ 」


僕の言葉に周囲を見渡して驚くエメリさん

まぁ気が付けば周りは野次馬と信者でいっぱいだしねぇ


「 誠に申し訳ございません  どうぞ教会へおいでくださいませ 」


そう言うと僕らを案内するために歩き出そうとしてくれたのだけれど・・・


「 あのぉ この人はどうするのニャ? 」


ユーンがいまだに跪いて祈りを捧げたままのレマ様と呼ばれていた神官様を指さすのだった。








「 誠にご迷惑をおかけしました 」


「 まず、教会内にお連れするべきでした 本当に申し訳ございません 」


あの後に集まった野次馬や信者は教会から出てきた関係者によって解散させられて

僕らは神官さんの案内で教会内の一室に案内された


そこで二人の神官さんから謝罪されているのだ


最初に謝ってきたのが、後から跪いてきたレマさん


金髪で長身、まるでモデルさんのような体型の美人さんだ。

整った顔立ちに青い瞳、透明感のある白い肌

綺麗な人っているところには居るもんだねぇ。



そして、今も申し訳なさそうに頭を下げてくれているのがエメリさん。


綺麗な栗色の髪を後ろで括り、清楚な雰囲気の漂う癒し系の美人神官。

背はレマさんほど高くないけれど、特筆すべきはその胸

明らかに神官服を押し上げて存在感を誇っている。

それなのにとてもスリムな体型は素晴らしいね。

控えめ好きの僕でも思わず見とれてしまいそうだ。


「 どうかお気になさらず、外が落ち着きましたら帰りますので 少しの間ここに居させていただければ結構ですから 」


「 いえ、どうかもうしばらくお待ちください すぐに神官長も参ります 」


レマさんの口調は丁寧だけれども、帰らせないわよオーラが半端ないです。

教会に入ったのは判断ミスだったかも・・・


「 ちょうどお茶も入りましたので さぁどうぞ 」


エメリさんが机の上にお茶とお菓子を出してくる

どうみても高級そうなティーセットに甘そうなお菓子、この世界としては貴重な甘いお菓子を出してくるところからしても

歓迎されているのは理解できるけれど・・・ そもそも女神様の連れ合いが僕っておかしいよね 

豊穣の女神 ディー様なんて知らないし。


「 甘くて美味しいのニャ 」


まぁユーンは甘いものが好きだし嬉しそうだからそれは良いけれどねぇ


「 ほら ユーン 僕のも食べていいよ 」


「 え、いいのニャ? 」


「 もちろんだよ 」


僕の言葉に素直に喜んでお菓子を食べるユーンは可愛い。

まぁ教会の中でなければ撫でまくってしまいそうなくらい可愛いのだけれど

ここは自重しないとねぇ


そんな心持で僕がユーンを眺めていると、エメリさんが話しかけてきた


「 大変可愛らしい奥様ですね 」


「 可愛いって言われたニャ 照れるニャン 」


お菓子でご機嫌になっていたうえに可愛いとまで言われて舞い上がっているユーン

まぁお世辞でも嬉しいよね。


「 はい、このノエルもそうですが私の自慢の妻たちです 」


「 そんな・・・ 」


ノエルが僕の横で真っ赤になって悶えている

まだノエルは色々慣れていないようだ。


「 ここにはおりませんが 他に妻は3人おりまして既婚者です。そんな僕が豊穣の女神様の連れ合いというのは別のどなたかとお間違えではないでしょうか 」


僕は疑問に思っていたことを一気にたたみかけたのだけれど・・・


「 いえ、 私だけならともかくレマも神託を受けており、同じようにリック様にお会いしたとたんに跪きました。 神託とは大変に神聖な物であり、我々神官職にあるものはその内容をたとえ親であろうとも事前に口外することはありません、私とレマががリック様に跪いたのはその確信があったからです 」


「 エメリの言う通りです リック様のお姿を拝見しその魔力を感じ取った途端に神託が脳裏に蘇りました 間違いなくリック様はディー様の連れ合いとなられるお方です 」


うわー

ものすごいキラキラした目で見つめられています。

タイプは違うけれど美人さん2人に見つめられて嬉しいのは嬉しいけれどねぇ



そんな状態に僕が困惑の色を隠せないでいると


廊下を走る足音が響いて来たかと思うと、部屋の扉が勢いよく開け放たれて


息を弾ませて女性が飛び込んできた


「 こちらかぁぁぁぁっぁぁぁ 」


「「  ファネ大神官様!! 」」


エメリさんとレマさんの声が綺麗に重なって聞こえた。

どうやら飛び込んできた女性は大神官様らしい



「 ぉぉぉぉ  ・・・ 」


僕を見つめて固まる大神官様


どこから走ってきたのかは知らないけれど、その肌は上気し汗が額に浮かんでいる

余程急いできたのか髪も乱れているけれど、それを気にする気配も無くひたすら見つめてくれている


真っ赤な髪と小麦色の肌が印象的だ


「 あのぉ 」


僕は完全にフリーズしている大神官様に声を掛けようとしたのだけれど


「 ・・・ ま 正に・・・ 」


一言だけ呟いたかと思うと、大神官様が僕の前で跪いてしまう


そしてそれを見たエメリさんとレマさんまで再び跪いて祈りを捧げてしまう始末・・・


本気で困ったね



「 リック様 あっちもニャ 」


ユーンが僕に教えてくれたのは、大神官様が飛び込んできた際に開け放たれた扉の向こうで、跪いている教会関係者と思われる複数の女性の姿


あかん 収集付かなくなって来た・・・



大神官様登場です 当然、美人です しかも赤毛です 

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