今日はエイプリルフール
初投稿になります、緊張しております。どうかよろしくお願いいたします。
僕の名前は山之上 理久
ごく普通の18歳男子。
日本生まれの日本育ちで国籍も日本人。
でも母親は日本に帰化した白人で、帰化後の名前は 山之上 瑠奈
髪はブロンドで目は青いよ。そんな母親と純日本人の父親の間に誕生したのが僕。
だからハーフってことらしい。まぁ外見は髪が多少茶色いのと(高校では色々困った)
瞳の色が黒ではなくて、濃い青っぽい色ってことぐらいしか特徴はないよ。
イケメンでもないし、多分普通の顔(と思いたいかな)
ちなみに母親はヨーロッパの小国が出身地。
母親が美人だし若く見えるので子供の頃から自慢だった
「理久の母ちゃん綺麗だよなぁ、うちの母ちゃんと代えて欲しいよ」とか
「あの人、理久君のママ? えー王女様みたいー」そんな風に友達に言われれば嬉しくて仕方なかった。
だから友達が遊びにきた時とか、授業参観日は鼻高々だったよ。
父親は、ごつい大男で身長が190cm以上あるし、マッチョ系。
いまだに身長でも体重でも、力でも勝てない
「理久の父ちゃんってさぁ、格闘家ってホント?」
「元だよ、元格闘家」
小学校の友達のお父さんが格闘技マニアで父ちゃんのことを知っていたらしく逢いに来たこともあった。
今は色々あって親戚の仕事を手伝っているらしいけど、詳しいことは知らない。
まぁ普段からトレーニングというか修行しているし、村の行事とかでは力仕事を一手に引き受けているし、近所のお年寄りにはモテモテの父ちゃん。
そんな父親が子供心にも大きくて強くて嬉しかった。怒るとめちゃくちゃ怖いけどね。
父ちゃんの名前も一応言っとくと 山之上 司郎
至って普通の名前。
そんな僕ら親子3人の家があるのは田舎というかThe田舎、小学校では同級生も居なくて
全校生徒数は、僕の小学生時代は最大7人(!)の分校。でも、毎日楽しかった。
人数が少ない分、全校生徒が兄弟みたいだったし。
「りっくん お菓子でも食べて行きなさい」学校帰りとか、顔を見ると声をかけてくれて孫みたいに可愛がってくれた近所のお婆ちゃんは優しかった。
「素振りを済ませたら打ち込みだ」これはいつもの修業メニューを告げる声。
小学校から帰ったら、父親と剣術や格闘の修業。休みの日も雨の日も修行とにかく修行。
毎日の修業は、しんどかったけど父親みたいに強くでかくなりたくて頑張ったよ。
頑張った修行の後に、でかくて、ごつい手で頭を撫でてもらうのが好きだった。
その後、通学した中学校は山を越えたとこ。スクールバスも走っているのだけど、これも修行の一環で毎日自分の足で走って通学だった。
帰りが遅くなると母親が心配するから、部活は入ってなかったのだよね、まぁ部活して帰宅したら夜遅すぎるから修行の時間が取れないっていうのもあったけど。
「暗くなるまでにわぁ~ 帰らないと だ~め だよぉ」甘ったるい声で叱る(?)のは、うちの母親。
もう中学生だから、甘やかさないでくれと母親には何度も言ったけど、結局変わらなかったなぁ。
毎日の修業や、走っての通学で同級生より力も強いし、足が速いのもわかっていたけど、子供のころの出来事で懲りているから、とにかく学校では目立たないようにしていた。
まだ3歳のころに近所の爺ちゃんのとこに遊びに来た子と仲良くなったことがあるのだけれど、すごく嬉しくなって全力で遊んだら、その子に驚かれて怪我させてしまった。
あとで父ちゃんにめちゃくちゃ怒られた上に、その子は二度と遊びに来なかった・・・
『本当にごめん』当時ちゃんと謝れなったのが心残り。
それからは両親の前以外では全力を出さないようにしてきた。
だから特に目立つこともなく中学校を卒業して、隣町の公立高校へ進学。同級生や友達も増えたし、高2の時に生まれて初めての彼女も出来たのだけど・・・。
残念ながらその子は進学に向けて忙しくなって、だんだん距離が出来て自然消滅という結果に・・・。
まぁいい思い出。
高校の卒業式では後輩の女の子が泣いてくれて、ちょっと嬉しかったな。
「・・・ぅうぅ ・・・ぜんぱーぃ・・・ 」とか泣きながら送り出してくれて。
だけどその後は特に何もなし、そんなものだよね。
卒業後は父親の仕事を手伝う様に言われていたし、大学進学は考えたこともない。
特に将来何がしたいわけでもないし、勉強も普通、修行は父親と続けてきたけれど、仕事に何の役に立つのかは知らない。ま、体力はあるし何とかなるかな。
だから、これが普通の生活だと思っていた・・・
日本で両親と暮らすこの生活。今日、いや、今さっきまでは・・・
あのさぁ、異世界ってラノベとかアニメの中だけじゃないって知っている?
しかもその世界には魔法が存在するっていう話。
さらに、魔法を使って外見も変えることができるらしいよ、すごいよねー(棒読み)
「・・・で、どういうこと・・・」
僕は多分、生まれて初めてなくらい混乱して、これも生まれて初めて両親に対して暴言を吐いた。
「ふざけんなーぁぁぁぁぁ!!」
そんな僕の前で父親(多分)が笑っている、目の前で母親(???)が少し困った顔をしている。
「仕方ねぇだろう。こうでもしないと近所の目ってもんがあってだなぁ」
今僕の目の前にいるのは、どう見ても若返った父親です。僕が生まれた頃の写真に写っていた顔がそこにある。
「百歩譲ってまぁ父ちゃんはいいよ。若くなったといっても毛が増えたのと、しわが少なくなってシュッとした感じが強くなったくらいだから・・・」
僕の発言に微妙にショック受けている父親は一旦放置!
「問題はルーちゃんだろ」
ルーちゃんこと我が母親(なのか?)が、なーに???という感じで小首を傾げてこちらを見ている。
ちなみに、うちの母親は、絶対に『ルーちゃん』としか自分のことを僕に呼ばせない。
中学生になって友達が増えて、周りが『母ちゃん』とか『母さん』と呼んでいる中で、どうにも恥ずかしくて、『お母さん』って何度か呼んでみたけれど、絶対に返事もしないし、しまいには泣かれた。
そして父ちゃんにものすごく怒られた、理不尽だよねぇ。ちなみに父ちゃんは子供の頃からそう呼ぶようにしつけられたからそう呼んでいる。
「若すぎるだろ、おかしいだろ。」
目の前の母親(多分そう)は、どう頑張っても10代後半くらいにしか見えないし、
若いころの写真よりさらに若い、実は僕の姉だと言われても納得してしまう。でも、声も雰囲気もどう見ても母親だ。
「しかも、その耳ぃー」僕は母親の耳を指さしてさらに大声で叫んだ。
「そんな~ 大きな声をださなくてもぉ 聞こえるよ」
実にのんびりしたしゃべり方、これも母親の証拠だ。
しかし僕の母親の耳があんな形の記憶はどこにもない。どうみても、ゲームとか小説の挿絵のエルフ。
「なに、その耳、コスプレ?CG?特殊メイク?」
そんな僕の叫びに対して帰ってきた答えは。
「本物に~ 決まっているでしょ さわってもいいよぉ」
そう言いながら、僕の目の前に耳を差し出す母親・・・。
ええ触りましたよ・・・引っ張りましたよ・・・ついでに息も吹きかけたりしてみましたよ
(あとで父ちゃんに怒られた・・・息は吹きかけたらいかんって)
その後も疲れ果てるまでひとしきり騒いだけど、これは夢でもなく、冗談でもなかった。
あとで気がついたのだけど、今日って4月1日、そうエイプリルフール。
余計が性質が悪いや・・・
ここだけの話:お話を紡いでいる人は、初心者なので至らない点も多々あるかと思われますが
ご容赦ください。改善は順次対応します。
なるべく毎日の投稿を目標にしております。どうぞよろしくお願いいたします。
本日は、もう一話投稿予定です。