うさぎさんと獣の街サティ
前回を見ていない人はそちらをおすすめします。
小雨が降る真夜中、3人はブレシンの隣町のサティに向かっていた。
「どこかで休みたいけど……何かないかなぁ……」
「あ、あんなところに小屋があるよ」
「誰もいなければ、使わせてもらおうか……」
「こんばんはぁ……誰かいますか……?」
誰かいないか声をかけたが、返事はなかった。
「誰もいないみたい」
「じゃあここで休もっか」
「そうですね」
小屋の中は案外暖かかった。しばらく雨が止むのを待つことにする。
「ふぅ……サティまであとどのくらい?」
「あと1時間くらいかしら。そんなに遠くないし」
「じゃあ雨が止んだらすぐにい――ひゃあ!?」
「どうしたのリリィ。急に叫んで」
「おおおおお姉ちゃんメロウさんこの娘いつからいました!?」
2人がリリィの指さす方を見ると、リリィと同い年くらいの頭から兎の耳を生やし、丸い尻尾を生やした少女が寝ていた。
「あら可愛い」
「へぇ……尻尾もあるのね」
「2人とも驚かないの!?」
「え……だってねぇ……」
「どこからどう見ても獣族じゃない」
「け……獣族?」
獣族……カメリア達人間と見た目はほぼ変わらないが、変わっているところは動物の耳が生えているとこと尻尾が生えていることだけ。
「……獣族がここにいるってことは……サティまでもうすぐってことよ」
「サティに行くとこんな子が沢山いるのね……」
「獣族なんて……初めて聞いた……」
「にゅ……」
3人の話声が聞こえたのか、少女が目を覚ました。
「ふぁぁぁ……誰よ……こんなところにいるの……」
「……」
「ふぇ…………あ、人間だ……ここで何してるの……」
「いや……サティに行こうとしてたけど……雨降ってきたからここで休んでたのよ」
「ふーん……まあゆっくりしてねぇ……」
「サティって……どんなところなの?」
「んー……人間が住んでる街と同じよ……あ、街の奥に社があるかな……」
「社……?」
「うん、おっきい社。そこに位が高いのがいるよ」
「へぇ……」
「だからその反乱の事についていろいろ聞いてみたら?」
「そうね……そうしようかな……って、私話してないよね……そのこと……」
「うん、心読んだのよ。それで分かったよ。大変だったのね……街が破壊されて……」
「え、ええ……」
「雨やんだね」
「じゃあ私達はこれで」
「うん、またねー」
「……そういえば、名前は?」
「私?んー……うさちゃんでいいよ」
「私はメロウ、こっちはカメリアとリリィ」
「覚えとくよー」
「じゃあ、またね」
うさちゃんと別れた3人は再びサティに向けて歩き始めた。
「サティがどんな街かわかったけど……社ねぇ……」
「いってみなきゃわからないか……」
サティに向けて歩き続けると、途中で茂みが揺れた。
「誰かいるの……?」
数秒間茂みは揺れていたが、やがて止まった。
「な、なんだったの……」
「き、貴様、カメリア・リザルナか!?」
目の前から叫び声が聞こえたのでそっちを見ると、リーサの破壊活動をしていた兵士がいた。
「ま、まずいわ!逃げるわよ!」
「そうはさせるか!」
「い、いつのまに挟まれて……!」
挟み撃ちにされて、3人は武器になるものがなく、戦うことが出来ない。
「私に用があるんでしょ?2人は見逃しなさい」
「いや、それは出来ない。特にリザルナ姉妹は殺すよう言われている」
「な、なんでよ!」
「答える必要はない、さらばだ」
兵士が同時に剣を振り下ろそうとしていたので、私は身構えた。
(武器がなくても、隙があれば剣を奪える……それまで2人を守らないと……!)
剣が近づいてくる。止めようとしたその時、兵士の動きが止まった。
「ど、どうしたの……急に……」
「カメリア、こっちの兵士も動きが……」
後ろにいた兵士も動きが止まり……その場に倒れた。
「な、何があったのよ……」
「……いやぁすまないねぇ。本当はもう少し早く倒すはずだったんだけどねぇ」
「え、ど、どこにいるの……?」
「上や上。木の上や」
そう言われてすぐそこの木の上を見ると、狐の耳を生やし、9本の尻尾を生やした少女がいた。
「た、助かりました……ありがとうございます」
「いいさいいさ。それより、サティに行くんでしょ?我が護衛するから行くよ」
「あ……は、はい!」
「あのぅ……取り敢えず降りてもらえないかな……その……見えるから……」
上を見てると、少女の和服の中のパンツが見えてしまう。
「あー……そうかぁ……よっと」
足音どころか、砂埃一つも起こすこともなく地面に着地した。
「さ、行こうか?」
最近短くなってしまうのです双葉あるみぃですー。
けもみみ少女やっと出せた……もう達成感でいっぱい……!(はやすぎる)
次に向けてもう書こうかなwww
では次回♪