青眼の少女
第1話を見ていない人は1話から見るのをおすすめします。
「雨かぁ……」
リーサの隣街のブレシンにある病院。その病室で、カメリアは窓の外を見ながらため息をついた。
「この天気だと……外で買い物できないなぁ……」
「お姉ちゃん、なにため息ついてるか知らないけど、もうすぐお昼ごはんだから、食堂いこう?」
病室に入ってきたのは妹のリリィ。
「あ……もうそんな時間?」
壁に掛かってる時計を見ると午後12時を指していた。
「んー……場所どこにしよう……」
「うーん……あれ、あの子……1人かな……」
リリィが指で端の方で1人座っている青髪の少女を指した。
「あー……わかりやすいね……髪の色が」
「それ言う私たちもそうだけどね」
周りには黒髪や茶髪の人ばかりだからか、カメリアの赤髪、リリィの紫、端の少女の青は特に目立つ。
「隣に座って話してみる?」
「え……でも、迷惑じゃな――」
「隣、いいかな?」
「(お姉ちゃん、いつの間にあんな所に……)」
「ええ、どうぞ……あなたも珍しい髪色なのね」
「まぁねぇ」
「すみません……姉が迷惑かけて……」
「いいのよ……ていうか、あなた達姉妹なのね」
「うん、私は姉のカメリア、こっちはリリィ。今後ともよろしく」
「メロウ……メロウ・ディルート……よろしく」
「……なるほど……リーサから逃げてきたのね……」
「うん……お父さんとお母さんに会えないままここまで来て……今からでも探したいけど……」
「お姉ちゃんの足の事もあって、しばらくは遠出できないんです」
「でも……なんでリーサを破壊したのかしら……王宮殿のすぐそこにあるからって言うのもわかるけれど……」
「……それ以外にも目的があるなら……話は別よね……」
「その反乱を起こした人が……もしもだよ?他の街……ううん、この国を破壊しようとするなら……ここも狙われるんじゃ……」
「リリィ、それは考えすぎよ。それに、もしそうなったら、ここの兵士たちが戦うわ」
そうだよねぇ……そう思いながら私はお皿にのっていたクッキーを食べようとして―――手を止めた。
(リーサが破壊されて、私たちがここにきて3日経つよね……もし本当にリリィの言う通りなら……そろそろ来るはずよね……)
「……お姉ちゃん?どうしたの?」
「カメリア……?」
「リリィ……リーサの近くの街って……ブレシン……だけ……?」
「え? う、うん。そうだけど……」
「メロウ……ブレシンの近くの街って……いくつある?」
「……2つよ」
「その2つの街でここから1番近いのってどっち?」
「確か……サティだったはず……でもなんで……?」
「逃げるためよ。もしリリィの考えが当たったら、次はここに来るはずよね。」
「……なるほどね、分かったわ。カメリアの意見に賛成するわ」
「わ、私ももちろん行くから!」
「なら、今日の夜にサティに行くわよ。各自準備しましょ」
「でも、逃げるのはいいけど……カメリア、大丈夫?」
「ん?足?一応走ることはできるよ」
「だからって無理しないでよねっ」
「ふふっ、ありがとリリィ。さ、行きましょうか」
病院を出て、夜の街を歩く。ほぼ深夜に近いせいか、店はどこも開いていない。
「そういえば、メロウってどこに住んでたの?」
「サティの先にある街よ。ここからだとどれくらいかかるかしらねぇ」
「……いつか行ってみたいな……」
「みんなで行こうか。私が案内するよ」
3人で話ながらサティに向かう道中、後ろからどんっと大きな音がした。振り返ると、さっきまで私たちがいたブレシンが炎を上げて燃えていた。
「っ! リリィの予想が当たったわね……!」
「街の人達……ごめんなさい……」
「リリィ……いつか、いつか街を破壊した奴らを倒そう。街の人達の分まで」
「うん……そうだね……お姉ちゃん……」
「さ、2人とも。早く行かないと追いつかれるかもよ?」
「そうだね。行こう」
同刻、ブレシンから数十km離れた山の麓にある街「サティ」。その街の1番奥にある社の中でお酒を飲む2人。頭から狐の耳を生やし、お尻からは尻尾が9本生えている少女が1人、もう1人も同じく狐の耳を生やしているが、この少女は尻尾が1本しかない。
「何か……私たち獣族とは違う何かがこっちに向かってきてるわね」
「んぅぅ……しょう……にゃの……?」
「……はぁ、これだからあなたにはあまり飲ませたくないのよ……さぁて、どんなのが来るのかな?」
どーもですー双葉あるみぃですー♪
時間が空いたと思う人達がいるかもしれませんが……
そうです、ネタが出てこなくて書けませんでした!
今回のネタは1話の時に考えたのですが、いざ書こうと思ったら忘れてしまって……
でも、次回からはしっかり書きますよ!
新キャラのメロウが追加され、次回も新キャラがでますよ。
増やしすぎかな?
ではでは、そう遠くないうちにお会いしましょう!