壊滅した街「リーサ」
燃え上がる私の街。
この国の王の執事……名は何だったか……その人は王を暗殺し、手始めに私の住む街、「リーサ」から破壊し、この国を壊滅しようとしていた。その執事はたくさんの兵士を街に解き放った。街の人々は兵士に抵抗したが、斬殺、銃殺、焼死……様々な殺され方をした。
私「カメリア・リザルナ」は妹の「リリィ」を連れて街外れにある丘まで逃げようとした。しかし、逃げる途中で、兵士に襲われ、私は左足を撃たれ、リリィは右腕を切断された。それでも逃げ続けてようやく丘にたどり着いた。私たちは炎で燃え上がるリーサを見ていた。
「私たちの街が……燃えてる……」
「お姉ちゃん……お父さんと……お母さん……生きてるかな……」
リリィの声は震えていた。
私のお父さんとお母さんは仕事で家を空けていた。だが、仕事の最中に兵士たちが攻めてきたのだ。そのため、2人が今どこにいるかもわからない。
(どこかに逃げていればいいのだけど……もし……殺されちゃってたら……)
2人が殺されてることを想像すると、撃たれた左足が激しく痛みだした。
「んっ……くぅ……!」
「お姉ちゃん……大丈夫……!?」
取り敢えず、今は負ってしまった傷をなんとかしたい……。
(確か……隣街に行けば……病院があったはず……それに……ここよりも戦力になる兵士たちがいるはず……)
「リリィ、今から隣街まで逃げるわよ……!」
「う、うん……だけど……お姉ちゃん、足が……」
「これくらい平気よ……さぁ、行きましょう。」
私たちは傷を気にしながら、隣街に向かって歩きだした。
隣街の「ブレシン」に行くには、森を超えなければならない。けれど、この森を抜けるのにかなり時間がかかる。走れば少しは早く着くけれど、今の私は足が負傷していて走れない。もし、ここで兵士に見つかったらおしまいだ。怪しい者が来たら、木陰に隠れなければいけない。
「お姉ちゃん……なんで兵士の人達……ここ通らないんだろ……」
確かに、1人くらいは通りそうなのに、さっきからだれも見ていない。
「でも、このまま見つからなければすぐに着くよ」
「うん、そうだね……」
とにかく、早くブレシンに連れて行ってリリィの右腕切断面を治療してもらわないと。
森の中で兵士に会わずに済み、ようやくブレシンに着いた。
この街はリーサと違い、病院もあるし、戦力になる兵士もいる。
なにより、この街の人は優しいのだ。
「病院まであと少し……頑張って、リリィ」
「うん……」
リリィは切断面を気にしていたのか、暗い返事をした。
(……代わりの腕……あればいいのだけど……)
病院に着いた2人は受付の看護婦さんにリーサで起こった事、右腕と左足を負傷、切断されたことを話した。看護婦さんはすぐに先生に連絡をして、治療をしてくれた。私の左足の骨は粉砕されていて、切断するしかなかったらしい。よくこれでここまで来れたと自分でも驚いた。
リリィの右腕は私の義足と一緒に作っていると言う。
「はぁ……結局、切断しかなかったなぁ……」
「でも、助かったからいいでしょ?」
「リリィ……。……うん……そうね、今は生きてるからそれで充分ね」
不安が無くなったせいか、眠くなってきた。私とリリィは病院のベッドでぐっすり眠った。
「リザベル様、リーサの住民の始末が終わりました」
「ん、ご苦労だ。下がれ。」
「はっ」
「……カメリア・リザルナ、あの娘は早く始末しなければ、私の野望が実現できなくなってしまう……早い段階だが、あれを使うとしよう…………ふふっ……さぁ、カメリア・リザルナ……【絶望の披露会】を始めようか……ふふ……ふははははっ!!!」
初めまして、双葉あるみぃなのです♪
この作品が初投稿になります。
作品制作の時、キャラの名前が特にめんど……考えるのが大変でしたよ。
最初、学園ものにしようかなーって考えてたのだけれど、そもそも学園ものってどんな感じだろ……と思い、訳がわからなくなり最終的にこの冒険譚になりましたwww
このタイトルのShowcase Board、披露会という意味なんですけど、なんで披露宴にしないの?って思う人は少なくないかもしれませんね。
完全に思いつきなので許してね?www
では、また次回お会いできれば会いましょう♪