97 異世界に転生してデュエリストになったよ!
デュエリスト、ゲームやマンガのだけのカードゲームを用いて戦い糊口をしのぐ職業。
彼はその知識を得たままデュエリストのいる異世界へと転生したのだ。
デュエルは日常的に行われ、その職業地位も高い。
その世界に来て彼は勝ち上がり想い人も出来た。愛しい女性はその世界の人で甲斐甲斐しく身の回りの世話をし、温かいご飯を食べさせてくれた。
彼は彼女の笑顔が見たくてデュエルに勝ち続けた。
ある日、噂を聞く。
デュエルに百戦勝つとデュエリストが消えてしまう、という噂である。
そして、とうとう彼も百戦目となった。
自分が消えてしまう、そうなったら彼女とはもう逢えない。そんな予感を感じながら彼百回目の勝負に挑み、そして――
勝利した。
途端目の前にコングラッチュレーションの文字が点灯し、視界が暗闇へと反転する。
――最後に彼女の笑顔が見れなかった。
「お疲れ様です」
その声に現実に引き戻される。
彼は今までのことを思い出す。
言ってしまえば、夢を見ていたのだ。
バーチャルリアリティ、それによって自分の望む夢を見ることが出来る、未来にしかなかった技術だ。この何日にも及ぶ経験は、わずか一日で追体験することが出来るのだ。
彼のような夢を見ることを望む人間も多いが、試験勉強や作家仕事をしている人間もこのバーチャルリアリティを使うことがある。
彼はもう一度、もう一度と縋るように嘆願するが、バーチャルリアリティは脳にかなりの負担をかけるため、連続の使用は廃人の危険性すらある。
それに加えこの技術は供給の希少性と需要の多さによって多額の使用料金が必要となる。
彼に必要だったのはバーチャルリアリティが見せる異界だったのか、それとも思いを伝える勇気だったのか。
そして、合成音声が告げる。
「またのご来場、お待ちしております」
生きているのだ、変わることは何度もあるのだろう。
創作仲間の藤村楓さんからのリクエストでした。
いい感じにまとめますが、夢オチですね(白目)
転生モノって流行ってるみたいですけど、まだ一作も読んだことがないんです。だから、こんなの転生モノじゃないっていう人は多いと思います。
異論はあると思いますが信長のシェフってマンガ、アレも一種の転生モノみたいな感じがしますね。あとはFateとかドリフですかねぇ。
転生モノの面白さってのは転生前の知識によって無双する、で合ってるかな? そんな感じがします。
今作はほんとに転生というところに焦点を当てました。
百本まであと三作。良かったらお付き合いください。
ではまた早い再会を祈って。




