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77 BLと魔界

 とある腐女子二人組はお腹を減らして街を歩いていた。食べる方の腹であり、妄想を満たす方の腹ではない。

 割と常識ある方であるが、妄想できるネタが現れると暴走する方ではある。

 故、その文字を見た途端飢えた狼のごとく貪婪に食いついた。

「BL魔界」

 店の名前はそう書いてあった。昨今そのテの店は増えている。彼女たちも男性同士の熱い友情(意味深)は目がないほどの好物だ。

 ちょうど、腹も空いていたため取り敢えず入ることに。

 店内は狭くその癖客は多い。見るまでもなく女性客がほとんどだった。

 だが、鼻をつく匂いや他の客達の皿を見て店名の由来を彼女たちは悟った。

「ベーコンレタスね」

 店の名前はベーコンレタスだったわけだ。

 腹立ちもあり帰ってしまおうかと思ったが、お腹が空いているので仕方なく席に座ることに。

 注文を取りに来た男性店員はイケメンだった。清潔感があり短く切られた髪も野暮ったくなく爽やかである。

 それをさかなに妄想トークを始めたら、隣の席に座っている女性が話しかけてきた。

「あなた達はこの店始めて?」

「そうです」

 やっぱり、と胸の前で手を合わせた女性は声を潜めて尋ねた。

「BL、期待した?」

「まぁ、期待しましたよ。店員さんかっこ良くてはかどりましたけど」

 もっと捗るわよ、女性は指をカウンターの方に指で示した。

 そこには店長と思しきくたびれた男性が先ほどのイケメン店員が頭をグリグリとやられている光景があった。

 彼女たちは静かにキュンとした。

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