表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/100

46 槍と名前

 長大な槍がある。

 いかな名匠でもつくり上げる事の叶わない、神か星が作り上げたとしか思えない神秘の槍。

 それを携えて彼は歩く。

 槍には名前があった。

 しかし、それを思い出すことができない。

 彼の旅は名前を思い出すという使命がある。

 思い出すことによって世界が救われるという伝説があるのだ。

 実際彼はその神秘に恥じない体験をした。

 槍を心ならず手にした時、御遣いか神そのものと思しきものと出会い、告げられる。

「その槍の名を思い出した時、貴方は世界を救える」

 後押しもあって彼は強い使命感によって歩いていた。

 きっと救われる、きっと報われる、きっと――

 思い、槍が貫いてきた無辜の民を思う。

 守るべき民が槍を求めて彼を襲ってきたのだ。

 彼は戸惑いながらも槍を奪うものを誅戮してきた。

 何故と思い問うたこともあった。

 答えは槍を手にし我こそが救世主にならん、としたものだった。

 いつしか、人が少なくなっていった。

 その頃になってようやく槍の名前を思い出す。

 守るべき民がどこにもいなくなったというのに。

 彼は使命とは何だったのか、救いとは何だったのか、神に問い、失意の中天上に名を、地に身体を返して、去っていったという。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ