11 最終兵器と円形
古代人の存在が人知れず知られるようになった時、その存在を知った王はとある伝説を聞き興味をもった。
それは――古代人を滅ぼした兵器がこの世のどこかにあるという伝説だ。
王はそれを欲した。
そのため王は国中に限らず国外にも古代人の伝承を追った。
ある時古代人の伝承で興味深い話を聞いた。
古代人によってこの世に光がもたらされた、その伝承はそういったたぐいの話だ。
まるで神の如き力ではないか、それを手に入れた時のことを夢想して王はほくそ笑んだ。
そして、ついに古代人の兵器を知る学者の存在を突き止め王は招聘した。
学者は王に尋ねた。
「王よ、私のような者に何用でしょう、私は人から道楽としか言われないようなことを探求している愚者にございます。王の期待に応える事が出来ようはずがありません」
「そう申すな、実はそなたのその道楽にわしは興味がある」
そう言って王は単刀直入に答えた。
「古代人を滅ぼした兵器はどこにあるのだ? そなたはそれを知っていると聞いた」
学者の優越を羨む表情を王は作る。愚者を称した学者はその顔を見て困ったような顔をして眉を寄せた。
その表情は王にとって見慣れたものだった。期待に応えられない時の表情だ。
王は苛立たしげに声を荒らげて学者に詰め寄った。
「そなたは知っているのだろう? 罰したりはしない、申すのだ」
それでは恐れながら、その前置きにイライラしながら王は話を聞いた。
「確かに兵器はあります、しかし、それはけして手に入らないものなのです」
学者は、学者らしく高説を垂れる。
「私は御存知の通り古代人について研究しております。彼等は人間とはかけ離れた存在で、言ってしまえばマイナスの変温動物だったのです」
「マイナスの、変温動物? 申せ」
初めて聞く言葉に王は質問を促した。
「はっ、蛇やカエルと言った生物は周りの温度によって自らの体温を変化させます。古代人は寒ければ寒いほど行動が活発になるといった性質を持っているのです」
王は面食らっていた。王が興味を持っていたのは古代人を滅ぼした兵器だ、なので古代人自体に興味があったわけではないため、学者の語る新事実と結末がどう絡んでくるか予想もつかなかった。
学者は続ける。
「そして、王の望む古代人を滅ぼした兵器、というものは確かに存在します。そして、それは私達は知っているものなのです」
「なに?」
「そして、私達では手に入れられず、神によってしか御せないもの」
「――それは、何だ?」
王は促し、絶望した。
学者が応える。
「宙空に燦々と輝く紅玉――太陽にございます」
次回は民族と偽名を予定しております。リクエストが有りましたら変更になるかもしれません。では、また次回お会いしましょう(・∀・)




