言葉数
北国から来た君と南国から来た僕。
「ねえ」
「ん?」
花の頭が赤くなっている君の声はまるでひとひらの雪の花びらのよう。
薄灰色の背景によく映える君の引きつった笑顔に、また雪の華が舞い降りてきてはそっと溶けた。
「寒い」
「俺も」
最近こんな短い会話しかしていないような気がする。
夏の間はもっと言葉数は多かったはずなのに。寒さが増すごとに言葉数が減っていって。
白いため息はほのかに宙を漂った後、ほのかに消えていった。
北国から来た君と南国から来た僕。
「ねえ」
「ん?」
花の頭が赤くなっている君の声はまるでひとひらの雪の花びらのよう。
薄灰色の背景によく映える君の引きつった笑顔に、また雪の華が舞い降りてきてはそっと溶けた。
「寒い」
「俺も」
最近こんな短い会話しかしていないような気がする。
夏の間はもっと言葉数は多かったはずなのに。寒さが増すごとに言葉数が減っていって。
白いため息はほのかに宙を漂った後、ほのかに消えていった。
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