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CUPID'S DEAD  作者: kishegh
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早く言いなさい


「はだかっ、ではないのか?」


よく見ると、毛皮みたいな?なんだろうこれ?チャムとか?間違ってもトラ柄ビキニのラムちゃん?獣人?みたいな。


ためしに、手のひらを触ってみたら肉球がある。ぷにぷにーきもちー。


二の腕を触ってみたら、普通の人の肌だった。二の腕って、胸の柔らかさとか言うよね・・・・やわいのぉーきもちえー。


肩を触ってみたら、毛皮だった。ふさふさ、いーよねー、癒されるーいやしーいやしーって伸ばすと、厭らしいみたいだよねー否定はしない。


ぷにふわやわを楽しんでいると(楽しいなら良いけど愉しいって書くと厭らしい)、目が覚めたようだ。


「んー?マスター起きて直ぐですか?お元気ですねー。」


そぉい。


脳天に、スコッとチョップを入れる。勿論軽めにだが。


「何されるんですか?マスター。」


チョット涙目なのが可愛い・・・・ってそうではない、そうではニーだよ。


「チミは何者だね?名前は?」


「マスターが創ったんですよ、基本的に。名前も、マスターが決めて下さい。」


あー、そうでしたー。てへ!・・・かわいくない。


名前かー。どうしますかね?んー目綺麗だなー、強そうだし、んー。


「玻璃。」


「え?」


「玻璃にしよう。強くて綺麗な鉱物。目が水晶みたいに綺麗だから。」


「はいっ。私は玻璃です。マスター。よろしくお願いします。」


「しかし。」


小動物、ぶっちゃけキツネリスをイメージしたのに、なぜゆえムッチリボデェーの女の子?俺の超心理でも作用したか?そうだと言うならば、グッジョブだ俺の超心理。


「しかし、女の子だったのね。しかし、小動物をイメージしたのに、何で?」


「マスターが、力を入れすぎたからです。ああ、でもおかげで、色々と出来ることが多いです。」


「そうか、そうか。とりあえず、服とかはありませんかね?一寸恥ずかしい。」


「そうですか?私は、マスターの物ですから、何でもして良いんですが。まぁ、マスターがそう仰るなら。」


何処からか、服を取り出して着ている。これも、女性の着替えを、見たことになるのか?経験値プラス?微妙だな。


「服、何処から出したの?魔法?魔法が使えるの?俺も使えるの?」


あれー?おバカさんを見るような目で見られたよー?蔑まれてる?これはこれで、悪くない。我輩の業界ではご褒美ですよ、やふーー。


「マスターは、何でも出来ますよ。少なくとも、想像した限りの事については、出来ます、不可能なんてありません。妖精さんも言ってましたよ。マスター。あーでも、想像の上ではですから、マスターが認識できないことは、無理です。たとえば、すごく遠くで、勝手にこける人を助けることは出来ません。あらかじめ用意とかが必要です。」


「認識できるかどうかが問題?何打その観測論?まぁいいか。それでは。」


パチン。


指を鳴らすと、目の前にたくさんの料理が現われた。


「自分が、造り方知らない料理とかでも出来るのね。ということは何だ?補正作用でもあるのか?良く分からんな。」


「マスター、これ忘れてました。女神様からだそうです。」


一冊の本を取り出す。同人誌みたいに薄いぞこれ、何処のコピー誌だこれ?


[女神姉さんの初心者用マニュアル・完全版。恥しがらずに叫んでみよう。]


・・・・・・・・・・後で読もう。


 「玻璃、これ一寸持っておいて。後で読むから。とりあえず食べよう。」


「はいマスター。」


なんか、耳の後ろに入れていた。孫行者か?何でも出せるなら、觔斗雲でも出してみよう、あとで。




げふぅ。


「うー、食った食った。こんなに食ったのは生まれて初めて、あ、一回死んでるからどっちにしても生まれて初めてか。」


「私は、さっき生まれたので、正真正銘生まれて初めてですね~。美味しかったです、ありがとうございました。マスター。」


「いえいえ、お粗末さまです。」


さてと、このまま此処にいても仕方が無いし。どっか行って見ますかね。


どんな力が手に入ったのかも、興味があるし。


「玻璃、小さくなれるか?」


「キツネリスの姿になれば良いですか?」


「ああ、それで肩に捕まっておいてくれ。空を飛ぶから。」


「はーい。」


シュッと小さくなると、肩に乗ってくる。かわいいー、いいのぉ、癒しじゃのー、後で、肉球で、ほっぺたぺちぺちしてもらおう。


「行くぞ、キント雲。」


宙を切って、とんぼ返りをする。


「呼ばれて出でるは、觔斗雲。一飛び十万八千里。」


バビューン。


「まぁ、そこまで早く飛んだら、何も見えないといけないから、鈍行で。」


「何のための見得だったんですか?マスター。」


「形式美は重要だ。」


「だったら、一跳びですよね。本当は。」


「さすがに、飛行中に宙返りを繰り返すのはなぁ。マイナーチェンジということで、まぁ一つ。」


「別に、マスターの術ですから、全然構いませんけど。」


「うむ、気にしても詮無い事は気にしない様に。」


「はい、マスター。」


テテテテテテテテテテテテ・・・・・


のどかな音で飛ぶなー、何だか気持ちい。ん?


「雲に悲鳴が刺さった。」


「どういうことですか?マスター。」


「雲中子の雲もイメージしてたから、この下に困ってる人が居るみたいだね。どうするね?助けてみる?」


「それは、マスターの好きなようにすれば良いんじゃないですか?」


「では助けてみましょうか。」


急降下してみると、西洋の馬車を、盗賊らしき者たちが襲っている。


馬車の上に降り立ち、見得を切る。


「おうおうおうおう、この俺を誰と心得る。傲来国は花果山の、水簾洞が主、斉天大聖孫悟空様だぁ。」


あれ?反応が無い?


「マスター、言葉通じてませんよー。」





早く言いなさい。



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