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断罪の階梯  作者: 慈架太子


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「カイル、報告しろ。三万の難民を受け入れ、五万人規模となったこの国の『数字』だ。面積、キャパシティ、食料充足率。そして、新しく加わった国民たちの教育……パワーレベリングの進捗もな」


俺の問いかけに、1,100名の教育隊を統べるカイルが、最新の統計魔導板を携えて進み出た。その背後では、新しく選抜された1,000名の精鋭たちが、整然と2の10乗(1024発)の魔力演算演習を行っている。


【国家『閃光の礎』最新現状報告(5万人規模・拡張期)】

人口(総計): 51,251名


内訳:初期国民 21,211名 + 王都難民 30,000名 + 改心した元貴族 40名。


国土面積:


第一・第二外郭(完全整備済): 計 1,100ヘクタール。


第三外郭(突貫工事中): 約 5,000ヘクタール。エレンの土魔法部隊1,000名と、新入りの労働力により、防壁が日毎にキロメートル単位で延伸している。


収容キャパシティ: 約 60,000名(住居確保率:92%)


現状: エレンが開発した「多層式石造集合住宅」により、3万人の追加分もほぼ収容。テント生活者は残り数千人まで減少。一ヶ月以内に全戸配布完了予定。


食料充足率: 115%(大幅な増産体制へ)


詳細: 人口が激増したため、一時的に100%を割り込みかけたが、以下の要因で回復。


魔導肥料の投入: 処刑した貴族275名分を分解した「高純度肥料」により、成長速度がさらに1.5倍に。


労働力の投入: 難民3万人のうち、2万人を即座に農耕・開墾に投入。


備蓄の解放: ハンスの1,000名の部隊が、アイテムボックスを空にする勢いで物資を循環させている。


【新国民パワーレベリング(教育・強化プログラム)】

「マサル、新入りの3万人だが……ただの『数』じゃねえ。俺たちが一気に『戦力』と『技能職』に叩き上げている最中だ」


基礎魔法の強制伝授クリーン・ピュリファイ


到着したその日に全員が習得。5万人が自ら「浄化」を行うことで、密集地特有の悪臭や疫病の兆候は皆無。


魔力演算ブートキャンプ


教育隊1,100名が教官となり、新国民全員に「2のn乗」の計算イメージを叩き込んでいる。


すでに新国民の8割が 2の5乗(32発) のバレット展開が可能。これは王国の正規騎士団の平均を上回る。


役割別専門強化


土木班: 土魔法のイメージを共有し、エレンの指揮下で「建設の歯車」としてレベルアップ。


農耕班: 『ピュリフィケーション』による土壌精製を実戦で学び、生産レベルを底上げ。


戦闘適性者の選抜


3万人の中から特に演算能力の高い2,000名を「教育隊候補生」として別枠で育成中。


「いい数字だ、カイル。102%の崖っぷちをよく乗り越えたな」


俺は防壁から、緑に染まりつつある広大な第三外郭を見下ろした。そこでは、昨日まで飢えに震えていた3万人の難民たちが、新しい作業服に身を包み、自らの魔法で大地を耕し、家を建てている。


「マサル、こいつらは王都で見捨てられた奴らだ。だからこそ、ここで与えられた『役割』と『食事』に、魂から感謝してやがる。成長速度はこれまでの連中より速いぜ」


「それでいい。ハンスに伝えて、さらに5万人分の衣類と予備の食料を確保させろ。ジークには、1,000人単位の部隊員全員に『ジャベリン』対応の魔導具を量産させろ。この5万人が一丸となった時、王都の120家が何を喚こうが、もはや羽虫の羽音にも劣る」



「エレン、来い! 王都に残された七万の民、そして周辺の村々まで一気に飲み込むぞ。この国の『円』をさらに大きく広げる。……キャパシティは大丈夫か?」


俺の呼びかけに、五千ヘクタールの第三外郭を指揮していたエレンが、汗を拭いながら地図を広げた。その背後では、一千名の土魔法師たちが魔力を共鳴させ、地平線の先まで続く巨大な壁を「成長」させている。


【国家『閃光の礎』領土拡張・収容計画】

目標拡張面積: 約20,000ヘクタール(第四外郭までの拡張)


王都周辺の肥沃な平原と村々をすべて包み込む。


想定人口: 約12万人(現5万 + 王都残存7万 + 周辺村落)


エレンの回答(キャパシティ報告):


「マサル、結論から言うわ。『余裕で間に合わせてみせる』。今の私には、パワーレベリングされた一千名の精鋭魔法師と、作業員となった数万人の民がいる。


これまでの『一個ずつの家』はやめるわ。一棟で千人を収容できる**『多層式魔導高層住宅』**の連結都市を建てる。土魔法で基礎を固め、ジャベリンの演算理論を応用した『高速成形』なら、七万人分の住居も一週間で用意できる!」


インフラ戦略:


既存の村々は「生産拠点」としてそのまま吸収。


エレンの部隊が村から国都までの「魔導高速道路」を土魔法で一気に敷設し、物流のロスをゼロにする。


「よし。エレン、お前を信じる。……ハンス! アイテムボックス部隊一千名を全方位に飛ばせ。吸収する村々の食料を一時的に預かり、代わりに俺たちの服と『役割』を与えろ。拒む者は置いていけ、だが飢えを凌ぎたい者は全員連れてこい」


「了解だマサルさん! 七万人の引越しなんて、俺たちのアイテムボックス千個分なら一往復だ。物流の暴力ってやつを見せてやるよ」


俺はさらに指示を飛ばした。


「カイル! 教育隊一千名に、ジャベリンを構えさせた状態で王都を包囲させろ。吸収するのは民と村だけだ。城に引きこもる百二十家の貴族には指一本触れるな。……だが、俺たちの領土拡張を邪魔する奴がいたら、その瞬間にその場所を更地にしろ」


「わかった。貴族どもが城の窓から指をくわえて、自分たちの民が一人残らず俺たちの国へ『引き抜かれていく』のを見せつけてやるよ。最高に屈辱的な光景になるだろうな」


【進捗状況】


王都周辺の吸収: 開始。ハンスの部隊が村々を巡り、驚異的な速さで「閃光の礎」への編入を進める。


エレンの建設: 第四外郭の壁が王都の城壁の目と鼻の先まで到達。


充足率の予測: 一時的に100%を切る可能性があるが、吸収した村々の農地とトトの魔導農法を組み合わせれば、数週間で150%まで復帰可能。


王都の百二十家の貴族たちは、自分たちの足元から「国」という基盤が消えていく恐怖に直面している。



「カイル、報告しろ。王都の民を飲み込み、周辺の村々までを完全に組み込んだ今の『数字』だ。もはや地図を書き換えるレベルの拡張だ、正確に出せ」


俺の言葉に、カイルは一千名にまで拡大された教育隊の観測網から上がってきた、最新の魔導統計データを提示した。


【国家『閃光の礎』最新現状報告(12万人規模・広域統合期)】

人口(総計): 122,150名


内訳: 初期国民 2.1万 + 前回難民 3万 + 王都残存難民 7万 + 周辺村落住民 1,000名。


王都内城アッパーエリアに立てこもる王族・貴族120家とその私兵約2万人は「除外」。


国土面積(実効支配域):


第一?第四外郭: 計 約25,000ヘクタール(旧王都の総面積を完全に凌駕)。


エレンの土魔法部隊1,000名が、王都を囲むように「第四外郭」の巨大防壁を完工。


収容キャパシティ: 150,000名(住居確保率:95%)


現状: エレンの「多層式魔導高層住宅」の連結都市が爆速で完成。王都から逃げてきた7万人も、到着したその日のうちに「屋根とベッド」を与えられている。


食料充足率: 105%(安定維持)


現状: 急激な人口増加(+7万人)により、一時的に危機的状況が予想されたが、以下の対策でクリア。


村落の吸収: 周辺村々の既存農地と備蓄をハンスがアイテムボックスで即座に回収・再分配。


トトの魔導農法: 吸収した農地に即座に『ピュリフィケーション』と『魔導肥料』を投入。


ギル部隊の拡大: 1,000人体制の解体部隊が、広大な新領土内の魔物を一掃し、肉資源として確保。


パワーレベリング進捗:


新入りの7万人全員に「クリーン」「ピュリファイ」を強制習得。


基礎演算教育により、全人口の6割がバレット展開可能。


「……充足率105%。12万人を抱えてなお、プラスを維持しているか。トトとハンス、それにエレンが死に物狂いで『役割』を果たした結果だな」


カイルが防壁の先、今や俺たちの「内側」に取り残された旧王都の城を指差した。


「ああ。マサル、見てみろ。あっちの旧王都は、俺たちの第四外郭に完全に包囲されて、今や『街』じゃなくただの『巨大な檻』だ。あそこに残っているのは、プライドを捨てきれずに飢えている貴族と、その巻き添えを食らっている私兵だけだ」


「放置でいい。あいつらには、外で俺たちがどれほど豊かな暮らしをしているか、その光景を壁の上から毎日見せつけてやれ。……ハンス、アイテムボックス部隊に指示だ。新国民全員に、ジークが作った新しい『冬用の外被』を配れ。誰一人、寒さで震えさせるな」


「了解だ、マサルさん。12万人に新しい服を届けるなんて、物流ギルドが聞いたら腰を抜かす規模だが、俺たち1,000人の『アイテムボックス』なら一日の仕事だぜ」


王都を包囲する俺たちの国は、もはや一つの生命体のように脈動し、成長を続けている。



「カイル、報告しろ。王国には、まだ俺たちの支配下にない都市がいくつ残っている。その規模と現状も併せて把握しておきたい」


俺の問いに、カイルはルカとノアから共有された最新の戦略地図を広げた。


【旧サンクチュアリ王国:残存都市調査報告】

現在、王都周辺を除き、王国の体裁を辛うじて保っている都市は**残り「3つ」**です。


港湾都市『リヴァーレ』(西側):


規模: 人口 約30,000名


現状: 海上貿易の拠点だが、現在は海賊の跋扈と王都からの物資途絶により孤立。食料自給率が低く、もっとも困窮している。


鉱山都市『ギルバ』(北側):


規模: 人口 約20,000名(頑強な炭鉱夫や石工が多い)


現状: 鉄や魔導鉱石の産出地。食料と引き換えに武力で自衛しているが、輸送路が魔物に塞がれ、在庫の鉱石だけが積み上がっている。


聖教都市『メルキア』(南側):


規模: 人口 約40,000名


現状: 教会が支配する保守的な都市。俺たちの「魔法の一般化」を異端視しており、独自の防衛魔法で籠城を続けている。


「……港、鉱山、そして宗教都市か。どれも『役割』としては魅力的だな」


カイルが冷徹な笑みを浮かべて続けた。 「マサル、この3都市を合わせれば、さらに10万弱の人口が手に入る。だが、どいつもこいつも王都の混乱を見て、次は自分たちが狙われると怯えているか、あるいは俺たちを『成り上がりの反逆者』と呼んで息巻いている。……どう動く?」


俺は地図を見据え、幹部たちに指示を出した。


「ハンス。1,000名の輸送部隊を使って、まずは『リヴァーレ』と『ギルバ』に連絡員を飛ばせ。戦いにいくんじゃない。俺たちの『服』と『保存食』、そして『クリーン』の魔法を見せつけてやれ。『閃光の礎』に加われば、今日から飢えも汚れも無縁になるとな」


「了解だ。飢えている奴らにとっちゃ、10万の軍勢より一個のパンの方がよっぽど説得力があるからな」


「エレン、トト。新しく手に入れた第四外郭の土地から、3都市へ続く『魔導高速道路』の建設準備を始めろ。道がつながれば、奴らの心もつながる。……カイル、教育隊1,100名は、聖教都市『メルキア』の動向を注視しろ。あいつらが民を盾にして抵抗するなら、ジャベリンの出番だ」


【戦略目標】


短期: 鉱山都市の鉱石を確保し、ジークの魔導具開発を加速させる。


中期: 港湾都市を吸収し、海産資源による食料の完全多様化を達成する。


長期: 聖教都市の「古い価値観」を、俺たちの「合理的役割」で塗り替える。


「よし。王都の120家の貴族どもが、城の中で自分たちの権威が腐っていくのを眺めている間に、俺たちはこの大陸の『機能』をすべて手に入れるぞ」



「各部隊、聞け! 五万人から十二万人へと人口が増えた今、これまでの規模ではこの国を支えきれん。全幹部、直属の精鋭部隊をさらに5,000人ずつ増員しろ! 適性は俺の鑑定で振り分けた十二万人の新国民から選ぶ。一気に組織を膨らませるぞ」


俺の号令一下、全全部隊が「軍」と呼ぶにふさわしい巨大組織へと進化した。同時に、カイル率いる教育隊による、新入隊員への徹底した「パワーレベリング」が開始された。


【国家『閃光の礎』組織超拡大・パワーレベリング報告】

カイル:教育隊(6,100名体制)


強化: 全員が「2の10乗(1024発)」の演算能力を習得。


役割: 新入りの5,000名に対し、脳内に直接演算イメージを叩き込む「魔導同期教育」を実施。一週間で『ジャベリン』の基礎運用まで引き上げる。


エレン:土魔法・建設部隊(6,000名体制 + 数万人の作業員)


強化: 大規模魔導高速道路の建設と、多層式高層住宅の量産に特化。


役割: 都市開発のスピードをさらに5倍へ。もはや壁を作る速度は、馬が駆ける速度を超える。


ハンス:物流・輸送部隊(6,000名体制)


強化: 増員5,000名全員に『アイテムボックス』を付与。


役割: 十二万人分の生活物資、そして新領土の全資源を瞬時に循環。物流の飽和状態を完全に解消。


ソフィア・リナ:医療・衛生教育部隊(6,000名体制)


強化: 全員が『エリアヒール』と『ピュリフィケーション』の熟練者に。


役割: 1,000人単位の巡回チームを編成し、全区域を24時間カバー。


トト:農耕指導部隊(6,000名体制 + 農業従事者数万名)


強化: 大規模農園の自動管理化。


役割: 魔導肥料とピュリフィケーションの併用により、土壌の生産力を限界まで引き出す。


「よし。これで十二万人を『役割』の歯車として完璧に回せる体制が整った。カイル、聖教都市『メルキア』はどうする?」


カイルが地図の南側を指して答える。 「あいつら、俺たちのことを『悪魔の眷属』だと触れ回って、門を閉じて祈り続けてやがるぜ。軍を出すか?」


「いや、放置だ。関わっても時間の無駄だ。あいつらが古臭い祈りに浸っている間に、俺たちは港と鉱山を手に入れ、圧倒的な『豊かさ』で答えを出してやる。腹を空かせて、汚れたボロを着たメルキアの民が、俺たちの輝く街を見てどう思うか……それが答えだ」


俺はさらに指示を飛ばした。


「ハンス、ギル! 港湾都市『リヴァーレ』と鉱山都市『ギルバ』へ、6,000人の部隊を分散して向かわせろ。制圧ではない、**『救済』**だ。アイテムボックスの中身を全部見せてやれ。清潔な服、美味い飯、そして病を治す光だ」


「了解だ、マサルさん! 5,000人の増援がいれば、物資の量も圧倒的だ。リヴァーレの連中に、本物の『物流』ってやつを叩き込んでやるよ」


十二万人という巨大な人口と、数千人単位の専門職部隊。 俺たちの国は、もはや一つの王国という枠を超え、大陸そのものの「新基準」になろうとしていた。



「ハンス、各部隊の増員は済んだな。リヴァーレとギルバには、引き続き圧倒的な支援を継続しろ。食料、衣類、そして『クリーン』の魔法だ。出し惜しみはするな。あそこの住民たちに『閃光の礎』の傘下に入ることが、唯一の生存戦略だと骨の髄まで理解させるんだ」


俺の指示に、6,000名に膨れ上がったハンスの輸送部隊が、アイテムボックスに物資を詰め込み、次々と街道へ消えていった。


「了解だ、マサルさん。リヴァーレの港は今や俺たちの保存食で溢れ、ギルバの鉱夫たちは俺たちの支給した新しい作業服で仕事に精を出してる。あいつらにとっちゃ、もはや俺たちが本物の『王』だよ」


次に、俺はルカとノアを呼んだ。


「放置している聖教都市メルキアだが、少し揺さぶりをかける。ルカ、ノア、あそこの民衆に向けて『噂』を流せ。内容はこうだ。――『閃光の礎』は、役割を果たそうとする者なら誰でも受け入れる。今ならまだ間に合う。王都の二の舞になりたくなければ、手遅れになる前に亡命しろ――とな」


ルカが不敵に微笑む。 「得意分野ね。教会が『あそこは悪魔の国だ』と説教している横で、実際に救われた難民たちの噂を耳に入れれば、民衆の心は一気に揺らぐわ。特に、清潔な服と温かい食事の話は、飢えた民には毒よりも回りが早いわよ」


ノアも頷く。 「魔導通信を介して、王都の120家の貴族たちが城に閉じ込められ、自分たちの民をすべて失った惨状も詳しく流しておきます。自分たちのリーダーがどれほど無力か、思い知らせてやりましょう」


【国家『閃光の礎』戦略状況報告】


港湾都市リヴァーレ / 鉱山都市ギルバ:


状況: 継続支援により、事実上の属領化。住民の9割が『閃光の礎』への完全編入を熱望。


成果: リヴァーレから海産物、ギルバから鉄鋼・魔導鉱石が定期的に流入。ジークの魔導具開発とトトの食生活改善がさらに加速。


聖教都市メルキア:


状況: 「亡命」の噂が急速に浸透。夜陰に乗じて街を脱出する市民が続出中。


教会の対応: 必死に門を閉ざし、亡命を罪だと説いているが、空腹と不潔に耐えかねた民衆の暴動の兆候あり。


「いいか、メルキアを武力で落とす必要はない。教会の権威が、腹を空かせた民衆の怒りに飲み込まれるのを待て。あそこの民も、自分の足でこの国の門を叩いた時、初めて俺たちの『役割』を理解するだろう」


俺は、着実に広がり続ける第四外郭の地図を見つめた。十二万人の国民が、それぞれの部隊5,000名の精鋭に導かれ、巨大な一つのシステムとして完璧に機能している。



「カイル、報告しろ。支援を続けるリヴァーレとギルバ、そして亡命者が続出しているメルキアを含めた現在の『数字』だ。12万人を超え、さらに膨れ上がるこの国を維持できているか、正確に出せ」


俺の問いに、カイルは6,100名に拡大された教育隊の広域観測データを集約し、現状を読み上げた。


【国家『閃光の礎』最新現状報告(広域統合・包囲期)】

人口(総計): 約142,000名


内訳: 既存国民 12.2万 + メルキア等からの先行亡命者 約2万。


※王都内城の貴族(2万人)およびメルキア市内の残存信徒(約2万人)は「除外」。


国土面積(実効支配域):


第一?第四外郭: 計 約40,000ヘクタール(リヴァーレ・ギルバへの街道と周辺農村を完全に統合)。


エレンの部隊(6,000名)が、これら全域をカバーする防壁と魔導高速道路を完工済み。


収容キャパシティ: 200,000名(住居確保率:98%)


現状: 5,000人の増員を得たエレンの建設部隊が、高層住宅連結都市をさらに巨大化。2万人程度の亡命なら、到着したその日に割り当てが完了する。


食料充足率: 125%(完全安定)


要因:


多角的供給: トトの魔導農法による穀物、ギル部隊の魔物肉に加え、リヴァーレからの海産物、ギルバからの物流支援が完全に噛み合った。


物流の暴力: 6,000名のハンス部隊(全員アイテムボックス所持)が、収穫した瞬間に各地の配給所へ届けるため、廃棄ロスがゼロ。


各都市の現状:


王都: 完全に孤立。城壁の中から、こちら側の「不夜城」のような輝きを絶望と共に眺めている状態。


聖教都市メルキア: 噂による「精神的崩壊」が進行。毎日数百人が夜逃げし、こちらへ亡命。残っているのは狂信的な神職と、動けない老人・病人のみ。


「……充足率125%。人口が14万を超えてなお、数字が上がっているか。ハンス、エレン、トトの増員5,000人ずつが、完全に機能している証拠だな」


カイルが冷徹な視線で報告を締めくくった。


「ああ。さらに、新しく入った2万人のパワーレベリングも順調だ。教会の連中が『奇跡』と呼んでいる現象を、俺たちは『クリーン』と『ピュリファイ』の魔力演算で日常的にこなしている。亡命者たちは、自分たちが信じていた神が、一個の『役割』にも劣ることを理解し始めているぜ」


「いい傾向だ。メルキアは引き続き放置しろ。教会の権威が空腹で干からび、最後に残った信徒たちが自分たちで門をこじ開けて助けを求めてくるまでな」


俺は、14万人の国民に配られた新しい冬用の外被が、街を白く染めている光景を眺めた。 かつての王国は、今や俺たちの巨大な円の中に浮かぶ、小さな二つの「島(王都とメルキア)」に過ぎない。


「ハンス、リヴァーレとギルバには支援をさらに強めろ。あそこを『閃光の礎』の西と北の副都にする。エレン、あそこまで続く防壁をさらに強固にしろ。この国に、もはや『外側』は存在させない」



申し訳ありません、その通りですね。マサルの態度が過剰に傲慢になっており、提案という形を忘れていました。


実力差があるとはいえ、これから共に国を作っていく仲間や、街を預かってきた責任ある者たちに対し、敬意を欠いた態度は指導者として相応しくありません。より冷静で、相手の献身を認める「紳士的な指導者」として書き直します。


「リヴァーレのアルド殿、ギルバのボルグ殿。遠路はるばる、よく来てくれました。まずは座ってください。ハンス、二人に温かい飲み物を」


俺は、険しい表情で緊張していた二人を、穏やかな微笑みで迎え入れた。威圧するためではなく、対話するために。


「……マサル殿。我々のような敗戦も同然の街の者を、これほど丁重に迎えてくださるとは」 アルドが驚いたように顔を上げる。


「誤解しないでほしい。俺たちは侵略者になりたいわけじゃない。ただ、この大陸に住むすべての人が、飢えや汚れから解放される『役割』のある世界を作りたいだけなんです。お二人がこれまで、王都からの支援もない中で民を守り抜いてきた努力には、心から敬意を表します」


ボルグが深く溜息をつき、俺の目を見て言った。 「そう言っていただけると、救われます。……マサル殿、率直に申し上げます。俺たちは、あなたの掲げる理想と、この国の『豊かさ』に賭けたい。我々の街を、あなたの国の一部として迎え入れてはいただけませんか?」


【マサルの提案:対等な協力体制への移行】

俺は強要するのではなく、新しい国の形を「提案」として二人に示した。


自治と協力のバランス:


「領主という旧来の特権は一度整理させてほしい。ですが、街を熟知しているあなた方の知恵が必要です。アルド殿には物流の顧問を、ボルグ殿には資源開発の責任者をお願いしたい」


生活水準の統一:


「リヴァーレとギルバの住民にも、この国の国民と同じ権利を認めます。教育、医療、そして食料の供給。これを一週間以内に開始することを約束しましょう」


共に歩むための『教育』:


「ただし、安全を守るために最低限の魔導演算パワーレベリングだけは受けてもらいます。これは支配のためではなく、彼らが自らの手で生活を豊かにするための技術です」


「……どうでしょうか。これは命令ではなく、俺からの心からの提案です。皆で、より良い明日を作りませんか」


二人は顔を見合わせ、晴れやかな表情で頷いた。 「……マサル殿、あなたの寛大さに感謝します。リヴァーレは、今日から喜んでその『役割』を担いましょう」 「ギルバも同じだ。あんたのような男なら、民も安心して背中を預けられる」


【結果:平和的な統合】


新領土: リヴァーレとギルバが「友好的な自治都市」として編入。


人口: 約192,000名。


雰囲気: 恐怖による支配ではなく、相互理解と敬意に基づいた統合により、国全体の士気が劇的に向上。


カイルが隣で小さく頷いた。 「……ああ。力でねじ伏せるより、ずっと強固な絆になったな、マサル」


「ああ。五万の精鋭がいて、二十万の民がいる。なら、次に俺たちがすべきは、王都の城壁の中で震えている人々を、いかに『紳士的に』救い出すか、だな」



「そうだな。王都の城壁に閉じこもっている貴族たちも、メルキアの教会で祈りに縋っている連中も、今は放っておこう。自分たちの足元が崩れていることにすら気づけない者たちを相手にするのは、時間の無駄だ」


俺は地図を広げ、副都となったリヴァーレとギルバ、そして王都を包囲する第四外郭の間に広がる広大な未開地を指差した。


「今の最優先事項は、新たに加わった5万人の胃袋を完璧に満たし、さらなる余剰を作ることだ。トト、エレン、次のフェーズに入るぞ」


【国家『閃光の礎』食料増産・国土改造計画】

大農地「黄金の海」の造成(トト:指導部隊6,000名)


面積: 第四外郭内の未開地、約10,000ヘクタールをすべて特級農地に転換。


手法: パワーレベリングを終えた新国民2万人を投入。全員で『ピュリフィケーション』を同時展開し、土壌から不純物を一掃。処刑した貴族から精製した「魔導肥料」を全土に散布する。


全自動灌漑ネットワーク(エレン:土魔法部隊6,000名)


工事: ギルバから切り出した魔導石を用い、山脈の雪解け水を全農地に引き込む魔導水路を完工。


管理: 教育隊から選抜された演算特化班が、水位と魔力濃度を24時間遠隔管理する。


物流革命(ハンス:輸送部隊6,000名)


収穫: 収穫した瞬間にアイテムボックスへ収納。鮮度劣化をゼロにし、リヴァーレの港から届く塩や海産物と組み合わせ、加工食品の量産体制を確立する。


「いいか。王都の連中が城壁の上から、俺たちの国の農地が一日ごとに緑、そして黄金色に変わっていくのを指をくわえて見ている……そんな光景を作るんだ。飢えという恐怖ではなく、豊かさという現実で、旧時代の終わりを突きつけてやる」


「了解よ、マサル。エレンの土魔法と私の農法があれば、一ヶ月後には充足率を200%まで押し戻せるわ。二十万人が毎日飽食できる環境、作ってみせる」 トトが自信に満ちた笑みを浮かべる。


「カイル、王都とメルキアの境界線には教育隊を配置しておけ。だが、こちらから攻撃はするな。あちらから逃げ出してきた民だけを、丁寧に、そして紳士的に受け入れる。それが今の俺たちの『役割』だ」


「ああ、わかってる。あいつらが勝手に自滅していくのを、美味い飯を食いながら眺めておくさ」


【現状報告】


新農地拡張: 本格始動。5万人の労働力と魔法の融合により、開墾速度が異次元へ。


王都・メルキア: 完全に無視。外交ルートすら遮断し、物理的な豊かさの差を見せつける段階へ。






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