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摂動

作者: 尚文産商堂
掲載日:2026/06/01

退屈だ。

何もすることがない。


ただただ外を眺め、窓から移ろいゆく雲を見るしかない。

点滴のチューブは体の中へと液体を緩やかに拡散させるにすぎず、部屋の窓枠に立てかけてあるラジオからは時折雑音が聞こえるだけだ。

白いベッド、白い部屋の中、それに白い人たち。

それらがみんながみんな、俺のことを見てはうんうんとうなづいて、持ってきている紙に何かを書き込んで。

それがいいことなのか悪いことなのかは、ただただあやふやな笑顔だけを向けてくるだけだ。


だから退屈だ。

俺が何かをするということはなく、ただ受け身でベッドに横たわっているだけだ。

何もかも、すべてが退屈だ。

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