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大聖女エルサーシアの娘たち~あっちゃこっちゃで大騒ぎ!  作者: おじむ
第三部第一章 侍女物語
77/97

*第77話 クーデターでおます

「痛たっ!強い強い!もっと優しく!」

「やかましわぃ!優しぃしたら抜けんやろが!

マッサージしとるんちゃうぞっ!

だいたい太り過ぎなんじゃワレェ!」

挿絵(By みてみん)


めっちゃ狭い通路で体が挟まってしもて

前にも後ろにも行けん様なった、

ネイサンのおっさんのケツ押してますねん。


なんでこないなっとるか?ちゅうとやね。

ネイサンのおっさん・・・

もうネっさんでええわ。


ネっさんの独裁に反発した民衆に乗っかって、

国防大臣のスタン・フーセンたら言う奴と、

総務大臣のカーン・コッフィーたら言うおっさんが

軍をたらしこんで謀反を起こしよったんですわ。


ほいで大統領府と議事堂を占拠して、

臨時政府を立ち上げよったんですわ。


ちょうどウチらが孤児院の慰問で他の劇団員と

離れとる隙を突かれましてん。

人質に取られてしもたんですわ。


ヘタに攻撃して麗しのお嬢様方に怪我でもさしたら

えらいこってすさかい、

身動き取れんでどないしょぉ~か?


言うとったらネっさんが隠し通路あるて言うもんやさかい、

ほなちょっとウチが行ってきまっさ~

言うて・・・


ほいで今でっかいケツが目の前に在りまんねん。

屁ぇこいたら殺すどっ!


「前はスッと通れたのだけどね。」

「いつの話やねん!」

「いらぬ肉を切り落とせば良いであろ?」

「死んでまうわ!」

「が!頑張るからヤメテ!」


ブッ!


やってまえ!(屁ぇコキよった!)

「はいなぁ!」

ぎゃぁ~~~!(ジタバタジタ)ヤメテ~~~!(バタジタバタ)


スポッ!

「抜けたぁ~~~!」


「抜けたぁ~!やあるかいっ!何食たんや?

どないしたらこんな臭い屁ぇ出るねん!」


アカン・・・目にむ・・・

涙出て来た・・・

トモエのアホ、実体化を解除して逃げよった!


「いやぁ、面目ない。」

「なんもかんもオドレが悪いんじゃぃ!

寝首掻ねくびかかれよってからに!」


「君、男爵令嬢だよね?」

「そうや!それがどないしてん!」

「いや、もう少し・・・」

「なんや!」


いや・・・(ガラの悪いのんは)なんでもない(スカーレット譲り)・・・(やな・・・)


それから先も細っそい細っそい地下道を

つっかえつっかえしながら進みましてん。


「こ、こっち向きなら・・・」


縦も横も一緒じゃ!

一本道なんやったら最初にそう言わんかい!

ほたらウチだけで行くねん!

道案内いらんがな!


すれ違いも出来やんわ!

便秘かっ!

ウチらは宿便かっ!


***


なんやもう、ず~っと怒ってたさかい、

のろからからですわ。

よろがわのみるのんれはららぶらぶですわ。


「この上が議事堂の大会議場だよ。」


なんでも議長席の演壇の下に穴あいとるそうですわ。

ペロッと板めくったら滑り台みたいになっとるんやて。

ほいでグルグル回って、ここへ出るっちゅうわけですな。


「ほな行ってくるさかい、ネっさんはここで待っときぃや。」

「いやいや、中の事は知らないだろう?私も行くよ。」


「あぁ~それもそやな~」


議事堂に連行されたんは確かなんやけど

何所に監禁されてるんかは知りまへんねやわ。


「大体の見当はつくよ。

あの人数を閉じ込めて見張るなら、

第二会議室あたりだ。」


「さよか、ほな行こか。」

「あぁ。」

「・・・」

「・・・」


「何しとんねん。」

「え?」

「先行かんかいな。」

「え?私が?」


「当たり前やろ!ウチ、スカートやぞ!」

「あぁ~」


護衛やっちゅうても正式には侍女やさかい、

一応、淑女の恰好してますねん。

乗馬服でも持って来といたら良かったですわ。


ネっさんが四つん這いで滑り台を登って

行きよりましたわ。

ほなウチも行きまひょかいな。


うわぁ(ドテッ!)~~~~!(ズルルル~~~)

うぎゃ(ボフッ!)ぁ~~~!(ズルルル~~~)


「シバクぞワレェ~!」




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