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大聖女エルサーシアの娘たち~あっちゃこっちゃで大騒ぎ!  作者: おじむ
第二章 恋の馬鹿んす
65/97

*第65話 若草の姉妹

「私が貴方達のお母様なの?」


カイエント城に幾つかある応接の間。

その内の一つでエルサーシアと、ちびっ子サーシア達は対面した。


なるほどっ!

若草の頃のエルサーシアだ!

当然だけれど。


「あぁ、お母様・・・そうです。」

「やっと・・・やっと会えた・・・」

「夢にまで見た、お母様!」

「お母様ぁ~~~」


はらはらと駆け寄り足元に崩れる。

挿絵(By みてみん)


教会で買い求めた肖像画に向かい、朝な夕なに語り掛けた。

その人が今は目の前に居る。


「サーシアのクローン体ですね。

波長が同じです。

デーデルンの聖女と言うのがこの子達なのでしょう。」


ルルナが冷静に分析する。


「今までどうしていたの?聞かせて頂戴な。」

「はい!お母様!」


デーデルンの研究施設で育てられた事。

カヒ・ゲライスを父親だと思っている事。

聖女一家と戦って勝利すれば、母親と一緒に暮らせるようになると

教えられて来た事などを語った。


「でもお母様と戦うなんて嫌!」

うんうん、嫌だよね。


「だから迎えに来たの!」

そうかそうか、迎えに来たんだね・・・

あれ?


「一緒に帰りましょう!お母様!」

話が変な方向に曲がったぞ!


「これからはずっと一緒ね!」

おぅ!サイコパ~ス!

さすが!サーシアのクローン!


どうする?サーシア!

答えはいかに!


「嫌よ、面倒くさい。」

イエ~ィ!クイ~ン・オブ・サイコパ~ス!


「駄目よ!そんな事させないから!」

ふにゃ(私達の)げらもごげろ!(お母様なんだから!)


「邪魔しないで!」

「殺すわよ!」


「『グシャリ』」

エルサーシアの重力魔法が若草姉妹を押しつぶす。


「うげっ!」

「お、お母様~」

「つ、つぶれる~」

「も、れる~」


「私の可愛い娘になんて事を言うの?」

虎の尾を踏んでしまった。


「御免なさい~」

「許してお母様~」

「リカちゃん助けて~」


「いやぁ~無理ですぅ。」

格が違い過ぎる。


確かに彼女達は優れた素質を持っている。

サーシアのクローンだけの事はある。

だが違うのだ。


彼女達は転生者では無い。


日本語を使いこなせなければ、能力を十分に発揮する事は叶わない。

遺伝子の発現率だけでは無いのだ。


魔法は奥が深いのだぁ~


「私の娘になりたいのなら良い子になさい。」

「なります!」

「良い子にします!」

「お願いお母様!」

「漏れちゃったぁ~」


「いいのですか?サーシア。」

「えぇ、構わないわよ。」


どうにも他人とは思えない。

実際に歳の離れた五つ子の様なものだ。

家族に迎え入れるのもやぶさかでは無い。


「ここで一緒に暮らせば良いわ。」


だが、そうするには一つ片付けなければならない事が有る。

その問題を避けて通れはしない。


そう・・・


「パンツは朝昼晩で履き替えなさい。

もちろんお手洗いへ行ったらその都度に替えるのよ。

良いわね?」


「はい!お母様!」


いや!それじゃないからぁ~


うごみゃ!(大変!)

「どうしたの?」

ふにゃむにゃごにゅ!(アーノルド忘れてた!)


***********


ま・・・(はぁ~はぁ~)まだかな?(はぁ~)

随分と長いな(うふぅ~うふぅ~)・・・(ふぅ~)

でも・・・(はふぅ~はふぅ~)これはこれで・・・(はぁ~はぁ~)


モスクピルナスで放置プレイ!


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