*第10話 愛と情熱の聖女
精霊か?
いや、人間だ・・・
5歳くらいかな?
アリーゼ様と良く似ているな・・・
後ろに居る地味な方が精霊だな。
浮いているし、間違いない。
え?
「せ、せ、聖女様ぁ!あ痛ででで!!」
地味だろうが何だろうが、人型の精霊だ!
それを従えているなら聖女様だ!
慌てて起きようとしたが駄目だった。
「あらまぁ!無理しないで!貴方がシオンでしょう?」
「あ、んだす。」
「お話は聞いていますわ。大変でしたわね、もう大丈夫ですわ!
そう!
もぉ~♪心配~いは~♪
要らなぁ~いの~♪
私達がぁ~♪
護~ってあげる~~~♪
私はアルサラーラよ!
サラーラと呼んで頂戴な!
可愛いわね貴方!
お友達になりましょうね!」
「んだす!」
「お姉様!何をしているの?お入りなさいな!」
アルサラーラの視線の先には空いたままの扉が在る。
ちょこっと、つま先が見えている。
「ごにょごにょごにょ。」
「駄目よ!挨拶くらいはしないと!」
「ごにょ・・・んむんむ。」
二女のサラアーミアは極度の人見知りだ。
そして重度のマザコンである。
普段は居城のカイエント城に引き籠り、妹の世話を焼くか、
エルサーシアに甘えるかのどちらかで一日を過ごす。
シオンの話を聞きつけて会いに行くと言う妹が心配で付いて来た。
「そろそろ家族以外の方ともお話が出来る様にならないといけませんわ!
来年からは精霊院に通いますのよ?」
「もごもご・・・ごにょごにょり。」
「もう!そんな事ばかり言って!
そうだわ!シオンとお友達になりなさいな!
お姉~様ぁ~♪
初めての~お友達ぃ~♪
コイント~から来~た~♪
可愛い~シオン~♪
さぁ!お~姉~様~~~♪」
「ふにゃふにゃ、ごにょうにょ。」
扉の陰から半分だけ顔を出してサラアーミアが挨拶をした。
初対面でそれが出来たのは奇跡的だ。
「まぁ!凄いわ、お姉様!ちゃんと出来ましたわね!」
「ごにょごにょ、むふぅ~」
至極ご満悦である。
「良かったねアーミア、おめでとう!」
サラアーミアの契約精霊ミコも嬉しそうだ。
目じりにキラリとしたのは涙かも知れない。
何だ?これは・・・




