コボルト、からの赤髪のエルフ。
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エルフ達の容赦ない殲滅が行われたあと、オーク達の死体を空間属性魔法で収納したミアスは、コボルト達と面会していた。
「本っ当にありがとうございます!」
「「「ありがとうございます!」」」
なぜかコボルト達は土下座だった。
ケチ臭いというイメージしか無かったため、こういった反応をされるとは思わなかったため、ミアスはちょっと困った表情をする。
「えーと、なぜ土下座?」
「オークをあのように扱う貴方様方に、逆らう気など微塵もございません!何卒、何卒寛大な処置を!」
「「「お願いします!」」」
一糸乱れぬ声で、命乞いをするコボルトに、より一層ミアスは困惑を深める。
「ミアス君、僕からも頼むよ」
困惑するミアスに赤髪のエルフが声をかけてくる。
オークを殲滅したあと、治療をしていたのだがその時にアイラと話したようでミアスの名前や、ある程度の事情は聞いていたようだ。
ブーデンはミアスの味方といえ、エルフ達も簡単に受け入れることが出来ないためか、微妙な距離を取っていた。
「そもそもコボルトをどうにかする気なんてない。ちょっと鉱石をとらせてくれればいいんだよ」
「いえ! ちょっとと言わずに全て持っていってください! いまなら我らも着いてきます!」
「「「ついてきます!」」」
「何の売り文句だよ! え、何。ついてきたいのか?」
あまりのコボルトの押しに、まさか自分たちについてきたいのかと確認する。
「「「はい!」」」
「えぇ……、いやけどなぁ。ジャゴラとも話さないけなーー」
《『神々の呪い』が発動しました。》
《コボルト、306体が配下に加わり、魂の繋がりが構築されました。》
「あ」
頭の中に声が響いた瞬間、コボルト達との間に魂の繋がりが構築される。
「おお、おおおお! この力は!」
「「「すごい! ありがとうございます! ミアス様!」」」
「あぁもういいや。よろしく、コボルト達」
一度魂の繋がりが構築されてしまっては、もうコボルト達はミアスの仲間であり守る対象になってしまう。
寂しがり屋なミアスは、何だかんだで仲間が増えたことは嫌に思っていないし、コボルト達も強者に従えば守られるため、互いに悪い関係ではない。
しかも、ミアスの配下になったことでコボルト達は強化された。
それに驚いたのはエルフ達だった。
「ちょ、ちょっと何今の! ミアス君がなにかしたの!?」
「したかった訳じゃないんだけど……まぁ俺のやった事だな。コボルト達と魂の繋がりを作ったんだ。仲間になったってことだな」
「魂の繋がり? それって意識して作るようなものじゃないんだけど……」
「え、そうなのか?」
自分しかできない事だと思っていたため、ミアスは少し驚いて赤髪のエルフに聞き返す。
「家族とか、互いに命を預けた戦友とかは魂の繋がりが構築されることがあるって聞いた事があるな。魂の繋がりは互いに力を強化するみたいだよ?」
「なるほど。んで、強化された結果があれだな」
ミアスが指さす方向では、強化されたコボルト達が狂喜乱舞していた。
「あれは強化っていうか、狂化じゃない?」
「……よし、それじゃあエルフの事を聞かせてもらおう」
「誤魔化した! 思いっきり誤魔化したねミアス君!」
狂化と言われてはっきりと否定できなかったミアスは、話をそらす。
「のらりくらりとした感じだねミアス君。僕達も保護してもらおうと思ったけどあれを見ると悩んじゃうよ」
「いや、誰しもああなる訳じゃないぞ? 元々力がある種族はそんなに変わらんはず」
「そうなんだ? じゃあ保護してもらう……前に自己紹介だね。僕はエル=ラルフリート。今は亡きエルフの里の巫女さ」
赤髪のエルフは凛とした態度でそう名乗った。とてつもない美貌のため、まっすぐな視線を向けられてるミアスも若干気恥しい気持ちになりながら、会話を続ける。
「オーク達の侵攻で、里の世界樹は奪われ、仲間たちは散り散りになっちゃったんだ」
「やっぱりオークの侵攻を受けてたのか。それで、そこからどうしてコボルトの里に?」
さっきのオーク達への容赦のない態度から、オークになんらかの被害を受けた過去があるんだろうなと考えていたミアスは、それを聞いて納得しながらコボルトの里にいた理由を尋ねる。
「たまたま流れ着いたんだよ。そしたら快く助けてくれてさ。それでしばらくお世話になってたら、今度は鉱脈を求めてオークが来るから……ミアス君たちが来てくれて助かったよ」
ラルフリートは、真面目な表情をし、ミアスに向けて丁寧な礼をする。
「俺達も理由があってやった事だ。そんな礼を言われるようなことじゃない」
「それでも、僕達は救われた。その事実は間違いない。本当にありがとう」
ミアスとしては、色々と打算があってやった事のため、そこまで丁寧なお礼を言われる訳には行かないというものの、ラルフリートは態度を崩さない。
「……わかった。顔を上げてくれラルフリート」
ミアスが礼を受け入れたことで、ようやくラルフリートは顔を上げてにっこりと微笑む。
その笑顔に、ミアスもこの世界に来てから初めての心臓の高鳴りを感じたものの、ここまでの美貌なら仕方ないと自分にいい聞かせるようにして話に戻る。
「ラルフでいいよ、ミアス君。あと……とっても言いずらいんだけど、僕達も君の支配下に入れて貰えないだろうか?」
ミアスが自身の笑顔にドキドキしていると気づかず、ラルフリートは改めてお願いをした。
「俺の支配下? んー、このさいだからみんな仲間に歓迎するよ」
「本当かい?! な、なんでもするよ! 僕達は戦闘もそこそこできるし、料理とかも手伝える。あ、あとは……」
「あとは?」
そこでラルフリートは言葉を濁し、少し頬を赤らめながら視線を逸らす。
「ミアス君は男だし……僕みたいな貧相なのでよければ……その、ね?」
「ふぇ?」
まさかの提案にミアスは恐ろしく間抜けな反応をしてしまう。
「いやいやいや、どこが貧相なんだよ! ていうか別にそういうのはいいよ! 種族違うし!」
そして慌てて否定した。
だが、ラルフリートはその否定が意外だったのか、驚いた顔をする。
「……普通、エルフが他種族に下る時はそういう扱いをされるものなんだけど、ミアス君は変わってるね。あと、なんで他種族だとダメなんだい?」
「え?」
他種族との交配は不可能、そのイメージがミアスにはあった。
「他種族でも子供は作れるよ?」
「はぁぁ?! まじかよ、作れるのか……」
交配が可能、ということは普通の恋愛も可能だということで、今までは子供がつくれないという思い込みから、あまりそういった方面への感情がなかったミアスに、女性を意識する感情が芽生える。
「ふふふ、なんだか面白いねミアス君。凄く強いのに全然誇らないし……」
「本当に知らなかったんだよ……。あ、それで、ラルフ達も歓迎するよ。村の手伝いとか、戦闘ができるならいくらでもやることはあると思う。よろしくな」
「わかった。今日、この日より、僕達エル族は君に従おう」
《エルフ、10人が配下になりました。》
《魂の繋がりを構築しました。》
三人目のヒロイン、どうでしたか?
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追記
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