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お嬢様、面倒ごとに巻き込まれる。

あの一件から私たちは体力づくりをメインに修行を開始しました。能力が発現してから魔力の消費から体力が消費されることが分かり、使用制限をかけるようになりました。起床時間を早くし、素振りやランニングなどをして体力アップを目指しています。ある日お嬢様やカケル様も参加することになり、一緒のメニューをこなすようになりました。勇者であるシュウ様のことを聞いたところ、彼はある人物を頼りひたすら戦っているということです。

そして今日は開国記念のパーティーに参加しております。私たち公爵家の使用人は給士として動いております。お嬢様も旦那様についていき公爵家のいろはを学んでおります。やっと解放されたお嬢様はテーブルに並べられている料理を取ろうとしたとき


「おや、美しい…名前を教えてくれないかぁ。」


声を掛けられて振り向くとそこには、見るからに豚でナルシスト野郎でした。あれは第二王子ですね。


「私はリーゼロッテ・B・スカーレットと申します。」


お嬢様は内心では嫌な顔をしておりますが、そこは貴族として綺麗なお辞儀をいたしました。

ルダイ様やカケル様、勇者であるシュウ様も小言で悪口を言っております。


「おぉ、スカーレット公爵家の神童か!こんな美人だったとは思わなかった。」


汗と唾を撒き散らしながらお嬢様にそう言いました。お嬢様は苦笑いしながら顔を引き攣っております。豚はお嬢様を舐め回すかのように見ております。この豚野郎…。


「リーゼロッテ!私の妃になれ!僕に相応しい。どうした?悪い話ではない。王国の未来と両家の発展のためだ。」


豚がそう言ったとき、スカーレット公爵家使用人たちが殺気を放ちました。そして私にアイコンタクトでどうにかしろと睨んできました。しょうがないですね。

しかし、お嬢様は国の未来のためにというワードを聞いたのか悩み始めました。おやおや悪い癖が出てしまいましたね。助けに行きましょうか。



「わか「お嬢様。」……セバス。」


危なかったです。もう少しでお嬢様が嫁いでしまうところでした。


「なんだお前は!使用人の分際で口を挟んでどうなるかわかっているのだろうな!」

「うるさいですね。この分別不可能な廃棄物2号が口を出さないでもらえますか?私は今お嬢様と話しているのです。それともあれですか?廃棄物なので脳みそも腐っているのですね。申し訳ありません。私は担当しておりませんので業者にお願いしてもらえますか?」


私はにこりと笑いながらメタボ王子に静かにしてもらえるように頼みました。

アルカディア家は代々美形で有名なのですが、何を間違ったのか分別不可能な廃棄物が生まれてしまったようですね。脂ぎった顔が茹で上がり真っ赤に染まっております。やめてください。温暖化になってしまいます。



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