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騒動の終幕

切り裂かれているトリスタンの傷は音を立てながら塞がり治っていく。


「やはり魔族の回復能力は異常だな。」

「どうします。」

「やることは決まっている。回復できないだけの攻撃を与えるだけだ!」


シュウとユウはトリスタンに駆け出す。トリスタンは間合いをつめることは自身の不利だと考え氷の枝を大量に出現させ動きを制限することに決めた。だがシュウは星炎剣術捌ノ型【星火燎原せいかりょうげん】と呼ばれる回転しながら繰り出される広範囲斬撃が氷の枝を切り裂いていく。トリスタンを守っていた枝が無くなり、トリスタンに向けて駆け出すが足を凍らされた為動きを封じ込められた。シュウの胸には氷の棘が突き刺さった。しかしそれはユウの影魔法【影法師】と呼ばれる分身魔法だった。それに気を取られたトリスタンの顔にシュウの拳がぶつかった。赤い閃光が輝いてトリスタンは吹き飛ばされた。


「【炎帝】」


砂塵が舞い散り、煙が晴れると顔に亀裂が入ったトリスタンがふらふらしながら立ち上がった。


『やりますね。ですが私の…役目は…終わりました。撤退しま…!?かぁは』


氷の球体が出現してトリスタンを包んでいく。トリスタンは自身の役目を終えたためこの場を去ろうとしたとき、灰色の光線が球体の半分を消滅させた。身体の半分を失いながらも力を振り絞りトリスタンはこの場を去っていった。


「何が起きたんですか?」

「あの執事がやったのかもしれんな。」

「スカーレットさんの執事さんがですか?」

「奴の戦闘力は計り知れん。この戦闘バカの私でさえもあいつとはやりたくはない。」

「それほどですか。」



同時刻。

城壁にいる雑兵魔族とダダンと戦闘を行なっているセバスはある程度区切りをつけた。毒で苦しめられているダダンはこれ程強い相手に巡り会えたことはなかった。魔人九鬼将序列1位でさえも勝てないと悟った。一時撤退しようと考えたとき、魔力が高まっていることに気づいた。


「時間が押してますしここでお開きにしましょうか。

呪解【彼岸放収呪掌ニードゥレイズアブソーバー

一点集中…放出…収縮…属性強化

第4昇華魔法【終極ミッドナイト一滴ノヴァ】」


今まで吸収された魔力が集まり出し、ダダンに向けて放たれた。ダダンは何をされたのか分からなかった。一つだけ言えることは首から下が消滅していた。残った首は落下していった。さらにその魔力は闘技場方面にいた魔族をも巻き込み噴煙を上げた。セバスは落ちているダダンの首を踏みつけた。


「貴方には聞かなくてはいかないことがありましたね。誰が首謀者で何のために襲ったのかをね。」

「だ、誰が言うものか。」


セバスが次の行動に移そうとしたとき、首に黒い穴が出現した。セバスはダダンから離れると穴から別の魔族が現れた。


『何をしてるかと思えば滑稽だな。』

『うるせぇ。』

『我らの任務は終えた。帰るぞ。」

「そう見逃すと思いますか?」


セバスが手を伸ばそうとした時、何かに弾かれて動きを止めた。


『見たところ貴方の能力は危険ですが…私の相手ではないでしょう。では。』

『次会ったら…殺す!!』


首を回収した魔族は消えていった。この騒動で被害は

怪我人多数

その中で【夜桜】マスター左眼、右腕欠損により、引退

死者について

ギルドランク

S 2名

A 10名

B 14名


となる最悪な事態となってしまった。魔族の活発化になったことにより連合国は軍備を増強することになった。

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