執事、お嬢様の寝相をなんとかします。
昼食中、お嬢様の影からカケル様の話となり勇者について話をしました。昔話を聞いているとカケル様は苦労人だと思いました。思わず同情しそうでした。昔の私なら即殺していたところですね。我慢して付き合っていたことに感服致しました。私は嫌なら嫌と即答致します。あまりにしつこいとジャーマンスープレックスをしてしまいそうです。
昼食後、夕食のために動物を探すために散策を始めました。鳥をミサ様が弓で3匹仕留めました。そしてその鳥をお嬢様は捌いてカケル様が調理を行いました。
お嬢様には獣の捌き方を徹底的に教えた為、戸惑うことなくやっております。夕食は鶏肉の香草焼きとなりました。
夕食を終え、カケル様が結界を何重にも張り侵入を防いでいました。これから就寝となります。
寝静まった頃、お嬢様が動き出しました。横にコロコロ動きカケル様を十字固めにしました。2人には申し訳ないのですが幻魔法で深く眠りについております。あ!カケル様の肩が外れました。そっとお嬢様をカケル様から離し、肩を戻します。
ワイヤーでお嬢様を縛り上げようとした時、また転がりました。よくこれでベットから落ちないのが不思議でしょうがないです。
またカケルさまに近づいて頭突きをしました。
これ起きてないのが不思議です。ようやくワイヤーで縛り上げ動けないようにしました。
しかし動けないことに苛立ちを見せたのかそれとも無意識なのか放電し始めました。動けなくなったら暴走するとは厄介な寝相ですね。
ワイヤーに魔力妨害を刻んで大人しくさせようやく鎮まりました。
結界があるとはいえ、魔物が近づいているので勇者へ行くよう殺気を飛ばして誘導致しました。
なにやら慌てるような声が聞こえました。大丈夫でしょう勇者なら。
夜明けが近づいてきましたので川に入り体を洗い、乾かしてから新しい服に着替えます。
お嬢様のワイヤーを解いて、頬に手を置いて引っ叩きます。叫び声とともに私は木の上に気配を消して移動します。叫び声でふたりとも起床しました。