閑話 伯爵令息の苦労日記2
読まなくても本編には支障がありません。
サイラス視点なので時差系列に未来のことがあります。
サイラス・グランドです。
俺の友人はやっぱりバカだった。友人の溺愛する婚約者の言葉を借りるならポンコツである。
人生2度目の婚約者に避けられる現実に打ちのめされている。
1度目は荒れたけど2度目は死にそうだ。今は瀕死の猛獣みたい。
俺の友人をここまで追いつめられる人間は一人だけ。
茶会が終わった翌日リオの機嫌が悪かった。最愛の婚約者であるルーン嬢に会いに行ってもシオン嬢に追い返されたらしい。シオン嬢はリオを追い払えるのか。
試しに覗くと3年1組の教室の廊下でシオン嬢が「レティ、リオ様に会いたくないから消えてください」と徹底抗戦。リオの否定する言葉を美しい笑顔で論破。リオの顔が引きつっている。「甲斐性無しのストーカーに迷惑してます」と言う言葉に笑いを堪えたのは秘密だ。
廊下でシオン嬢とリオが争っているのはルーン嬢の耳にも入っているだろうけど、絶対に顔を出さない。そっと教室を覗くとルーン嬢は窓から空を見てぼんやりしていた。リオはシオン嬢の嫌がらせだと思っているけど、やっぱりルーン嬢の意思なんじゃないかな?
リオが必死に否定しているルーン嬢に避けられている事実に気付いたのは図書室で。
リオと一緒に図書室から出ると遠目に銀髪を見つけた。リオの目がルーン嬢を捉え近づこうとすると驚いた顔をして踵を返して消えていた。俺達の背中には図書室の扉、ルーン嬢の手には図書室の本があった。
「シア!?」
いつもなら俺達を見つければ礼をして微笑む礼儀正しいご令嬢。
ルーン嬢がリオをここまであからさまに拒絶するなんて初めてだ。シオン嬢の言う通りルーン嬢の意思で明らかに避けられていることに気づいたリオは固まった。
以前の避けられていた時以上だった。あの時はリオに気付いても話しかけずに通り過ぎるだけ。今回は違う。明らかに拒絶の意思が伝わる。
ルーン嬢はリオの気配に気づくと踵を返して消えてしまう。気配を読むのと躱すことは彼女の十八番。明らかに避けられていることに気づいたリオはしばらくは茫然としていた。
一度強引に捕まえて泣きそうな顔で「リオ、やだ」と呟かれたリオがショックで固まってる間に逃げてしまった。リオの顔から一切余裕がなくなり瞳から光が消えて崩れ落ちそうだった。あんなリオは初めてでさすがに俺も心配になった。
そして学園内ではリオ・マールとレティシア・ルーン嬢の不仲説が囁かれはじめた。学園内でも常に視線を集める二人。特に二人一緒の時はリオが牽制しながら視線を集めているからさらに目立っていた。二人が一緒にいないことよりもルーン嬢の徹底的な避け具合を見たら、隠すのは無理だろう。
不仲説が囁かれてもリオに近づく生徒はいない。リオの周りには冷たい空気が漂い、一歩間違えると毒舌の餌食になる。ルーン嬢との不仲をからかおうとして友人は心を折られていた。クラスメイトがルーン嬢の名前を口にするだけで「近づけば、」と殺気を飛ばし牽制し、さらに冷たい空気が教室を支配する。今のリオは取り扱い要注意である。
ルーン嬢の態度の理由がわからないと絶望している危険人物にため息がつきない。
これは二人の問題だから俺から答えは教えられない。
リオが悪癖を惜しげもなく披露するから側で暴走しないように見守りはするけど。リオはルーン嬢に近づくものを片っ端から潰している。二人の不仲説からリオの後釜を狙って近付こうとする奴らも増えたから尚更かもしれない。
その労力を違うものに向けてくれないか?ルーン嬢宛の男からの手紙を燃やす前にやることあるだろう!?理由なんて明らかなのにバカな奴。ルーン嬢に避けられてることで思考さえできないか。何度も八つ当たりでボロボロにされているビアードに同情する。ビアードに「ルーン嬢に近づくな」と言えば、「俺から声を掛けたことはほとんどない」と返されリオがさらにボロボロにした。武門貴族筆頭のビアード公爵家嫡男を瞬殺…。訓練にも限度がある。明らかにやりすぎだ。ビアードを保健室に運ぶのに慣れた自分の現状が笑えない。
ルーン嬢とビアードはいつも喧嘩をしているけど仲が良い。今は友人だけど、何がきっかけで関係が変わるかわからない。
リオが一番警戒しているのがビアードで次点はクロード殿下。
リオはいつもはルーン嬢に頼まれない限り放置する生徒会役員の特権である生徒の取り締まりを率先して行っている。そして放置していた小さな事件を生徒会に報告してクロード殿下とビアードが動かないといけない仕事を増やしている。ルーン嬢に近づけないリオは優秀と評価される頭を害虫駆除にだけ費している。
最初はリオの自業自得。俺は止めたのに聞かなかったリオが悪い。俺もそれなりにルーン嬢が大事だから今回は無邪気に懐いてくれる後輩の味方だった。たださすがに今のリオを見たら、放っておけなくなった。
二人のためにもリオが暴走しないように見守ろうと思う。ルーン嬢がリオの現状を知ったら真っ青な顔で震えるかな……。
危険物で公害なリオと違いルーン嬢は無害である。
俺の友人はルーン嬢は色香を匂わすと溢しリオに再起不能にされたけど彼女の所為ではない。
ルーン嬢の傍にはシオン嬢を始め友人達が常に傍にいる。
絡んでくる令嬢もルーン嬢が気付く前に友人達が撃退している。ルメラ嬢はスワンとロダが追い払っている。リオを避けるのに一生懸命で虚ろな瞳でぼんやりしているルーン嬢は明らかに周りに気を配る余裕がないから、置かれている状況に気づいてないだろう。
ルーン嬢のために率先して周りが動いている。人徳かな。嫌われ者だと勘違いしてるけど、実際は学園屈指の人気者。
輝かしい銀髪と美しい顔立ち。いつもは弱気な令嬢のフリをしているらしいけど、どんな時でも彼女の青い瞳は強さを持っている。何があっても諦めず前を向き、嫌がらせを受けても常に清廉された空気を纏い凛として立ち振る舞う。思い込みが激しく時々無邪気な顔を見せるけど、可愛らしいとギャップにやられるやつも多い。声を掛けられればいつも笑顔で、困っている生徒にはすぐに手を差し出す。微笑みながら優しく励ましの言葉をかけ、いざという時は弱者を背中に庇って、美しい笑みを浮かべて道を説く姿に憧れる令嬢も多い。ルーン嬢の周りは強烈すぎて近づくことはできないけど。
容姿端麗、品行方正、成績優秀、平民や下位貴族へも優しく、権力を振りかざすことがない。特に下位貴族や平民達の人気は上位貴族の中で一番。欠点は魔力がないことだけ。魔力さえあれば殿下の婚約者に指名されたのはルーン嬢だったと思う。
彼女を嫌うのはリオとビアード、スワンとカーチスのファンと敵対派閥のご令嬢達。彼女を敵視する令嬢は強烈で厄介な人間ばかり。無属性という貴族として致命的な欠点を持つうちの派閥の筆頭公爵令嬢は社交界では優秀と認められている。宰相の娘で外交一族の婚約者は王族の覚えも目出度いらしい。そんな彼女は平等精神の学園で同派閥の令嬢の中では一番批難を受けている。
最近、ルーン嬢の周りはきな臭くリオの過保護に拍車がかかっていた。武術大会で命が狙われたのもあるだろう。大会の規則を巧妙に利用した策士が裏にいる。その件にリアナ・ルメラ男爵令嬢との繋がりがみえた。
ルメラ嬢について情報が手に入らず手詰まり気味だった。そんな不安定な状態の時に、リール嬢の茶会の演者をルーン嬢とグレイ嬢が引き受けた。今回はリオに声はかからず傍にいて守れないならとリオはルメラ嬢に近づき、情報を探りながらルーン嬢から遠ざけていた。
今の彼女を一番害する可能性があるのはルメラ嬢だからと。
他の令嬢達は手を出さないだろうとリオは読んでいた。
在学中の敵対派閥の筆頭のマートン侯爵家は妹のアリス・マートン嬢がルーン嬢についた。彼女はルーン嬢を慕っているから、嫌がらせや邪魔する者に容赦がない。偶然見かけたルーン嬢が止めに入るほど。選民意識の強く人の話を聞かない押しつけがましいアリス・マートン嬢。ルーン嬢と親しくなってから彼女は変わった。ノアが将来尻に敷かれる未来が見える。ノアは恋愛に興味がないがあの令嬢から逃げられないだろう。ルーン嬢の教育のおかげで平民への差別もなくなったし、義妹として迎えるのも悪くないと思っている。好戦的な性格だがそれくらいなら許容範囲内だ。
人を使うことが得意なリオが自ら動いた結果が目の前の惨状である。最愛の婚約者に避けられ荒れている。強引に捕まえて謝ればいいのにそんなことも気付かないバカな友人。今頃は生徒会で、涼し気な顔で報告して仕事を増やしているんだろう。
ノアとは定期的に訓練をしている。ざわめく空気に視線を向けると遠目に銀髪を見つけた。
嫌な予感がしてノアとの訓練を中断して近づくとルーン嬢が準備運動をしていた。
今日は訓練室の開放日だから監督生は必要ない日。リオもビアードも生徒会だから付き合えない。
体を伸ばしているルーン嬢の背を容赦なく押すスワン達の姿がない。
まさか一人なのか!?
訓練を中断したことに不満そうなノアは無視してルーン嬢の傍に急ぐと予想通り。
ルーン嬢の準備運動を終わってから、訓練に誘い親交を深めようとする奴らがそわそわとした様子で彼女を見ていた。
ルーン嬢は視線に気づいていない。男の好意に疎いのは過保護に守り続けたリオの所為だ。準備運動を邪魔して声を掛けるのはあまり良くないけど彼女は気にしないだろう。声を掛けると訓練場で俺に会うといつも嬉しそうに笑うルーン嬢がきょとんとした顔で俺を見た。俺が傍にいるのに気付いてなかったのか。
カーチスは生徒会、スワンとロダは先生に呼ばれたから一人だったのか。タイミングの悪さに頭が痛くなる。リオの名前を出したら明らかに拒絶されノアが驚いてる。あんなに囁かれる噂をノアが知らないのは驚かない。うちの弟は鈍いし訓練と馬にしか興味がない。力なく微笑んでいるルーン嬢の理由がわかるから、ノアにリオを呼んで来いと視線で伝える。
リオの名前も聞きたくないのにいいのかと視線を向けられるが兄の圧力で押し切る。
やっぱり俺はリオの味方みたいだ。ごめんね。ルーン嬢。
野獣の群れからルーン嬢を保護するために訓練に誘う。いつも目を輝かせるルーン嬢が力のない笑みを浮かべて空元気な声で頷く。
訓練室ではなくノアとの訓練のために手続きした森に連れ出す。丁度ノアから預かった木剣を持ってるし。いつもは自分で武器を取りにいくルーン嬢は自分が手ぶらだと気付いていない。
周りから俺の抜け駆けに殺気や非難の視線が突き刺さっているがそんなのが怖くて武術の名門貴族が務まるか。最近のリオの雰囲気の方が怖い。気を抜くと寒気に襲われる俺は修行が足りないんだろう。リオはマール公爵家の血よりターナー伯爵家の血が濃いと思う。
剣を渡すと受け取り礼をしたルーン嬢が剣を振り降ろすが動きがいつもより遅い。いつもは簡単に躱す剣を受け止めている。明らかに集中できてない。
集中できない訓練は危険だから切り上げたほうがいい。彼女の剣を弾いた。
集中してない理由を聞くとどんな時も強さを持つ青い瞳は霞んでいつもの彼女と正反対の力のないよわよわしげな笑顔を向けられた。
休憩に誘うと彼女がとぼとぼと歩き出すので後を歩く。ルーン嬢が拾い忘れた剣を指摘せずに回収してから。集中できていない以前に抜け過ぎている。いつも礼儀正しくしっかりしているルーン嬢が。簡単に攫われそうな彼女がリオの保護なく無事だったのはシオン嬢達のおかげかな。
ルーン嬢は池のほとりに座って、手を水につけて遊び始めた。魔力がなくてもルーンの血筋。水の魔導士は水に染まりやすく相性の良い水だと酔うらしい。
彼女が池に入らないように気をつけないとと思いながら隣に座っても視線は池だった。
ルーン嬢が池に手を入れながら、切なそうに微笑む顔は初めて見るものだった。
ポチャ、ピシャっと水の音が響き、白くて小さい手が掬った水がポタポタと池に還っていく。消えそうな力のない声で内緒にしてほしいと言う彼女の声に頷くとポツリポツリと話し出す言葉に耳を傾ける。
今の彼女はいつもの弱気設定を通り越して儚くて消えそうだ。
あの小さく可愛らしかった女の子が綺麗になったよな。初めて会った時も瞳が潤んでいたけど強さを持つ瞳だった。今は強さのカケラもない。
失恋したと儚い笑みを浮かべ、華奢な体の水に溶けてしまいそうな少女に伸ばそうとした手を自制して、慰めるように頭を撫でる。抱きしめたくなったのは生理現象だろう。たぶん男なら放っておけない。
失恋して想いを断ち切れないと膝を抱えて、苦しそうに話すルーン嬢。
彼女がリオへ向ける視線が変わっていたのは気付いてた。いつも笑顔のルーン嬢がリオを見つけるとさらに嬉しそうに笑うのも。
たぶん気付いてるのは幼い二人を知っていた俺とシオン嬢くらいだけど。だからルメラ嬢にリオが近づくのを止めた。ルーン嬢が傷つくからやめろって言ったのに大丈夫だと笑った友人を地獄に落としてやりたい。あとで一発殴ろう。
ルーン嬢のことは自分が一番分かってると思ってるバカな友人に言ってやりたい。ルーン嬢の理解者はお前じゃなくてシオン嬢だよ。リオは絶対に認めないだろうけど。
もしかして彼女はリオといるよりビアードといる方が幸せなのかな。ビアードは無自覚だけどルーン嬢に惚れている。ビアードがムキになるのはルーン嬢といる時だけだから。でも今の彼女はリオへの想いでいっぱいか。リオと婚約してるんだから断ち切らずにそのままでも問題ないんじゃないかとは口に出せる雰囲気でもない。
あんなに昔からリオに好意を向けられて一切気付いていないのか。従兄妹だから大事にされてたって…。
リオを優しいと言うけど本当に優しいのはルーン嬢のほうだ。それにリオは誰にも優しくない。ルーン嬢にも甘く溺愛しているけど、優しくない。本当に優しければ味方を作りたいと言っている彼女の交友関係が広がる邪魔をしない。そしてきちんと味方が多いことを伝える。いくらルーン嬢の思い込みが激しくてもリオならルーン嬢の思い込みを解けるだろう。ルーン嬢はリオの言葉を全て信じるくらい全幅の信頼を持っているのは見ていてわかる。
リオ、長年の片思いが報われたけどこれでいいの?
しばらく前から近くで話を聞いてるリオは茫然としてるか喜んでいるかわからない。
気配に敏感なルーン嬢があんなに警戒していたリオの気配に気づいてない。
ルーン嬢が自分のことで頭がいっぱいなんて絶対に喜んでいるよな。
想いを断ち切る前に間に合ってよかったな。彼女にこんな顔をさせてる友人への怒りは長年の片思いが報われたことに免じて今は目を瞑ろう。
リオはルーン嬢の拒絶が怖いからか出てくる気配がない。情けない。仕方がないからリオに呼びかける。
出てきたリオの顔は真っ赤だった。まぁうん、こんな告白聞いたら平常心でいられないよな。しかも長年の片思いの相手で年下の美少女だし尚更。
反して抱えている膝から顔を上げたルーン嬢の顔が真っ青で絶望に染まってる。そんなに絶望しなくて大丈夫だよ。君の想いは報われるから。
固まっていた彼女が立ち上がり俺に礼をして、真っ青な顔のまま池の中心に向かって歩き出した。
は?
入水自殺!?その池、深いけど!!
慌てて立ち上がり追いかけようとするとリオがすでに腰を抱いて陸地に上がっていた。濡れた足はすでに風で乾かされている。
あとは任せていいかな。リオの暗かった瞳に光が戻ったし、ここまでお膳立てして駄目ならもう諦めたほうがいい。
リオがルーン嬢を逃がすとは思えないけど。
邪魔者は退散しよう。
ルーン嬢が顔を絶望に染めたまま俺を呼ぶけど笑顔で手を振る。
お詫びに今度いくらでも訓練に付き合うから。
ルーン嬢、君の想いは報われるから安心して。俺は手を振ってその場を後にした。
手を出すなとリオには釘を刺したから大丈夫だろう。
しばらくしてリオが寮の部屋にルーンの回復薬とお菓子を持ち訪ねてきた。俺とノアへのお礼か。
優しい俺は友人の惚気に付き合った。おめでとう。報われてよかったな。一発殴ったけど謝らないよ。
浮かれた友人は殴ってもニヤけた顔のままだったけど。
きっとルーン嬢の前では必死にそのニヤけ顔を隠したんだろうな。
本当にルーン嬢のこと好きだよな。ルーン嬢いないと、生きていけなそう。こんなに浮かれたリオは初めてだ。饒舌で笑顔の大盤振る舞いで。とりあえず怖い雰囲気がなくなって良かったよ。
リオがルーン嬢の心を手に入れるまで長かった。自覚してから10年近く片思いしてたよな。策士というよりリオの執念の勝ちかな。おめでとうリオ。
これで俺の平穏がやっと帰ってくると思ったら甘かった。
風邪で休んでいたルーン嬢が復活してから、両思いに浮かれたリオの暴走が始まった。
照れているルーン嬢が可愛いのはわかる。ただ時と場所をわきまえてくれないか。
さすがに俺はこの友人の暴走を止めようと思う。
リオは牽制の意味もあるんだろうけど、赤面して泣きそうな顔で困っている後輩を見捨てられない。
ルーン嬢、リオの回収は俺に任せていいよ。
俺がしなくてもシオン嬢が動くか。
グレイ嬢もこっち側なの!?時々リオの回収を俺に求めに来るけど、二人を見守る会の会員じゃなかった!?一番大事なのはレティシア様です。うん、わかった。
君もルーン嬢の熱狂的なファンなのね。
リオ、ほどほどにしないと本気で近づけてもらえなくなるよ。
令嬢達は怖いから。
さすがに令嬢達が本気になったら敵わないよ。でも今の浮かれた友人には何を言っても聞こえないか。
とりあえず俺のクラスは猛獣から救われたからいいか。




