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義姉たちが全員重度のブラコンだった。  作者: 個味キノ/藤宮カズキ
共通ルート 第一部
41/51

義姉さんたちとの家族旅行。最終日! ~最後は水着。そして帰宅~

41話投稿です!

家族旅行もこれで終わりです……!

 


「もう、今日は帰るんですから、あんまりはしゃぐと──きゃ!?」

「そう言うとーかちゃんもしっかり水着じゃん~。ほらほら~」

「秋奈! 急に水をかけないでください。このッ、負けませんよ!!」

 とかなんとか言いつつ、結局ムキになるのが冬華姉さんなのであった。


「!?」

「春斗。何ボーっとしてるの!」

「だからっていきなり水をかけないで!?」

 うわ、海水しょっぱい。


「はる君~。水着も見納めだよ~。もっと見なくていいの~?」

「家で下着のまま歩いてる人が何言ってるの?」

 露出は変わらないだろうに。


「……もっとすごいの見たいの~?」

「誰もそんなことは言ってません!!」

 言ってないから胸元に指をかけるのをやめなさい!!


「春斗のエッチ」

「今の俺のせい!?」

 秋ねえが変なこと言ったからだろ!?


「春斗君もやっぱり男の子ですね」

「そんな理解の示し方しなくていいから!!」

 逆に恥ずかしいからね、そういうの!


「も~、はる君てば最終日だからってはしゃぎ過ぎだよ~?」

「どう考えてもはしゃいでるのは義姉さんたちだよね!?」

「春斗君。そうやって人のせいにするのはよくないですよ」

「事実ですけど!?」

「でも、春斗だって楽しんでるでしょ?」

「そうりゃそうだけど! その言われ方は納得できない!!」

 大体、最後に海に入ろうって言いだしたのも義姉さんたちじゃん。


 ▼


「秋奈。夏希も。急がないと渋滞に巻き込まれますよ」

「え~、とーかちゃんがそれ言うの~?」

「そうそう。最後まで海に入ってたの、冬華姉さんじゃない」

「う。それはそうですが……。そ、そんなに言うならいいですよ。私は春斗君と先に帰りますから、二人は後からゆっくり帰ってきてください」

 旅行の帰り際って、なんでこんなにバタバタするんだろうなー。


「冬華姉さん、それはズルい!」

「それなら~、はる君は私ともう一泊しようよ~」

「秋奈姉さんもズルい! 私も!」

「そ、そんなのダメです! みんなで一緒に帰るんですから!!」

「そういうならこの手を放してくれない!?」

 時間無いって言ってるのに、なんで三人揃って俺にしがみついているの!?


「ちょっと皆、時間ないのに何してんの!?」

「春斗! これは譲れない女の戦いなんだよ!」

 何が!?


「ほらほら~。はる君~、おっぱいだよ~」

「だから意味わかんないからね!?」

 ていうか、そんなに押し付けられたら苦しいだけだから!


「春斗君! 早く車に乗ってください」

「ちょ、待って待って! この状態で引っ張らないで!」

 でないと──ッ。


「きゃ!?」

「お~?」

「わぁッ!?」

「うお!?」

 どう考えても転ぶよね!?


「あン──。春斗君、動かないでください」

「んがっ!?」

 何だって!? ていうか、今どんな格好になってるの!?


「あは~。やっぱりはる君はおっぱいが好きなんだね~」

「もが!?」

 え、何!? 何なの!? めっちゃ苦しいんだけど!?


「──っ!? 春斗! どこ触ってるの!?」

「おがッ!?」

 待って! なんで俺今、突き飛ばされたの!?


「いってー。──って、義姉さんたち何してんの?」

 パンツ丸見えじゃん。


「!? もー! 春斗のエッチ!!」

「理不尽だ!?」

 巻き込まれ事故だろ、こんなもん!


「はる君~。ほらほら~、もっと見る~?」

「見ないから仕舞いなさい!」

 なんでさらに脱ごうとするの!?


「ああ!? 春斗君どうしましょー。こんな時間になってますー」

「どうもこうも、さっさと車に乗らなきゃでしょ!? ほら、秋ねえと夏希姉ちゃんも急いで!!」

「わ~。はる君待って~」

「あ、春斗! 席は私の隣ね!」

 そんなん後でいいから、さっさと動け!!


 ▼


「で、結局秋ねえも夏希姉ちゃんも寝ちゃってるし」

「仕方ないですよ。たくさんはしゃぎましたから」

「『姉ちゃん』は眠くないの?」

「眠いですよ。でも、私が寝たら誰が車を運転するんですか」

 そりゃそーだ。

 ていうか、俺もちょっと眠い。


「春斗君も寝てていいんですよ?」

「そしたら『姉ちゃん』がひとりきりになるじゃん」

「優しいですね、春斗君は。でも、大丈夫ですよ。運転中はこれでも集中してるので」

「だからって助手席で寝息を立てるのもいかがかと」

 全部を冬華姉さんに押し付けてるみたいで気が引けるし。


「それに、もうすぐ家に着くでしょ?」

 景色も随分見慣れたものになってるし。


「はい。もうすぐで旅行も終わりです」

「帰るまでが旅行って? 先生っぽい」

「先生ですよ。私は」

 あ、ちょっとむくれた。可愛い反応だ。


「『姉ちゃん』さ。言ってくれたじゃん」

「何をですか?」

「俺が決めた事ならそれでいいって」

「あー。……ちょっとかっこつけてましたよね」

「でも、ちゃんと自分を選んで欲しいっても言ってたよ」

「それはそれでちょっと子どもっぽいですよね」

 どっちにしろ照れ臭いのか。

 そりゃそうだ。ああいうのは言える時だからこそ言えるんだし。


「決めたよ。ちゃんと」

「……どうして私だけに言うんですか?」

「なんとなく」

 強いて言えば、眠いから。

 眠気覚ましのシリアストーク。


「そうですか。昨夜伝えた通り、春斗君が決めた事なら、私はそれでいいと思いますよ」

「ん。ありがとう」

 そう言ってくれる冬華姉さんは、やっぱり俺に甘い。


「ん~? 着いた~?」

「ぐっすり寝ちゃった」

 と、背後で秋ねえと夏希姉ちゃんが目を覚ます。

 ……聞かれた? 今の話。


「もう家は見えてますよ」

「わ! ホントだ。なんか懐かしい!」

「あ~、その気持ちわかる~」

「二泊三日の旅行で何言ってんのさ」

 そんなに空けてたわけでもないだろうに。


「荷物。忘れ物しないでくださいね」

「大丈夫~」

「待って待って! まだ鍵閉めないで。お土産があるから!」

「夏希姉ちゃん、買い過ぎじゃない?」

 なんでひとりだけ両手いっぱいになってるの?


「ただいま~」

 って、秋ねえはさっさと家に入ってるし。


「うーん。なんか我が家って感じですねー」

 言いたいことはわかる。


「春斗! すごいことに気づいちゃった!」

「何?」

「明日も夏休みだよ!」

 夏希姉ちゃんだけまだ旅行のテンションが残ってる。


「ただいまー」

「おかえりなさい。春斗君」

「はる君~、おかえり~」

「おかえり春斗!」

 うん。我が家って感じだ。


42話は明日10日の19時投稿です!

予約投稿しております!


また、どこかでそれぞれの義姉ルートの話を投稿しようと思ってます

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