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復讐story

殺し合いなどがあるので、嫌な人は戻った方が良いかもしれません。

しかし、私の文章力、描写力が全く無い為全然グロテスクではありません(笑)

夫のターン



『妻は預かった。返してほしければ金を用意しろ』

今朝の朝刊を取りに行ったらこんな手紙が来ていた。

内容はとにかく王道。

けれど、こんな事が起きたら普通は驚くものだ。そして慌て、嗚呼妻よと心配になるもの。そう…普通は。

けれどこの夫は普通では無かった。だからこそだろう。夫は、妻を捜そうともせず、ただただひたすらに笑い続けた。わらい続けた。

日頃のあいつの態度にはもう限界だ。嫌気がさしている。

だから、むしろさらってくれて良かったのだ。夫にとっては好都合な出来事。

そうさそうさそのまま死んでしまえば良い。消えちまえばいいさ。


けたけたけたけたくけけけけけけけけけけたけたけたけたくははははははははあははははははははははははははははははは………………


リビングには夫のわらい声が反響した。

その脅迫状の不自然さにも気付かず……。愉快で愉快で仕方が無いとでも言いたそうなわらい声を上げ続けた。



妻のターン



「波ちゃんあいつ、狂ってるよ。私を捜す気無いみたいだね」

一方の妻は、二階の自分の部屋に姉 波と篭っていた。先程一階に降りてこっそり夫を見てみると、そいつはけたけたと実に愉快そうに笑っていた。いや、わらっていた。

「そうねぇ……。なら仕方無いわ。あの人を呼んでちょうだい」

「了解」

姉のとても楽しそうな一声で、妹は何処かへと電話を始める。

プルル、プルル、そうコールが二回鳴ると電話先には男性のテノール声が返ってきた。

『電話があったって事は……捜そうとしなかったのだな』

『うん。けたけた愉快そうに笑ってた。ちなみに私は勇人と一緒になる決意をしたわ』

『……そうかい。じゃあ、君のお姉さんは君の後ろで何を持っているかい?』

『――え?』

波ちゃんは……

姉は。ナイフを構えて、構えたまま…妹に突進してきた。

そしてぐしゃり、とずぶずぶとナイフを刺して。

電話口からは

『ごめんね。君と一緒になる気は最初から無いんだ。俺の目当ては君のお姉さん』

残酷な言葉。――――そう、計画通り。

「私からもごぉめんなさい。あはははははははっ。あなたの事はぁ、あなたの夫が殺したって事にしておくからぁ」

舌ったらずな喋り方をする姉。

……苛々、する。

凄く、腹が立つ。でもこの計画を失敗させる訳にはいかないの。

計画。

実の計画とは、姉を殺す事…では無く、**を***事。

腹をぐしゃり、と刺したつもりの姉を見ると、涼しい顔をして「私の方が一枚上手だったわね」等と言う。

「……違うっ!!死ぬのは、あんただっ!!!!」

刺されたならあんまり大声出せないわよね、なんて考えながら小さな声で、けれど迫力のある声を出す。

腹には濡らした新聞紙が巻いてある。そうすると、ナイフは腹を貫けない。そして、服をびちょびちょに濡らしている赤い液体は血糊。

背中を向けた時がチャンス。

「やぁね強がっちゃって。……じゃあね、ばっはい」

そして姉は手入れの行き届いた指をひらひらと振って、背を向け――――



勇人のターン



十時半頃に俺の家へ来る。

姉か、はたまた妹か。またはどちらも来ないか。別に俺はどれでも良い。

そう思った時。

ピンポン

チャイムが十時半ジャストに鳴った。

さて、どちらが来たのか。

興奮をなんとか抑えつつ、ドアを開けるとそこには

「計画は大成功に終わると思うわぁ」

舌ったらずな喋り方。

姉の勝利だった。

姉の波はにへらぁ、と妖しい笑みを浮かべて、尚もしゃべり続ける。

「えぇえぇ、心配はいらないわぁ。私に任せていれば何もかもうまくいく」

この女は何を言っているのか。計画は大成功に終わると“思う”だと?もう終わった筈だ。

殺人をしたせいでおかしくなったんだろう……勇人はそう片付ける事にした。そうじゃないと、こちらが変になる。この女の言っている事を鵜呑みにしてはならない。この女はおかしい。

「勇人さん…携帯が鳴っているわぁ」

携帯?音切ってたっけ?

手に持っている携帯を見てみるも、光ってすらいない。

「ほぅら、切れちゃうじゃない。早く、しなさいな」

ふふふふふふふ…。

その妖しい笑みは、勇人の全く知らない人物が浮かべているように見えた。

やはり、おかしい。

早く早く早く早く!!女は携帯に出るように視線で重圧をかけてくる。

仕方あるまいととりあえずは電話に出る。

「はい」

そしてその先には

『勇人さん、計画は大成功に終わるわ!喜んでちょうだいっ』

……は?

『今あなたのアパートの下にいるの。行くから待っててね』

……!?

この声。それに計画の事。

こいつ……!

『あ、ちなみにあなたの後ろで姉は何を構えてる?』

そして、話の流れ。

多少は違えども、先程の、姉妹の殺し合いの……

あまりの恐ろしさにぎりりと首を鳴らしながら後ろを向く。

「計画は、大成功ね」


next…


『今日の夕方、東京都〇×区の〇▲アパートで一人の男性の遺体が発見されました。アパートに付いている監視カメラを見てみるも、男性宅に訪れた人物はおらず、自殺の可能性が高いと見られています。

さて、次のニュースです。東京都〇×区のある借家の二階で二人の女性の遺体が発見されました。二人の女性は殺害された模様で、容疑者は一人の女性の夫と見られており――――――』



…そう、真相は…誰も、知らない。

感想等頂けたら凄く嬉しいです飛び上がります!!また、誤字脱字等はこっそり教えて頂けるとこれまた嬉しいです…。

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