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2話 <active>

1話だけではあまりにも短すぎるし、

内容もよくわからないなと感じましたので、

2話の、冒頭だけ載せさせていただきます。


今後、2話は5000文字ほどになると思いますので、

ご了承、ご注意の程、お願いします。

「スキル<摂理>プロヴィデンス」


この世界では、スキル発動時には、スキル名を声に出せばいい。

また、声に出さずとも頭の中で思考することで

スキルを発動することも出来るのだが、


その場合には声に出すのに比べ、魔力や体力を消耗することになる。


スキルを発動すると、ステータスボードが表示され、

そこにはスキル取得時同様の5つの項目が現れた。


その中に表示されているスキル<位置情報変更>をタッチし、発動させる。

するとステータス画面が切り替わり、そこには

スキル:<位置情報変更>発動中という文字が表示された。


そして、その下部に


X:?


Y:?


Z:?


座標を入力してください。

※現在地は0,0,0

または、過去に行ったことのある、行きたい

箇所を想像してください。と出てくる。


「過去に行った箇所、そういえば僕は最近

仕事で忙しく、ロクに故郷に帰っていなかった気がする。

たまの休日も、今日みたいに疲れでうごけず、

ただ、ボーっとするのみだ。」


恋しい故郷の風景をふと思い浮かべた。


すると、僕の身体は今いるその場から姿を消した。

そして、まばたきをする間もなく、思い浮かべた風景の

故郷の場所に来ていた。


絶え間なく聞こえてくる鳥の鳴き声、

川のせせらぎの音とともに、かすかにただよう土と木々の香り。


間違いなく、ここは僕の故郷だ。

とすると、位置情報変更は、行きたい場所に行けるスキル、だろうか。


思い浮かべる事で行きたい箇所にいけた。とすると、

座標入力は、現在地が0.0.0であるならば、こういうことか?

そこで僕は、X:0,Y:1,Z:0と入力してみた。


すると、僕の身体がわずかに浮いた。

そして間もなく地面に着地する。


「これは......すごいぞ。」

つぶやきながら興奮する。


トップレベルの魔術師でも、ここまでの物体移動能力を

持っている例は聞いたことがない。

それがこんなに、いとも簡単に扱えるなんて。


僕の人生に変化が起きる感覚がたしかにその時あった。

今なら何者かになれるかもしれない。

そんな感覚が。


そして、状況を冷静に整理したい気持ちが湧いてくる。

が、冷静になったとたん、自分が朝から何も食べていないことに気づき、

空腹だということに気が付いた。


とすれば、先ずは食事を取ろうという思考に独占される。


「さて、久々に故郷で美味しいものでも食べようか」

そう思い、財布の中を見る。すると

愕然とした。


元々僕は90000ジェムを持っていたはずだ。

しかし今の僕の財布の中に入っていたのは68000ジェム。

どこかに落としたか?


そう思った瞬間、スキル説明の一文を思い出す。

「代償or対価......」

僕はつぶやいた。


スキルを使うには何かを捧げる必要がある。

位置情報は金という事か?

ここで僕はポケットに入れてある、

常に携帯している馬車の運賃表を取りだす。


元居た都市から、今いる場所までは、

ちょうど90000から68000を引いた、

22000ジェムだった。


「これが、対価か」


もしこれがもっと遠い地だとしたら、

今一文なしになっていたと考え、ぞっとする。


「位置情報変更だけでも、とんでもない能力だ、

このスキル <摂理> プロヴィデンス は、人生をいくらでも変えうることが出来る。

これからはむやみやたらにスキルを使うのはやめよう。」


どうなってもいいと思った人生に、ヒビがはいり、

捨てるにはあまりにも惜しいという感情が湧く。

僕はここで、自分の人生を二度と捨てるような

危険にさらすまいと誓った。

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