『ブレス・リンク —英雄と災厄—』

第1話：目覚め、二つの光

『ブレス・リンク　—英雄と災厄—』

第1話：目覚め、二つの光

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休日のショッピングモール。

特撮グッズ売り場の前で、女子高生・天城ひよりは目を輝かせていた。

「うわっ、今月の限定版ベルト出てるじゃん！しかも、予約特典のカード付き……！」

その時、不意に足元に何かが転がってきた。

「ん……？　これ、落とし物？」

それは黒と銀の光沢を放つ、どこか禍々しくも美しいブレスレットだった。

中心には赤く輝く宝石のような核――まるで心臓のように脈打っている。

「特撮っぽい！　かっこいい～！誰かのコスプレ小道具かな……？」

何の気なしに、左腕にはめる。

その瞬間。

> 《システム認証完了。リンク・イニシャライズ》

「えっ？」

視界が真っ白になった。

熱い風が身体を包み、服が粒子となって剥がれ落ちる。

代わりに、銀と紅のボディスーツが瞬時に編成されていく――

胸に光のエンブレム、腰には可変式のエネルギーバックル。

> 《変身完了：ブレス・リンク“レッドフレア” 起動》

「うそ、うそでしょ……！？　なにこれ……！？」

そのとき、叫び声が聞こえた。

駐車場の奥から、何か**“人ではないモノ”**が這い出してくる。

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一方その頃、街の裏路地。

誰にも気づかれず、もう一つのブレスレットが拾われていた。

拾ったのは、スーツ姿の女性・早乙女レナ。

「……なんか、昔の記憶に似てる……」

彼女はブレスレットをそっと腕にはめた。

> 《負属性波動、検知。リンク・反転モード起動》

《変身完了：ブレス・リンク“ナイトメアクロウ” 起動》

闇の中、悪意を纏った戦士が、静かに目を開けた。

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▶ 次回予告（第二話）

「交差する拳、割れる信念」

―“正義”を語る者が、必ずしも正しいとは限らない。

戦う理由の違うふたりが、ついに邂逅する。