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東京タイクーン  作者: ゴルゴンゾーラ
17/18

宇宙人少女

「か、川田さん」

「分かってる。宇宙人少女が来たな」

川田は、顔の前で腕で十字をつくり、

仙人にたいして、バリアを張っていた。


だが二人の背中は、がら空きだった。

バリアは腕が向いている方向にしか、張れないようだ。


川田は腕を仙人に向けたまま、後ろを振り向き

宇宙人少女を凝視していた。

「洋一!宇宙人少女はお前がなんとかしろっ!」


「ななななんとかって。どうしよう」


少女は、やはり無表情で、こちらに近づいてくる。

少女が大きく手を振ると、その手から炎が立ち上がった。


今にもその炎を洋一たちに向けて発射しそうな勢いだ。


「少女は炎の使い手だったか!」

洋一が叫ぶ。


「ファンタジーっぽく解説するな!黒焦げにされるぞ」

川田が洋一に叫んだ。


少女が手をこちらに向ける。


その瞬間。

川田と洋一は急いで、それぞれ左と右に別れて逃げた。


少女の手から発せられた炎は、二人の背後にいた仙人にクリーンヒット。

なんと仙人が黒焦げになったのである。


「ぬふ、ぬふ、ぬふぅ」

仙人は謎の言葉を発しながら、プスプスと黒焦げになっていく。

展示室に嫌なニオイが立ち込めた。


「も、もしかして俺たち、一人やっつけた?」

「気を抜くな、炎の使い手の攻撃がくるぞ」


「にぬあぁあああ」

炎の使い手、宇宙人少女は

仙人が黒焦げになったのを見て、雄叫びを上げる。


「川田さんバリア!」

洋一は叫ぶ。

川田は慌てて、顔の前で十字を作るが、バリアは今回、作られない。

「ちっ、エネルギー不足かもしれん。

そんな気がする。充電されるまで、作れないのかも」

川田が自分の両手をじっと眺める。


「それなら、炎攻撃から逃げまくるしか無いっす」

洋一はそう言うと、展示室内を走り回った。


宇宙人少女は、逃げ惑う洋一に向けて、炎を発射する。


しかし洋一は死にものぐるいで逃げ回った。

(俺は落ち着きがないって、よく言われる。

電気屋でもしょっちゅう売り場をウロウロしてるから足腰は強いんだ)


川田も逃げ続けた。

(保険の営業で歩き回っといてよかったわ)


-------------------------


二人が宇宙人少女から逃げ続けているころ。


萌絵はアダムに壁際に追い詰められていた。

場所は、お土産売り場だった。


アダムは、表情や言葉を操るのが他の宇宙人よりもうまかった。


「そこの女!はなしを聞いてほしい」

と萌絵に向かって言う。


「は、はなしって?

あたしたち、殺し合わなきゃいけないんでしょう?」


「かならずしも、そう~ではない~」

「えっ?」

「我々は、故郷の星で罪を犯した罪人なの~だ

だから、罰として、この戦い~に選ばれてしま~った」


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