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65・5話 〜妖精さんとゴブリントリオ、再会〜

※この話は読み飛ばし可のおまけです。

読み返した後、洞窟で出会ったはずの彼女と彼らが、再会後なんのやり取りもなく平和に治っていたのが不自然と感じたので急遽追加しました。

《あの……マスター》


「んっ? どうしたんですかリーフルさん」


《私聞いてないんですけど。なんであのゴブリンたちと一緒にいるんですか⁉︎》


 そういえばうっかり忘れていた。

 何を隠そう妖精さんを薬草の洞窟で生き埋めにしたのがこの3バカトリオだったのだ。

 今の今まですっかり忘れてしまっていた。

 そりゃあ胸中穏やかなものではなかっただろう。

 腹に据えかねる想いをしていたに違いない。

 あー……そうすると妖精さんに申し訳ないことしちゃったかな。


 何せ本人にとっては死にかけた苦痛を味合わされた張本人なのだから。

 私はこのままみんなと城に戻る前に、3バカたちを妖精さんの前に連れてきた。


「いでで! ゲヘヘいてぇよ相棒!」


「耳が! グヘヘ兄ちゃん痛いよ!」


「バーカ! 俺も痛えんだよ!」


「あのですね。私と初めて会った日の事、覚えてますよね?」


 ゴブリンたちは3匹並んでその場に正座させられていた。

 なんのこっちゃというトボけた顔の3名。


「ゲヘヘ! 相棒がいきなりクイズの答え言い出すから俺たちおったまげちまってよ。その時は悪かったな! すまん!」


「そこまで覚えてるんなら大丈夫です。……私がくる前、妖精さんをいじめませんでしたか?」


「ゲヘヘ! 『ヨーセイ』ってなんだ⁉︎」


「バーカ! 『ヨーセイ』ってのはな……『ヨーセイ』ってことだ!」


「なるほど! さすが兄ちゃん、賢い‼︎」


「無限ループに誘うデタラメ珍回答やめてください。こーんなかんじの頭に葉っぱ生えてるちっちゃい羽の生えた子、いじめなかったかって聞いてるんです」


 少々ゴブは頭を捻っていたが、私の特徴を聞いて何かを閃いたように「はっ!」となって叫んだ。


「ゲヘヘ! 思い出したぜ! そういやあん時なんか変なやつがいてな! おもしれーからって色々遊んでたんだ!」


「ゲヘヘ! あぁあれか! 楽しかったよなぁ!」


「ちっちゃい花かと思ったらよ! 言葉喋るやつでよ!」


「はいはいそれです! その妖精さんにした事、本人に謝ってください」


「ゲヘヘ! なんでだ?」


「そのせいで妖精さんは危うく死にかけたんですよ? もし長い間ずっと、首まで埋まるほど地面に沈められていたら――どう思いますか?」


 ゴブリンたちはちょっと考えて、その光景を思い描いて苦しそうに呻いた。


「ゲヘヘ! こえー! すげーこえー‼︎」


「なら謝ってあげてください。……『彼女』に」


「ゲヘヘ……わ、わかったよ。悪かったな『ヨーセイ』。すまねぇ。ほんの遊ぶつもりが――」


《ぐーっ‼︎ もうっ! 信じられません! なんですかその態度っ! マスターが言うまでゼンゼン思い出さないじゃないですか! 許しちゃいけませんよこんなの!》


 ぷんぷんと怒るナイスバディな妖精さんに、3バカたちは目が釘付けにされていた。

 鼻息を荒げ、大声で「うおおおおお!」と歓喜の雄叫びを上げる。


「なんだコレ! チョー可愛いじゃねぇか‼︎ ゲヘヘ! ていうかこれがあの『ヨーセイ』って嘘だろ⁉︎ 指くらいのサイズだったじゃねぇか!」


《あれから色っ々あって、マスターに育ててもらったんですぅ〜》


「そ、育てて……ゴクリ」


 そういうスケベゴブリンが眺めていたのは、妖精さんの隠し切れない巨峰の谷間だった。

 鼻の下を伸ばし、興奮気味に妖精さんに近寄っていった。


《イヤー! ケダモノ! ヘンタイ! あっちいけーっ!》


「ぶべらっ‼︎」


 3匹まとめて妖精さんの平手打ちを食らって沈んだ。


「……ありゃりゃ」


 ていうか妖精さん、めちゃくちゃ強くなってるし。

 やり返しと言わんばかりに妖精さんは3バカを今度は土の下に埋めていた。


《さっ、行きますよマスター! ぷんぷんっ》


 そう言って彼女はスタスタと1人歩き出していった。

 やれやれ。仕方のないやつらだ。


「ゲヘヘ! 真っ暗でなんも見えねー!」


「ゲヘヘ! おっぱいだおっぱい!」


「ゲヘヘ! バーカ! 土だよ土‼︎」


 私も彼らを置き去りにして、国王の居る間に向かって走り出した。

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