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俺は昨日やる予定だった奏たちとの旅行のアルバム作りをするために、フォトアプリを開き印刷してほしいものを選択していく。
その中で何度も姐さんと一緒に見たかった景色が映し出されて、気分が落ち込んでいるとさっき送ったメッセージにるあくんからレスが来た。
『銭湯辞めたんだ!?』
『お金間に合いそう??』
と、質問ぜめのるあくん。
『生活費は十分間に合ってるんだけど、学費が微妙。』
『あとどのくらい?』
『30万くらい。』
『デートとかオプション付きの仕事をすればすぐに稼げるけど、嫌なんだもんね?』
と、るあくんは俺の考えている事を汲み取ってくれる。
るあくんは少し前から俺の仕事に気づいていたけれど、口出しはしなかった。
るあくんも似たような仕事をしたことがあるらしくて止める理由もなかったかららしい。
ってことは夏もそういう仕事をしてるのかもしれないのかと思うと、俺の知らないことがたくさんありすぎて頭がパンクしそうになる。
『うん。そういうのに金を貰いたくないって思ってる。』
『OK(๑˃̵ᴗ˂̵)♡』
『じゃあ相談メインのキャストとしてよろしくね!』
『ありがとう。』
るあくんはその仕事を強要することなく、俺の意見を尊重して稼げる選択肢を増やしてくれた。
『いっくんは今日お忙し??』
『ご飯食べながらシフト決めとか』
『注意事項話せたらいいなって』
『思ってるんだけど、どう(´-ω-`)??』
今日は結構忙しいんだよなぁ。
これから学校で奏たちと絵の仕上げに取り掛かって、そのあとツツミさんとの食事会を短く済ませるためにレオさんとの合コンで出会ったナミエさんと軽く遊んで食事会になってる。
多分、会えたとしても夜中になってしまう。
瑠愛くんは俺や夏が入れない分、自分の時間と体をフルに使って仕事をしているから休める時に休んでほしい。
『今日は予定詰め詰めだから明日の朝はどう?』
『おけぴ٩( 'ω' )و♡』
『今絵のことで忙しいんだったよね?』
『いっくんの学校近くに知り合いの喫茶店あるからそこでもいい?』
『うん。じゃあとりあえず駅前で待ち合わせでいい?』
『ほいっ(*'ω'*)』
『忙しいのに時間空けてくれてありがと♡♡♡』
『こちらこそ、ありがとう。』
俺はメッセージを終えてまたアルバムに乗せる写真を選択していると、旅行前以降の写真も出てきた。
その写真は全く印刷する予定はなかったけれど、1度全部俺の家に届くからみんなに見られる前に抜き取ってしまえばいい。
俺はBARで酒を作る姐さんの後ろ姿を取った写真数枚を選択し、プリントの注文をしてから学校に向かった。
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