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ショートショート4月~

新しい卵

作者: たかさば
掲載日:2020/04/24

ああ、今日もやられた。


昨日買ってきたばかりの、新しい卵パック。


パックが開いて、ひとつ食べられている。



うちの冷蔵庫は、卵パックをふたつ、入れることができるようになっている。


卵は私の大好物。


一日三個は食べるからね。


子供たちも好きだし、ケーキも焼くし。


ふたパックぐらい、買いだめしておくのが、うちの常識。


二日に一回、新しいのを買うんだけれど、どうにもこうにも、旦那が新しいものから食べていく。


新しいものが食べたいからと、一番上の、新鮮な卵から食べていく。



今日、あたらしい卵を買ってきたけど、少しぷりぷり怒っている私は、いたずらを思いつく。


古いほうの卵と、入れ替えてやろう。


パックの中身を入れ替えた。



卵の中身を入れ替えて、どうなることかと思っていたら、旦那が卵を買ってきた。


パックが開いてて、ちょっと怪しいから自分専用の卵を買ってきたそうだ。



ああ、そうきますか、そうですか。



私は卵を元に戻して、普通通りに卵を使い始めた。



旦那の卵はすべて使われることなく、冷蔵庫の片隅に。


ひとつ食べて、後は放置。


どんどん古くなる旦那の卵を尻目に、旦那は私の卵を食べる。


自分の買って来た卵を食べないとは、どういうことかな?



ついついいつもの癖で、一番上の卵パックをあけて食べちゃうんだって。


そもそも、一番新鮮なのが食べたいから、だってさ。



はあ。



私は古くなった旦那の卵を全部使って、ふっかふかのホットケーキをたんまり焼いた。


旦那の見捨てた卵たちは、めっちゃおいしく焼きあがって、子供たちも大喜び。



旦那も、大喜びで、ホットケーキを食べた。


焼けばおいしく食べられる。


ひと手間かけたらおいしいもんだ。



手間をかけずに新鮮な生卵を好む旦那は、古い卵に興味がない。



新しい卵が大好きな旦那は、今日も新しい卵を食べて、新しいものに、夢中になっている。


古いものには目もくれず、新しいものに振り回されて。


本人はいたく喜んでいるけれど。


まわりはクールに、軽くスルー。


本人が喜んでるなら、まあ、いっか。




今日も私は、卵を焼いて、おいしいご飯をもりもり食べて。


旦那の愚行をスルーしながら、新しい卵パックを、ひとつ買った。

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