第六幕 出席番号はわりと大事?
出席番号は大体十番あたりでした。
「次から気をつけナサイ」
俺達の新たな担任、笑美・カルシファー先生が俺達に言ったのはそれだけだった。
ブチブチ色々言うわけでも、反省文を書かせるわけでもなく、だ。
こーゆー人なのだ、この先生は。
あ、みなさんどーも、春斗です。
先ほど先生からありがたいお言葉をいただいた俺達は、指定された席に座りました。
ちなみに、俺の席は窓際の一番前。どうやら俺は、出席番号一番になってしまったようです。なんか面倒くさそうじゃね?出席番号一番って・・・・・。
ちなみに、ナツミカンは十番、冬輝は十五番、千秋は二十番になったようだ。
席についた俺は、教卓でなにやら話す笑美先生(名字だと長いのでこっちで)を見る。
笑美先生は白羽先生と同時期にこの学校に来た若い先生で、名前から分かると思うが、ハーフだ。髪はきれいな金色で、瞳は海のように深い蒼。じっと見てると吸い込まれそうだ。『笑みが美しい』と書いて笑美だが、俺はこの人の笑顔を見たことがない。いつも無表情かつ冷静で、クールビューティーという表現がぴったりだ。
日本語と英語、どちらも話せるが、なぜか日本語は少しカタコトで、語尾のあたりは字で表現するならカタカナだろう。
「では、暁君カラ」
「え。」
解説みたいな考え事をしていた俺は、名指しによって現実に戻された。
「前に出て、自己紹介をして下サイ」
どぅぉぇぇぇ!!?
自己紹介ィィィィ!!!!? 一年ならともかく、二年で自己紹介!?しかもトップバッター!?なんで出席番号一番なんだよ俺ぇ!
・・・・・どーしよ。