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劇団Siki  作者: 雨天決行
16/19

第十六幕 出会いとラブストーリーは突然に?

久々に書いたら長くなりました・・・・・



〜〜前回のあらすじ


憧れのミサ先輩への告白前夜、レイトは幼なじみのナナに河原に呼び出される。


そしてレイトはそこでナナに告白されてしまう!

「レイトがミサ先輩を好きなのは知ってる・・・。でも、もう我慢出来ない!あたし、レイトの事が好き!」


自分の胸から溢れんばかりのミサ先輩への気持ち・・・。


自分を一途に想ってくれる幼なじみ・・・。


彼は、果たして・・・


「どっちを選ぶべらァァァ!何しやがる!ナツミカン!」


突然のアッパーカットによりあらすじを中断された俺、春斗は発生源であるナツミカン(捕獲レベル9)にシャウトした。


「こっちのセリフよ!何このあらすじ!?

本編と関係ない上に微妙に凝ってるし!

むしろこの設定で恋愛小説かけよ!」


「くぉのバカチンがぁ!この小説の作者なめんな!コイツに恋愛小説かけると思ってんのかぁ!バカ作者なめんじゃねぇ!」


「なめるどころか中傷してる奴にいわれたくないわよ!」


俺たちが論争を繰り広げているここは、安芸波第一公園。

休日と言う事もあってか、このだだっ広い公園には、家族連れが楽しそうに弁当を広げている。


そういえば・・・


「ここでナツミカン達と出会ったんだよなぁ」「・・・ハル、変なモノでもたべた?」


「なにゆえ?」


「や、なんか遠い眼してるし、首に紫色のじんましん出てるし」


「うぞっ!?どの辺!?」

「後のはウソ」


「ぐっ・・・・腐ったミカンめ」


「そうだよね・・・・ここで初めてあんたと出会ったんだよねぇ・・・・・・」


そう言うと、ナツミカンは遠い眼をした。


視線の先には、サッカーをする子ども達。







十二年前、俺はここに引っ越してきた。


引っ越して来て間もない頃、俺はこの公園の片隅でよく体操座りをしていた。


いつものように体操座りしていると、


トンッ!


足に何かが当たった。


見ると、そこにはサッカーボール。どこかから転がってきたようだった。

少しして、足音が聞こえた。


足音の主は、サッカーボールの前で止まった。


サッカーボールの先に青い靴が見える。見上げると、そこには、俺と同じくらいの男の子がいた。


少し鋭く、意志の強そうな瞳を持った、整った顔立ちの少年だった。


「・・・・・・ぼ」


「え?」


少年の言葉を聞き逃した俺に、少年はもう一度、さっきよりも通った声で言った。


「・・・・・・あそぼ」


「・・・俺と?」


少年は頷いた。


「おーい!フユー!」


少年の後ろから元気な声が聞こえた。


「ボールあった・・・誰?その子」


元気な声の主であるその女の子は俺を見てそう言うと、首をかしげた。その後ろにいた可愛い女の子も同じように首をかしげた。


「・・・・・・友達」


少年はニコッと笑ってそう言った。







「その後4人でサッカーしたんだよな」


「そうそう、それで千秋ちゃんのシュートがカツアゲしてた不良に当たったんだよねぇ」


「ああ、それでその不良泡吹いて倒れて、ちょっとした騒ぎになったんだよな」


元気な声のナツミカンと俺は思い出話に花を咲かせた。




「じゃね!ハル!」


俺はそう言って帰宅する隣人を見て、思った。


お前らがいたから、今の俺がいるんだ。


照れくさくて口に出して言えねーけど・・・・・・


ありがとな、ナツミカン、千秋、冬輝。


家に入る直前、俺の視線に気づいたのか、ナツミカンがこっちを見て、言った。


「どーしたの?変な顔して。

あと、ほっぺに緑色の発疹が出てるわよ?」

「どーせまたウソだろ?」


「・・・・・」


パタン。


ナツミカンは無言で家の中に消えた。


「・・・え?ウソだよね?・・・・・・おい、ナツミカン?・・・・・・夏魅さん?・・・・・・夏魅さまァァァァァァ!!!!」

ちょっと過去編っぽいのを書いてみました。 感想や意見などを送っていただけるとうれしいです!

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