第十三幕 めざめよ・・・・・
「・・・・・すぅ」
オッス!オラ春斗!絶対見てくれとはいわないけど、出来れば見てくれよな!
さぁ、放課後になり、後はマイスウィートホームへ帰るだけなのですが、制服をつかんだまま眠るクラスメイト、流那(状態・ねむり)がそれを許してくれません。
「こーゆー時に限って保険室の先生はいねーし・・・・・」
来る気配もねーし。
「・・・・・むにゃー」
コイツは起きねーし。
狙ってたゲームは発売延期になるし。
・・・・・ぐぅ〜〜。
腹は減るし。
「・・・・・すぅ」
コイツは起きねーし。
「・・・・・ふぁ〜あ」
俺まで眠くなってきた・・・・・し・・・・・。
・・・・・おやすみ。
どーも、流那です。あたしはどーやら、寝てしまってたようです。
・・・・・暁君(状態・ねむり)の制服をつかんで。
ってなんで!?なんであたし寝てたの!?
なんで暁君の制服をつかんでたの!?
口笛はなぜ遠くまで聞こえるの!?
なんで・・・・・
暁君は寝てるの!?
「・・・・・ん」
起きちゃった!
「・・・・・ああ、起きたの?」
こっちのセリフ。
いや、それより・・・・・
「・・・・・ごめん、迷惑かけちゃった?」
「ん?・・・・・いやいや、済んだ事気にすんなよ。じゃ、俺帰るから」
「あっ、待っ――」
「じゃーな、流那」
彼はそう言って、保険室を出て行った。
「・・・・・」
彼が出て行った後、あたしは自分のほっぺをつねった。
――――ギュッ
「・・・・・痛い」
痛かった。
夢じゃ、なかった・・・・・。