開演 朝一番のから騒ぎ
初小説です。読んでいただけるとありがたいです。
ここは、安芸波町。君の心の中・・じゃねーや、まぁ、どっかにある町。
そして、この町に一軒だけ存在するスイーツの専門店『甘ったるくて、どもすませんした』から、たった今出てきた少年こそ、この作品の主人公
・・・・の一人である。
「行ってきま〜す」
少年はそう言うと、ダルそうな足取りで歩き出した。
そう、ここは少年の家なのだ。
「ども、暁 春斗、安芸波学園高等部どえ〜す。」
偶然にも(?)、自己紹介風の独り言を言った春斗だった・・・・・・。
「や、ゼッタイ偶然じゃないでしょ、ソレ。」
春斗のお隣さん兼幼なじみ兼クラスメート兼この作品の主人公の一人である甘里 夏魅が朝一番に彼にかけた言葉は、
「おはよう」的なアレじゃなく、そんな言葉だった。
「んだよ、しょーがねーだろ、作者が俺の紹介するタイミング見失ったんだから。あとおはよ、ナツミカン。」
春斗は、ボサボサした髪(本人曰わく無造作ヘアー)をボリボリとかきながら夏魅に独り言の理由を述べ、あいさつをし、彼のみが使う彼女のあだ名を言った。
「〜〜〜!!その呼び方止めてって言ってるでしょ!!あとおはよ!ハル!!」
夏魅は、激怒しながらも、彼にあいさつをした。
「いいだろ、別に。それに、普通に呼んだら芸がないだろ?」
「無くていいわよ!!そんな芸!その呼び方、なんかバカにされてるみたいなんですけど!?」
「バカになんかしてねーよ!俺は!・・ただ・・・・ただ!」
「ハル・・・・・・」
「おまえの怒った時の顔が面白いから!おまえの怒った時の顔を見たいから!この呼び方をしてるだけだ!」
「もっとタチ悪いわ!思い入れがあるとかじゃないの!?そんな理由なら止めてよ!」
「え〜ヤ〜ダ〜」
「だだをこねるな!」
言い争う二人に、
「その辺にしたらどうですか?二人共」
二人の後ろから歩いて来た少女が言った。二人に声をかけたこの少女は、一日 千秋。二人の幼なじみ兼この作品の主人公の一人だ。家は、夏魅宅の向かいに存在する。美しい黒髪に整った顔立ち、大和撫子と言う表現がピッタリの少女だと僕は思いました。アレ、作文?
「ヨーッス、千秋。」「ううっ・・・・おはよ、千秋ちゃん」
あいさつをする二人に千秋は、
「大体、毎日毎日そんな事で揉めるのは止めてくれません?イヤになる位鉄板で焼きますよ?」
脅迫をした。
「どこの鯛焼きだぁ!コンマ一秒でイヤになるわ!!そんなモン!!!」春斗のツッコミにしかし千秋は、
「断末魔をあげても、止めたりしませんから。焼くからにはやっぱりウェルダン♪」
と、純真無垢な笑みを浮かべて言った。
「ステーキかよ!つーか、遠回しに『殺す』って言ってね!?」
「言ってません」
「千秋ちゃぁぁん!?なんで間を空けたの!?なんで無表情なの!?なんで目ぇそらすの!?あの雲はなぜ私を待ってるの!?教えて、おじい・・千秋ちゃぁぁん!」
夏魅は千秋の肩をつかみ、ガクガクと千秋を揺らした。
「・・・・おはよう……」
「うをわぁぁぁ!!」
突然後ろから聞こえた声に、春斗は驚き、マンガみたいな叫び声をあげた。
「なんだ、冬輝か、おはよ」
「おはようございます、冬輝君」
「えっ!?えーと・・・・おはよ、フユ」
春斗、笑顔に戻った千秋、そんな千秋に戸惑う夏魅の順にあいさつをした。春斗の後ろから声をかけたこの少年は、白雪 冬輝、三人の幼なじみ兼この作品の主人公最後の一人である。基本的にあまりしゃべらないが、顔がカッコ良く、背も高く、さらに頭も良いので、「クールでステキ!」となり、まぁ、モテるワケよコレが。
「聞いてよ!フユ!ハルったらね
「なんだよ」ハルは黙ってて・・っていない!ねぇ、千秋ちゃん・・もいない・・ねぇフユ・・もいないや・・ハハ・・」
キーンコーンカーンコーン・・・・
4人が通う学校、安芸波学園の鐘が鳴った。
「・・・・・・遅刻だ‥‥ハハ・・・・あの薄情者共ォォォォ!!!!!」
夏魅はそう叫ぶと、学校へと走り出したとさ
・・・・めでたし めでたし
「どこがよォォォォ!!!!」by夏魅
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