勇者、魔王と共に異世界へ
初めての投稿です。 暖かい目でお読みください。
俺は勇者と呼ばれていた。
最初は嬉しかった。みんなの役に立てるのが。どこに言っても歓迎された。
しばらくして、他の人は何もしてくれない。ただ声をかけられるだけ。応援するだけになったが、みんなのためにと努力してきた。
魔王を倒せなかったか。すると俺を応援していた人たちでさえ、俺を非難し始めた。
俺は全てを犠牲にして魔王を倒すために強くなり、他の人がやらないから魔王を倒しに言ったのに何もしてくれなかった奴らが非難するのは、何かおかしいと思った。
俺は奴らから都合のいいように魔王の討伐を押し付けられていただけではないかと思った。
きっとそうだろう。ならば、俺はもう奴らのことなど知らん。
俺はもう……勇者として生きるのはやめた。だがしかし人生をもう半分以上使ってしまった……。
魔王。我が一番の友よ。
「俺は無駄なことに人生を半分以上も使ってしまった。奴らにいいように使われたんだ。魔王の討伐を人に押し付けて自分たちは楽に生きてきたんだ。魔王、どうか君の力で僕の人生をやり名をさせて欲しい。こことは違う遠い異世界で……」
そしてそこでは、この人生ではできなかったことおやろう。
奴らに奪われた俺の時間を再び……
「いいだろう。我はもともと人だった。ただ強い力があるだけで奴らは我を殺そうとした。しかし殺せなかった。そこで我を魔族に殺させようとこの地に放って言ったのだ。我は魔族に育てられた。奴らよりここにいる魔族達の方がよっぽど良い。お前の気持ちはよくわかるぞ」
ああ魔王、お前だけだ、お前だけが俺を理解してくれる。
「ならば俺を異世界にこことは違う遠い世界に……」
「良いだろう。ただし一つ条件がある」
条件だと?
「何でも条件をのむよ」
「条件は…… 我も一緒に異世界に転生する。そしてお前とともに異世界でやりなおす」
これは楽しくなりそうだ。一人より一緒の方が楽しそうだ。
「いいぜ。一緒に異世界に転生しよう」
俺は異世界で何をしようか。 やりたいことが多すぎるが、一度ハーレムをつくりたい。間違っても魔王討伐はやらない。
「準備はいいか? 今すぐ転生できるぞ」
「ああ。また異世界で会おう。待っているからな」
視界が暗くなり、意識が途切れる。
次の人生こそ、盛大に謳歌してやるーー