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十年の想いを聴かせて  作者: 楪 みやこ
5/7

listen6 引きこもりの彼女





衣都は小学校を卒業してからから引きこもりになった。理由はよくわからないが緊張や色々なことが重なったからだろう。今では、ネットでの仕事をしているらしい。



22になったが最後に衣都を見たのは2年前の成人式以来だ。あの時では、顔も性格も変わっていたしなおかつ10年前の事なんて誰も憶えていないか、かすかに憶えているくらいだからだと思う。



コンコン



ノックをしてみるが返答が返って来ない。まさか、中で倒れているのか?いや、それはないだろう。



「衣都・・・?」



「んー?なーに?じいちゃん」



「俺、じいちゃんじゃないけど?」



「え!と、十鶴?」



「うん」



久しぶりに聞いた声は俺の心の中に染み渡った。



「どうしたの?何でここに居るの?」




listen7 お願い




「入ってきなよ」



「え・・・」



「何でそんな驚いた顔してるの?十鶴立ちっぱなしで私と話すの?」



「いや・・・じゃ、お邪魔します」



「どーぞ」



うわ、久しぶりに入った衣都の部屋は石鹸っぽい匂いがした。



どこかに、出かける準備でもしていたかのようだった。



「衣都、どこかに出かける感じ?」



「うん」



「だ、だれと?」



我ながらストーカーだなと思った。気になるし一緒に行きたいなーとか思いながら聞くだけ聞いてみるかと思って聞いた。



「え、一人」



マジか・・・ここは『俺も一緒に行くよ』とか言ったほうがいいのか。それとも・・・



「十鶴どうしたの?」



「いや」



「ごめん。もう行くね。じいちゃんところでゆっくりしていって」



言うぞ!言うぞ!ちょっと引かれるかもしれない。ああーどうしよう!いや、ここは腹をくくって言うか。



よし!よし!俺がんばれ!!



「ちょっと!待て」




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