00;35「後悔<敦視点>」
「---っ!!もういい!!」
「!、み、美奈子!!」
“何?修羅場?”
“かわいそー、彼女さん”
「………美奈子。」
忘れていた美奈子の性格、いや<雅>としての性格を
思い通りにならないことが一番嫌いでけど、相手が迷惑になるようなことは絶対にしない。……それはわかっていたはずなのに、どこか忘れていたな。
このままだと仲直りも、難しいか<宮子>の時は自然と仲直りできたのに、<雅>の時はそんな事は出来なくてする前に色々あった。
前世の確認に、俺が先に逝ってしまった時、………あぁそうだあの時は、
『わりぃな。』
『ん?何が?』
『いや、俺お前より先に死んじまって……』
『……別に』
『……』
『寧ろな、お前のおやっさんから言われたよ。“娘が先に逝ってしまった。本当は私が先なのに友達のあなたにも迷惑をかけて”って』
『なんだそりゃ。』
『………歩。』
『ん?』
『俺はそーいうことは全然気にしてねぇから安心してくれよ、歩。』
『…………』
そう言ってくれた。
ガっ ケータイを持ち薄着のまま外へと走り出す。
多分、公園にいるんだろう。あいつのよくある癖だ、<稔>の時も
『?稔―?』
喧嘩したとき話もせずに顔を合わせづらかった、なぜか俺はふと公園に行ってみた。なんで行ったのかよく覚えていないが、そこに<稔>はいた。誰かと話して………
もう少しそっとしておこうと思った。今の俺よりあの人の方がいいって思えたから
どうしてあそこだと分かったのか不思議だった。
けど、思い出したんだ。<宮子>の時も公園でずっと待っていてくれた時があったんだってこと。
ごめん ごめん ごめん 美奈子
俺はまた忘れてしまったんだ 昔も 今の事も
謝りたい 忘れずにこの気持ちを 美奈子に
話したい。
ここにもいない。一体どこに
公園に着いたがそこには誰一人もいない。
カタッカタッ、メールを打つ。
五分後、ヴヴヴっと返信が返ってきた。
「はっ?」
<件名;ごめん
今ねー、ユウナさんといるの!だから大丈夫だよ>
ピッと誰かに電話をかける。
「迎えに行く!そこで待ってろ!!」
通話をきり走る。
今だけはあいつを美奈子を大切にしたい
忘れたくないんだ!
忘れたくないんだ




