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00;34「多分、再会?」


 「きみ?」

 「………」

 「何かあったの?」

 「………」

 

 どうして俺に話しかけるのか、一瞬意味不明だった。この人、化粧薄い、あんましてないのかな?まぁ、関係ないか。

 

 「とりあえず、ここは危ないからどこか。」

 「いえ、大丈夫です。すぐに………」

 「!、貴女、絵描いてるのね。」

 「?、だから」

 「私ね、出版社に勤めているの、よかったらお話ししない?」

 「………」

 

 正直まだ信じられないが、少しでも情報を得たい。

  

 

 あるカフェに入り、取りあえず軽い物を食べ話をした。

 

 「なるほどね。挿絵から始まって漫画も描き始めたけど、彼には合わななかった、というわけね。」

 「はい。」

 「………私はいいと思うわ。」

 「え?」

 「けど、もう少しここをね。」

 「はい。」

 

 落ち着いたところで色々話して編集者としての経験を聞くことに、すごい凄い。サラサラかけていく、なんか晴れていくなー。

 これなら敦も認めてくれるかも。

 

 それから三十分後。

 

 「ありがとうございます。」

 「いいえ、お役に立ててうれしいわ。」

 「えへへ。」

 

 やっぱり経験者は違った。絵の角度、全体的の風景に言いきれないほどの事を教わった。まるで<ユウヤ>と話しているみたいで……

 

 「ところで一体何が……」

 「……実は彼氏と喧嘩したんです。」 

 「………」

 「何も伝わらなくて、本当は不安で一杯なんです。彼無愛想で私のどこが好きなのかも言ってくれなくて」

 「……そ、そうね。男って本音を誰にも言わないから。」

 

 ?、一瞬何か感じたような、いやそれ以前に嫉妬のオーラを感じたような、なんかこれ、使えそうだ。

 

 と、次の作品の心情に使えそうだと美奈子は思う。だが、出版社の女性<ユウナ>は少し怒っているようだが、少し寂しそうだ。

 

 「私の彼の友人もそうだったわ。本当の事を言わないけど、心で分かり合っていて、本当にずるい。」

 「……」

 「男っていうのはそいうもんよ。言葉じゃ伝わらない時もあるからって行動や態度、その他の事で示しているんだから。」

 「お姉さん。」

 「?」

 

 多分、今の私、俺には大したことは言えないけど、これだけは言える。

 

 恥ずかしくて言葉に表せないんだって

 

 言おうとするが、ピコン。ケータイに着信が入る。

 

 「?、電話?」

 「いえ、あ。」

 

 それは敦からのメールだった、内容は。

 ‘今どこにいる?迎えに行くから!’

 という事だった。

 

 正直彼と会うのが怖い。 けど 

 

 「………私。」 

 「……帰ろっか。」

 「はい!」

 

 

 

 会いたいんだ。会って話がしたんだ。

 俺が思っていることを全部敦とユウヤに伝えたいんだ。どんな形でも

 

 君に届くなら

 

 

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